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「奈良にいい会社をつくろうサミット 2023」 その1

12月4日(月)に株式会社中川政七商店さんが開催された、
「奈良にいい会社をつくろうサミット」に行ってきました。

木下さんが奈良に来るっ!と思って申し込んでみたら大ちゃん(坂本大佑さん)もパネルディスカッションで登壇すると知り最後まで会場にいることにしました。
この日、10時から木下斉さんの基調講演が始まり、すべて終わったのが18時でした。めちゃめちゃ盛りだくさんだったので椅子に座りすぎて腰が痛いオジサンでした…。

まずは木下斉さんがトップバッターで基調講演。
60分間、おそらく会場全員、他の登壇者や運営の方にまで心をめちゃめちゃ揺さぶった話をぶっこんだのではないでしょうか。会場に漂ってました。木下さんのお話を衝撃的にポジティブに捉えて考えていこう、そんなふうに皆さんが感じられてるような雰囲気が。


この日もそうでしたが木下さんのお話でいつも心に刻んでおきたいのは、全てが行政頼りでいいのか、ということです。

社会に貢献する「共益」を産むための民業がチャレンジすべきことをこの日本ではいま、当たり前のように行政に頼りきって行政の仕事と認識してはいないか。

地域には課題があります。自分も当事者なのに全てを行政で解決してもらえると思っていたら絶対良くならない。もちろんみんなから集めた税金である公益にて社会が解決できることもありとても大切なのですが何でもかんでも行政にがやる仕事だ(実際はそうではないはずですよね)と言ってると自分はいったい社会に対して何をしてしているのか、と疑問に思います。これは自分自身にいつも問いかけてます。

それと今回は企業について強くポイントを置いて話されてました。
企業にとって利益追求・スケールアップすることは常識であったけれど今の少子高齢化社会で生産人口(働ける世代)がどんどん少なくなっていいると事業規模拡大することに重きをおくのではなく個別善(自分が達成したいこと)と社会に何かコミットできる視点が必要だというお話。

また需要と供給でいくと、すでに人手不足であらゆる業種が困っているのですがさらに供給制約を受けていく時代が待っているということ。日本では「安くたくさん」の価値観がかなり長く良いこととなってましたがこれではどんどん衰退していきますよ、と言われました。

僕は奈良にきて6年経ちますが、奈良は特に「安くて良いもの」的な価値観の人が多いように思います。これは今井町街並み保存会、元会長の若林稔さんともいつも話していることです。奈良は「良いものは高く」にならないといけないと。

そして専門の人材を企業間で行き来させるという働き方につても触れてました。
ひとつの専門性を持つ人がひとつの企業だけで役割を果たしてよいのか。2から3企業でその専門性を発揮していくという木下さんのお話はこれからの企業や未来の働き方にとって可能性のある素晴らしいお話で、とても大賛成です。

ちょっと話はかわりますが、僕が奈良に来て驚いたのは結構副業・掛け持ちされている方が多いことです。1人で4業種くらいやっている人が村にもいらっしゃる。ひとつの専門性だけでなく他のこともできる、といういう人に出会うことが多い。県外まで働きに行ってる人もいた。坂本大佑こと大ちゃんなんて何やってるかわからないくらいめちゃめちゃ色んなことに関わっている(笑) そのあたりも東吉野村にきてから奈良の面白いと感じているひとつです!

そして奈良には歴史のある企業があり、信用のある老舗の既存企業が第二創業するところに投資することが必要だとのお話でした。スタートアップだけに投資するとハードルの高いことにチャレンジさせていくところばかりに力を入れていくので、老舗企業の信用という強みは周りを動かす力やスピードがありこちらに投資していくべきだとおっしゃってました。
僕もほんとに地元資本の老舗企業がどんどん動いていってほしいと思ってます。

午後からのビジネスプラン発表会でもありましたが、生産者って買い叩かれるんですよね。特に多いのが奈良以外の都市圏の企業や外資企業に。それは僕も経験済み。なので登壇者のビジネスピッチではOEMで買い叩かれることに怒り爆発の発表が…(笑)ほんとに馬鹿にしてんのかと思いますよ。だから奈良の既存企業が第二創業や強くなりながらスタートアップと協業できると奈良にいい会社が増えると期待してます。

僕は下請け扱いしてくる企業とは一緒に仕事をしたくはありません。お互いビジネスパートナーである、というのを軸にしています。取引がなくなるのを恐れていて安請け合いしてしまうとたくさん作らなくてはいけなくなり、結局さいごは自滅するのが見えるからです。ただ他の企業様とのコラボレーション、協業はとてもお勧めします。自分ではできない・気がつかない売り方をされたり価格も大きく上げれるケースがあります。既存企業と僕らのような新規事業者が一緒にお互いの強みを活かして何か作り上げ市場で評価されれば全員ハッピーだと思うのでぜひ奈良でそういうケースが増えることを望みます。

木下さんのから他にもとてもいいお話を聞けましたのですが、よくこれだけのことを60分にまとめられ長旅の終わりに奈良で素晴らしい講演をされたことを胸が熱くなりました。奈良での講演のためにものすごい準備をされていたに違いありません。その木下さんの熱意を引き出したのはやはり中川政七さんのおかげだと思ってます。

こちらの記事に木下さんのお話しされたことがあります。

中川さんのお話を聞いたのは今回で2回目なのですが中川さんはいつもものごとを深く考えて問いかける。中川政七商店の企業としてもものづくり、日本の工芸を元気にするという素晴らしいビジョンに加え社会を良くしようととてもご尽力されてるのが奈良にいてとてもわかります。本当にありがとうございました。自分もブランディングについて引き続き考えていこうと思います。

>>続きます。

さあ、今日もよい1日を!

2023年12月6日【0002】


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