タンゴも私生活のパートナー選びも体軸が大事


タンゴを踊りに行く。
きっかけは作家の小池未樹さんの連載「CRAZY TANGO DIARY」。小池さんがタンゴを習う様子がそれは生き生きと書かれていて、読んでいるだけでこちらも踊り出しそうというか踊っている気分になれるのだ。私はダンスといえば学生時代に4年間サルサをやっていたことくらいで、最近は全然ご無沙汰、けど、世界一周中にブエノスアイレスでタンゴの世界選手権を見たこと、ブエノスのサルサ・クラブで時折タンゴのパーティーをやっており、そこで見るアルゼンチン人のタンゴはそりゃもう艶かしくてきらやかで、見てるこちらがくらくらしそうになるくらいの色気&色気だったことを思い出し、小池さんに早速連絡を取り、一緒に渋谷のタンゴ教室にレッスンを受けに行った。

やってみて思ったことだが、タンゴはサルサよりも300倍セクシーで動きも複雑。密着度も全然違う。サルサでも男性が女性の脇に手をかけてリードするけど、タンゴほどムギュッとくっつくことはない。なんたって、上半身の体側がほぼ全部くっつくんだもん。
「何これ!片パイつくじゃん!」とレッスン終了後に小池さんに言ったら、小池さんは「そうですね、片パイは預ける感じで」と至極冷静。これはパートナー選びが大事だなあ、と面食らう。私は異性と打ち解けるのはわりと得意だけど、密着するのは結構苦手なのだ、それこそセックスしてもいいと思えるくらいの相手じゃないと、手を握ったり体を預けるなんてできない。なのでこれからタンゴを本格的に始めようと思ったらパートナーを探すしかないのだけど、見つかるかなあ、そんな人……。

タンゴはシニアになってから夫婦でならう人が多いと聞いていたけれど、それも納得。明るくガサツなサルサに比べて、タンゴはググッと「秘め事」感が増す。足を相手の足に絡ませる動作もあるし、なんていうか、男の人に体を支えられ、抱かれている時の女の人は、あなたに魂全部預けます!って感じの官能的な顔をしている。飛び散る汗もセクシー。私たちに教えてくれた先生は女性だったけど、リードされてるだけで、「ああ、抱いて!」と思わず心の中で叫んでしまいそうになるくらい、ほんのりと男前に性的なのだ。リードされるって日常生活でそんなにないから、そうされるだけで、思わず付いて行きたくなる気持ち。

もちろん誰にだってそう思うわけじゃない。なんていうか、体軸を合わせる、ってことが重要で、サルサの時も感じてたけど、すんなり相手をリードする&されるには自分の体軸と相手の体軸がぴったり合っていることがキモだなと思う。自分の体のセンターと、相手の体のセンターが、触れずとも同期している感じ(iCloudみたいにね)、それさえあれば先生の話なんか何にも聞いてなくても、以心伝心、軽く触れられただけで次の動きが何と無くわかる。それってパートナーシップでも仕事でも一緒で、体軸さえ相手と合わせられれば、私は結構な確率でうまく行くと思っていて、逆にいうと体軸を合わせ続けても楽な気持ちでいられる人をパートナーに選べばいいのだと思う。

そう、私は体マニアなところがあるので、結構なんだかんだで肩書きだの容姿だの性格だのの前に、まず体軸のことを考えてしまう。それさえあってたら、他の部分とか趣味とか生活リズムとか多少ずれてても、男女のことはなんとなくうまく行く気がしていて、逆にいえば向こうもこちらの体軸に合わせてくれるくらいの柔軟さがあるといいけど、どちらにしたって男性の方が剛アンドまっすぐ、柔アンド俯瞰の上手な女が合わせる方が、ラクっちゃらく。男尊&女卑は好きじゃないけど、でも、結局タンゴはじめソシアルダンスのリードが絶対的にそうなように、結局女性がついてゆく方が、3歩後ろはやりすぎ、0.5歩くらいね、こちらとしても相手としても、周囲からの見目的にも、美しくスムーズにラクにコトは運ぶのだった。


私生活でも、タンゴでも、0.5歩くらいリードしてくれる人が現れたらいいなあ。しかし私は割とせっかちなので、歩速が速い人がいいな。世の中全体がスロー&チルなムード(※恋愛においては)なこの時代、急ぎ足な男の人、いったいどこにいるのだろうね。



おまけ

小池さんがレッスンの様子をめちゃめちゃ可愛いイラストにしてくれた。

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小野美由紀

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