不倫と介護の共通点

12月某日

ピース・オブ・ケイクのパーティーへ。占い師のしいたけ.さんと、偶然お話しする。

会場で、明らかに気配を消していて、けど、明らかにただならぬ気配を纏っている男女が立っていたので、話しかけたらしいたけ.さんとそのマネージャーさんだったので、私はとてもびっくりした。
私は最初、マネージャーさんのあまりの美しさに見惚れて、会場に入った瞬間から「あの人は誰なんだろう?」と思っていたので。

話している途中で、しいたけ.さんが

「大人になるって、自分の悩みと自分との間に一枚のヴェールというか、ガラスの板を引いて置けるようになることじゃないですか?」

とおっしゃったので私はまたびっくりした。
「えっ、悩みと自分の間に線を引けない人間は、大人になれない、ってことですか!?」
するとしいたけさんは朗らかに笑って、「いや、これは僕が大人になれない側の人間だからこそ言えるんですけど」と言った。
その会話の前にも「悩んでる状態って楽しいですよね」としいたけさんが言うのに対して、周りが「うんうん」と言っていたことに、私はとても大きなショックを受けた。
悩んでいる状態なんてちっとも楽しくない。私は一点の曇りもない空のような悩みのない人生を送りたい。

しかし、悩みと自分の間にヴェールなんか置いたら、それこそ死んでるも同然じゃないか。


12月某日

カウンセラーの向井さんとご飯。
向井さんは市や区に頼まれて、うつ病患者へのマインドフルネス講座などを開催している。

「あのね、介護とか育児でうつになるケースって、条件が似通ってるんだよ。
まず第一に、

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小野美由紀

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小野美由紀

文筆家。著書に銭湯を舞台にした青春小説「メゾン刻の湯」(2017.2)「傷口から人生。メンヘラが就活して失敗したら生きるのが面白くなった」(幻冬舎文庫、2015年2月10日発売)絵本「ひかりのりゅう」(絵本塾出版、2014)など。http://onomiyuki.com/

それでもやはり、意識せざるをえない(小野美由紀のマガジン)

作家小野美由紀によるエッセイマガジンです。タイトル通り "それでもやはり、意識せざるをえない” 物事について、月に5-10本程度配信します。日々のエッセイ、恋愛、性愛、家族、また書くことについて、作家という職業について、ジャンル問わず本気でおすすめしたいもの・こと、お店、本...
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