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はい、2人目~…(紡ロジック8章~ネタバレ有)

おはようございます…。
9章が終わって、勢いのままに10章やってきました。

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2人目です。ふみ先輩がお亡くなりになりました。
適当な被害者予想が当たるとなんとも複雑な気持ちです。

で、どうしようかなコレ。
内容がちょっと重たいというかえぐいし、ネタバレの度合いがなあ……。
まあいい、書きます。
本当にガチガチのネタバレと妄想だらけの推理なので、どうぞご自衛ください。








二人目の被害者

小池ふみ先輩の死因は、浴室でなんだかすごく細いもので首を絞められた絞殺のよう。細くて、けれど首に食い込み過ぎて皮膚が切れたり血が出るレベルのものじゃないって考えると真っ先にミステリ脳が思いつくのはワイヤーですかねぇ。ヴァイスクロイツのヨージ思い出しちゃう。
クライミング用品の中にワイヤーとか無いのかな?そもそもの話ボルダリングとクライミングは全然違う気もするのだけど、素人なのでよくわからない。ハーネスとかカラビナにロープくっつけて登ったり下りたりするのは一緒か?(無知でごめんなさい)
9章バーベキューの下りで、ハーネス取りに行く選択肢を選ぶと、サリーとボルダリングとクライミングの話ができましたね。両方心得はあったみたい。そしてこっちのルートだとサリーが野崎とアキラに自ら指南をしに行くので、違和感はない。蒼星の手伝いルートの方はやっぱり違和感がある。

浴室での殺人、思い出すのは犯人目線の金田一のゲームなんだけど、あの時はたしかウィッグのみつあみで絞殺したような気がする。
もちろん今回はシャワールームじゃなくて浴室だし、網入りガラスの窓が1つ、直羽が外に居たことから犯行はとても難しい。完全な密室に見えるけど、窓がある以上密室じゃあない。
わざとらしい伏線は出たよね。「優ちゃんは、あっと驚くトリックのミステリ小説が好きだった」と。うんうん、そうかそうか。妹が読んでてもおかしくないな!

あとは旬の態度が気にかかる。ふみ先輩に対してあまり興味がなさそうだったのに、何故か直羽を犯人と決めつけていたな。論破されたはずなのに。
何か理由があるんだろう、たしか前に女の斡旋から足を洗ったと言っていた気がする。直羽との関係性は現時点では分からない…。


テニサーの謎

前回気になる事に挙げたテニサー、さっそく出てきましたね。最悪の形で。
これ別にわたしの読みがどうとかじゃなくて、それだけの伏線が紡ロジックにはちりばめられている、というだけのことです。伏線回収すごいね!
さてこれは書いていて大変胸糞が悪いのだけれど、テニサーの実態はヤリサーどころか男女入り乱れの暴行サークルだった。テニサーを隠れ蓑にした裏サークルと言った方が正しいでしょうかね。こんなん大々的に出来るわけない。
しかもその被害者は次の加害者に、男女関係なくといったように胸糞の悪い動画がふみ先輩のスマホの中にはたくさんあった。野崎のスマホから消えていたのは、野崎が2年から3年にかけての写真など、という話なのでやっぱりテニサーは今の4年生が3年生の時に廃部になったんだろう。
野崎が裏サーの動画を消したのは、きっとマサルが死んだ原因が裏サーにあるからかな。ふみ先輩のスマホから動画が消されていないのは、…危機意識が無さすぎるのと、ただのアルバム感覚だったからじゃないかな。彼女、スマホ使いこなせてませんでしたよね。焼き肉の時に直羽にもスマホ一回間違えられて持っていかれてます。指紋認証だから平気だと?
いや、そもそも自分が告発される恐れも何も感じていなかったんですよ、彼女は。だって裏サーの支配者だったんだから。そういや、11章のタイトルが支配者と傍観者だった。
誰を指してるかは一目瞭然、小池ふみと彦根アキラのことと思われます。

で、だ。しかしこれがただの肉欲暴行サークルだとはちょっと考えられない。そういう性癖の持ち主の集まりかもしれないんだけど、そういう話でもない気がする。リスクがあまりに大きいのです。カルトみたいだと斗真は言っていたけれど、だとしたら何か独特の行動理念があって行われていたはずです。
カルトっていうとキン〇ストン一家みたいなね、そういうのを思い出しちゃうんだけど…大体において、カルト教団ってその恩恵があるのって創始者とその幹部数人だけだと思うの。どんな場合においても末端は搾取されるだけなんだと思うんだけど、そうだなー…なんだろうなー…理に適った理由が思いつかないけど、いつの時代も誰かが何かをする有力な理由は「金」かな。


小池ふみの倫理観

ふみ先輩は教育学部だよね、つまり教師を目指していたわけだ。それなのに暴行サークルの主催だなんて、大層歪んだ倫理観をお持ちだったようです。こんな人間が教師目指してるの、純粋に怖い。けど暴行が犯罪という意識は当然あったと思う。犯罪はいけないものですよね、当たり前の話です。でも、現実的に犯罪を無くすことは不可能です。すべての人間の欲求が理性で抑えられるなら、こんな世の中になってない。ならどうするか?

