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ドットコム起業物語~蹉跌と回生のリアルストーリー

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90年代終わり。いまや伝説となったビットバレーに飛び込み起業した20代の青年がバブルの波に翻弄されながらも楽天へと企業売却するまでの、蹉跌と回生のリアルストーリー。 起業におい… もっと読む
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2019年7月の記事一覧

第1話 俺は懲りていないのだろうか

46歳の誕生日に、人生で二つ目の会社を設立しました。So Good Groupといいます。 我ながら、懲りない男だと思います。一度やって、もうこういうのは、やめよう。って思ったのに。 どういう訳か、中学生ごろから、早く東京に行って、社会人になって、仕事がしたいな。こんな学校の勉強とか、意味ないしって。周りに対して、「俺は先に行くぜ」って。妙な対抗意識のようなものを抱えて生きてました。 事業に成功して、お金を稼いで、かっこいい男になって、自由に生きるんだって、どこかで思っ

第2話 ジャックには勝てるはず

← 第1話 事業計画なんて、書いては捨て。書いては捨て。その繰り返しです。NetAgeの西川さんは、軽く100以上ビジネスプランを書いたと言っていました。(それはちょっと病的ですのでオススメしません) 僕らが最初に考えた、フードデリバリーの注文サービスで起業する計画は、外食業界を営業開拓していくのはしんどそう。という、とても真面目な理由から、見送りにしました。 松涛のNetAgeオフィスにたむろさせていただくようになり、1-2ヶ月ほど経ったでしょうか。あっさりと会社を辞

第3話 GEとオラクルと俺

←第2話 2000年2月。日経新聞の朝刊に記事が出た途端に、僕らの会社はモテ期に突入します。メディア関係、ベンチャーキャピタル、人材紹介や派遣関係者、リクルート。それからリクルート。あとはリクルート。色んな方々からのメールや訪問が舞い込みます。 「うちと組みませんか。講演してくれませんか。会に参加してくれませんか。」このタイプの甘美な誘惑は、なりたてホヤホヤで目立ちたがり屋の若手社長(オレ)から「時間」と「謙虚」さを徐々に奪っていきました。 流石にちょっと経験すると、講