久しぶりにオーディオのことなど。ROONという音楽再生/データベース・アプリの導入記でも書いてみます。長くなるので前後編でいきます。

　今年の3月、常用していたSoulnoteのDACが、Mac Osのアップデート(10.11→10.11.4)後に突然聴けなくなるというというトラブルがありました。ハードがYosemite以降のMac OSでは対応していないアンシンクロナス転送に勝手に切り替わってしまうというもの。以前ここで書いたように、26/96以下のハイレゾファイルなら最高の音を聴かせてくれたのですが、こうなってはどうしようもない。メーカーの人に聞くと、ハードの問題ではないようで、OSとの相性でそういうトラブルはありうるとのこと。以前書いたようにDACのファームウエアのアップデートも現状予定していないようで、ならばとTime Machineを使ってアップデート前の状態に戻そうと思ったら、なんと、いつのまにかバックアップが消えていて元に戻せない。App Storeに残っているOS-X YosemiteやMarveriksのインストーラーを使ってダウングレードしようとしても、どうもうまくいかない。結局その間は、Solunoteの前に使っていたRME Fireface 400をDDコンバーターとして使い、Soulnoteにぶち込んで聴いていました。つまりDACは相変わらずSoulnoteなんですが、その前段のDDCが違うだけでずいぶん音は違うのです。RMEを通すと、高域が丸くなって透明感が薄れる。Soulnoteは自然に高低域が伸びてくれます。

　ほかにもいろいろパソコンのトラブルがあって、それならいっそと、その重さがストレスになっていた古いMac Miniから最新のFusion Drive搭載のMac Mini新品に買い換えることにしました。ところが最新のMac MiniはFirewireの端子がない（その代わりThundeebolt端子が2個ついている）。RME Fireface 400はFirewire専用です。Thunderbolt→Fireiwreの変換プラグはアップルで用意している。アップルのサイトの購入者レビューを見ても、使えそうな感じだったのでPCと共に変換プラグを注文して待つこと数日。

　しかし残念ながらFreface 400はうまく繋がってくれませんでした。正確ににいうと、RMEを出力先にして、常用しているMac用の高音質音楽再生アプリAudirvana Plusで音楽を聴こうとすると、すぐにAudirvanaが落ちてしまう。ふだんはiTunes連携で使ってますが、Audirvana単独で聴こうとしても落ちる。iTunes単独で、Audirvanaを通さない状態なら問題なく聴けるんですが、いずれにしろAudirvanaとRMEの組みあわせでは音が出ない。いや、出る出ない以前にアプリがまともに動いてくれないのだからどうしようもない。もちろん以前の環境では問題なく聴けたので、考えられるとすれば、Firewire→Thunderboltの変換プラグを通したことによる障害でしょう。こういう事例、ほかにあるんでしょうか？

　そんなわけでわずか2ヶ月ほどの間に常用していたDACが2台続けて聴けなくなるという異常事態。古い安物のDACを引っ張り出してきたり、AudirvanaなしのiTunesのみで聴いていたりしてたんですが、どうも釈然としない。なんかAppleの、これまでのドライバーとの整合性を考えないOSアップデートで振り回されてるのが腹立たしい（まあうっかり機器との相性を何も考えずアップデートして、ちゃんとバックアップをとってなかった私が悪いんですが）。RMEはDSDには対応していないので、DSD対応の最新DACでも買えば万事解決ですが、そんな金が右から左に出てくるわけもなく。そういえばRMEもついにDSD対応のオーディオインターフェイスを出してくるみたいですね。でも価格は相当高くなりそう。

　そんなわけで、Audirvanaに代わるいい再生ソフトはないだろうか。Amarraという音質に定評のあるアプリがありますが、ちょっと割高ですし、試用したところ音質が私の好きな方向性ではないような（わりと美音系）。そこで思い出したのがROONです。

　PhileWebに載った紹介文を読んで関心はあったのですが、身近な友人が使っていると知り、俄然興味沸騰。音楽データベース系アプリとしてはきわめて使い勝手がよさそう。使用料金がかなり高いのが気になりますが、Amarraと違い、データベースとして優れていれば、仕事で毎日大量の音源を聴く身としては多少の出費は惜しくない。

　そんなわけで公式サイトに行き、試用版をダウンロードしてインストール。さっそくセッティングを始めたら、そこがまさか地獄の一里塚になるとは・・・（続く）

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