犯罪予備軍が犯罪を犯す前に、その欲求を発散させればいいんじゃないか。
そして、その発散させる場所ないし生贄を提供すれば金になる。一石二鳥だと考えた、とか。需要と供給という意味ではビジネスとして十分成り立ちそうです。
具体的に加害に加担していた人間が野崎しかいないので、野崎を例にあげるしかないのだけど、彼のあの考え方は確実に将来暴力的な犯罪を引き起こすと思う。イジメのせいでそう歪んでしまった。その野崎をどういう方法でかは分からないけれど懐柔する。それ自体は簡単そうです。野崎はあれほどに望んでいた加害者の立場を手に入れる。裏サーでも精力的に活動しただろう。体のいい駒の出来上がりです。そういややたら金持ってたよね、野崎もふみ先輩も。金払いが良すぎるところから、サークルメンバー以外に大口の顧客が居たのではないかな。

被害に遭っても何も言えない人間ばかりを生贄として裏サーに引き入れて、偽善的な犯罪抑止+自分の欲望を満たしていた裏サークルの支配者。性犯罪ベースだったのはふみ先輩自身の性欲発散の意味もあるでしょう。自分好みの男の子の時だけ跨ってたらしいしね…。サイコキラーじゃなくてただのサイコな悪の教典のハスミンみたいな感じだ。被害者をわざわざ加害者に回したのは、そうすることによって弱みを握り共犯に仕立て上げて外部流出を防ぐためかな。クレイジー教祖か?でもその仕組みは本当に機能していたのかもしれない、優ちゃんが死ぬまでは。

うーんこの推理はちょっと自信無いです……。
もっとほかの理由がある気もするし、ただのクレイジー肉欲カルト集団な気もしてきた。意味が欲しいと考えてしまうのは悪い癖ですね。
人間がすることなすこと、すべて意味があるわけじゃないのに。


切りぬかれた写真

たぶんマサルこと優ちゃんですね。
メタですけどこの期に及んで、新キャラの顔くりぬいたって仕方ないんですよ。マサルは優ちゃんで、テニサーの飲み会で急性アルコール中毒で死んだ。その死因も実際は定かじゃないですけどねえ…。そも、優ちゃんが死んだのは暴行される前なのか後なのか。少なくとも、上述の集団暴行の被害者にするために、酩酊させようと飲ませまくられたのだとしたら余りにもひどすぎる、こんなの。

廃部になった理由も優ちゃんの死が原因だと思います。もしかしたら野崎たちとの個人的な飲み会だったかもしれませんが、どのみちサークルの人間が死んだことに変わりはないですからね。捜査が入れば、裏サーが明るみに出る。その辺はどう隠蔽したのかはわかりませんが、母体であるテニサーが廃部になったのだから裏サーも結局無くなったんでしょう。
邪推はともかく、琴子の動機には十分です。愛する兄がそんな死に方をしたのなら。優ちゃんのLIMEもやっぱり琴子がなりすましていたのだと思う。

今までは一人で園芸部に勤しんで、見るからに大人しい子の典型だった優ちゃんが、テニサーに入るほどの心変わりをした。
勧誘されたのか自主的に入ったのかはわかりません。
でも、確かな心変わりがそこにはあったんだと思う。
イタリアにも一度は本当に行ったんだと思う。いつ時点の話かは分からないけれど、画像は確かにマルタ島を背景にしているように見えるから。

じゃあ内向的な優ちゃんがどうして心変わりをしたのか。
そのきっかけに成り得るのは、現時点では紡との出会いしかないんです。
実際の優ちゃんがどうかは知らない。けれど、少なくとも琴子はそう思った。そして、そうであるならば琴子には紡を憎むだけの理由がある。
完全な逆恨みだとしても、紡のせいで兄はテニサーに入り、そして結果的に死んだのだから。

野崎のことも、ふみ先輩のことも恨んでいたでしょう。アキラのことも、もしかしたら。ただ、それらすべてが琴子の単独犯かといえば、たぶん違う。やはりこの事件には共犯がいる。

