西武新宿線、上井草から井荻の間にひっそりと佇む町中華「中華料理   鈴や」。黄色いテント、雷門のマークが縁どられ、赤い暖簾がたなびく風情がこの街に溶け込む。

ガラスの引き戸をがらがらと開けると、厨房を囲むL字の赤いカウンターに丸椅子が並ぶ。ここでも、町中華特有の、年配のご主人と奥様。静かに「いらっしゃい」と。板張りの壁に整然と並ぶ油焼けしたお品書きが沁みる。

ラーメン、ソース焼きそば、つけ麺、500円。タンメン、モヤシソバ、肉野菜炒メライス、チャーハンなど、600円。700円はチャシウメン（そういう表記）。一番高くても800円の肉ウマ煮ライス。餃子が300円。とシンプルなお品書き。

ボウルのような形の鍋に麺を泳がせて平ザルですくうお父さん。具をお母さんが入れて、そっと、「はい、ラーメン」。

しっかり醤油の旨みのきいた中華スープ。刻み葱のシャキシャキがとてもあう。たっぷり入ったすこし甘めのメンマに柔らかなチャーシュー。おいしい。

三角コーナーに置かれた小さいテレビを気にするお父さん。お店とつながる居間の段差に腰かけているお母さん。とてものんびりした空間が心地良い。

【中華料理   鈴や】

杉並区上井草1-29-11

井荻駅から徒歩約5分

営業時間
11:30〜14:00 /  17:00-19:30   水曜定休