Music Unlimitedが3/29でサービス終了

定額制音楽配信サービスMusic Unlimited(MU)が3月29日で全世界的にサービス停止。

そして同時に、スポティファイのシステムを使った新サービス「プレイステーション・ミュージック」を開始。ただし日本は当面の間サービス対象外。
プレスリリース
http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/150129b.pdf

 自分が選曲したチャンネルやおすすめプレイリストが同サービス上に公開されているから、事前に聞かされてはいたし、バックヤードが変わるかもという話は昨年の秋ぐらいの段階で耳にしていたけど、いざ発表になってみても、やはり残念というしかない。こうなってしまったのはMUが全世界的に利用者数が伸びず、シェアで他のサービスに圧倒されていたという現状があるのだろうけど、独自サービスにこだわってきたソニーが天敵ともいうべきスポティファイと組むとは、やはり驚きだ。

 MUは海外はいざしらず、日本だけは業績順調で、有料会員数も右肩上がりに伸びていたらしいけど、これはもう関係者の方々の努力以外のなにものでもない(もちろん日本ではスポティファイという強力なライバルがいなかったという事情が大きいだろうけど)せっかくうまくいっている事業を、海外グローバル展開の関係で断念しなくてはならない。彼らの無念は察するに余りある。オレも微力ながら日本での盛り上げに協力してきたので悔しい。

 そしてスポティファイは日本でサービスを開始するにあたってフリーミアム、つまり広告付き無料サービスに強くこだわっており、日本国内のレコード会社など権利者は、無料は絶対ダメという立場を崩しておらず、両者がどこかで妥協しない限り「プレイステーションミュージック」もスポティファイも、日本ではローンチされない。フリーミアム・モデルの是非は意見が分かれるところなので、また別の機会に論じるけど、これで日本から有力な定額音楽配信サービスがひとつなくなってしまうことには変わりない。もちろんレコチョクとかKK-BOXとか、いくつか定額サービスはあるけど、ほとんどがスマホに特化したサービスで、特に洋楽の品揃えという点でMUとは厳然とした差があり、洋楽ヘビーユーザーにとってはほぼ一択という状態なので、私個人も今後仕事上で非常に困ることになりそう。邦楽も最近は充実してきたんですけどね。

 なので日本だけでもMUとしてサービスを続ければいいと思うのだが、それは無理なのかなあ。たとえ「プレイステーション・ミュージック」になったからといって現状のMUから特別使い勝手がよくなるというわけでもなさそうだし。もしかしたら現会員のみなさんの声によっては存続の可能性があるかもしれないけど・・・・

 なのでオレの選曲した「小野島大の選ぶROCKな名曲1100曲」も「NEWSWAVEと、その時代」も、3月いっぱいで聴けなくなります。悔しいなあ。

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