ところで、優ちゃんのLIMEの「夏休みに日本で会えるよ。いっぱい遊ぼうね」ってお盆的な話でしょうか?あの世で遊べ的な?琴子普通に怖いです。


共犯者とアキラの話

共犯者はサリーだと思います。さんざん言ってる。
そしてサリーには、少なくとも野崎とアキラを消したい理由があるはずです。ネットに既に公開されていて、パスが分かればだれでも見れるイジメを知る者たち。野崎は同じ被害者の立場だったので微妙なところですけれど、アキラはどうでしょう。どこまでも傍観者なんです。そして彼は心理学部なんです。

心理学の研究対象は人間です。人間の観察が基本なんだろうと思います。
野崎とアキラの関係はよくわかりません。でも、野崎の死を悲しんでいたのはアキラだけだった。友情は確かにあったのだと思いたいです。
けれど同時に、あのイジメの動画もテニサーも、何だったら野崎という人間そのものもアキラにとっては研究の対象だったんじゃないでしょうか。
高校時代の動画を、大学4年生にもなってスッと出してくるということは、いつでも見れるようにブクマしているってことです。普通なら、友人の恥辱に塗れた動画に対してそんなことはしないでしょう。赤の他人の紡に見せるなんて、なおさら。
アキラが加害者になってる暴行動画などは明確に言及されていませんし、野崎にくっついて傍観していただけかもしれない。けれど、この場合は傍観者だって間違いなく加害者です。もしかしたら撮影者だったかもしれない。
加えて、たとえばの話ですけど心理学の研究レポートなんかとして纏めていたら?4年生は卒論書きますよね。嗜虐性とか加虐性、野崎をモチーフにしてイジメ被害者が加虐者へと変化する様子とかをテーマにしてたら。あのイジメ動画の内容が、裏サーの内容が、何か形として残るようにしていたとしたら。考えたくも無いですね、最悪だ。

ただねー…サリーが共犯とは言いましたが、誰かに対して直接手を下したのかは現時点じゃ分からないんです。
なぜなら、ここには友達がいるじゃないですか。いじめられて、自分のことを頑張って変えて、王子様を求めることをずっと笑われたりびっくりされてきたサリーに、ようやく自分のことを嘲笑わない友達ができたんじゃないですか。紡と斗真というかけがえのない友達が。大切ですよね、友達。普通なら迷惑かけたくないよね、自分のせいで。不快な思いをさせたくない。
彼女が、その大事な友達が居る場所で凶行に及ぶなんて考えたくない。
これはあくまでわたしの希望ですけれど。
だから個人的な考えとしては、主犯は琴子。それを知ったサリーがアリバイ作りなどのサポートを、という感じで利害だけが一致したライトな関係なのでは?と思っています。


オマケのBAD ED

ジュエルがあったので、10章のTRUE EDの先の謎の3話を読んできました。
ああ、吉本先輩はそういうことね。酒癖がマジで悪いレベルの話じゃないんですね、アルコール飲むと人格変わるタイプの人間なんでしょうか。
禁酒の意味がわかりました、なんで野崎は酒持ってきた?マジで。
自分も禁酒中、吉本先輩も禁酒中、他に飲めるのは蒼星とふみ先輩とアキラだけ。迂闊すぎるだろ…。
でもこれで分かりました、吉本先輩とアキラは野崎・ふみ先輩殺しの犯人じゃないし、蒼星と斗真、そして紡も犯人じゃない。ですね。
紡ロジックは分岐先に結構なヒントが隠されてることが多いので、本当はちゃんとED回収全部してから考察したいよね!


最後に

11章で死ぬのはアキラだと思っています。
理由はもう前述のとおりです。なので、11章をプレイしたところでこれ以上の動機面での推理の更新はたぶんないかな?と思います。
二人死んだらどうしよう…その時はまた記事書きます。

冷静に考えたら優ちゃん大学入学時点で苗字変わってるんじゃない?両親離婚したんでしょ、とかサリーの実年齢はもっと上かな?とか考えてることはいろいろあります。ミスリードがあるんじゃないかとか。紡は10章プロローグで叙述トリックは無いと言ってましたが、そもそも一人称視点な時点で叙述トリックもクソもないんです。
だって、書き手である主人公が知りえないことは絶対に書かれないのですから。うみねこで学んだ。赤き真実は罠にもなりえる。

ただ、殺害方法に関してはまるで見当がついていないので、気持ち的には清涼院流水の小説を読んでる気持ちでいっぱいです。
わたし今でも忘れないよ。「お前たちに説明しても分からないテクノロジーを使っているから、トリックを説明するだけ無駄(意訳)」って言われたの。
わたしのミステリの価値観を100度ぐらいは変えてくれました。今思えばSFだった。



紡ロジックもそろそろ佳境です。
このまま一気に課金して読むか、じっくりゆっくり読むかは考え中なんですけど、次はすべて終わってから記事書こうと思います。答え合わせです。

紡が「死なせてしまった人」がどうかサリーでありませんように。