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J1リーグ第1節 セレッソ大阪 VS FC東京 マッチレビュー

シーズン開幕しました!!待ち遠しく感じましたが、あっという間にシーズンが開幕した感じもします。去年のホーム最終戦以来のゴール裏は疲れもあり、声も枯れてしまいました、、、あと花粉はこの世から消えてほしいぐらい目が真っ赤になりました。

※事象をピックアップして書いているため、記載できていない内容は多々あります。


第1節のセレッソ大阪

https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2024022407/summary?gk=2

セレッソは新戦力のルーカス、田中、登里を開幕から起用しました。また、原川が移籍後、初対戦となりました。

相手のゲートは田中中心に開ける

セレッソは初めから興味深い、ビルドアップでFC東京のファーストディフェンスをこじ開けていきました。

田中をアンカーに置き、最終ラインと田中の脇は流動的に変わります。基本的には田中の近くに登里が現れ、4-4-2で守るFC東京のトップに2枚の斜め後ろに立つことで、間で受けるもしくは、田中のパスコースを前線の2枚が切ろうものならサイド経由で運ぶ形を取りました。
FC東京の前線2枚が中央のパスコースを封じ切っていない場合は、田中の横に登里が現れ、中央のパスコースを増やします。これによりFC東京の中盤は田中+登里、更には奥埜・香川まで見ないといけない状態になりました。
逆に前線2枚が中央のゲートを閉じるのであれば登里はサイドに戻り、外経由のパスコースを展開します。

更には、登里が中央に入ることで中盤のフィルター要因が1人増え、カウンターに対して中央の人数を増やすメリットもあります。サイドより内側になればなるほど、枚数というのは欲しいですからね。

登里は賢いうえに、これを仕組んだ小菊さんは素晴らしいのではと感じました。

中盤が降りてこないメリット

仮に今節のメンバーで去年のような戦い方をした場合、香川・奥埜が相手のプレス回避のために少し低い位置でボールを受けて手助けしようとします。

しかし、それだとセレッソ全体の重心がどんどん後ろになってしまい、余計に守備側は圧力をかけやすくなります。そして最終的には前線に残っているレオなどにボールを蹴りますが周りには相手選手ばかりでカットされるという展開がありました。

しかしながら、この試合は田中・登里が中盤のゲートをこじ開ける役割をしており、FC東京の中盤は2枚は田中・登里に行きたいが香川・奥埜が気になってアタックできない。最終ラインのCBとコミュニケーションを取ってマークの受け渡しをしたいが、迂闊にCBを釣りだされたくないという循環に陥っていたように見受けられました。

足元だけではどうしても無理な時はレオor相手のSB裏へのロングボールで回避を図ります。SBへはサイドのルーカスやカピシャーバの単純なスピードを活かすボールが多かった印象です。レオにボールを当てるときが、香川・奥埜が迂闊に降りてこないメリットに繋がっています。要はセカンドボール回収確立を高めることに繋がっています。去年までは全体の重心が後ろになり、レオにボールを預けてもサポートがいませんでした。香川・奥埜はセカンドボールの予測能力や浮き球の処理に長けているので、とても重要な役割を担っていたのではないでしょうか。
また、距離感やピッチの全体の使い方が良いのでボールを奪われた後には、(ネガティブトランジション)攻撃から守備への切り替えが素早く行われた印象です。
セカンドボール回収はセレッソは上回っていた部分もありましたし、これが狙いの1つか分かりませんが、結果的に全てが良い方向に向かっていったのではないでしょうか。

攻撃の懸念ポイントの1つ

攻撃は全体的に良かった印象ですが、去年から継続している問題点が1つあります。それは最終ラインからWGへのパスを受ける際のポジションです。

これはカピシャーバ・ルーカス・クルークスにも言えることです。最終ラインが3バック化し、舩木からカピシャーバへのパスコースが何度も空いているシーンがありました。しかし、WG(カピシャーバ)の選手の立ち位置が高いため、DFとの距離が近く、パスの距離も長いため、パスをカットされる可能性があります。ボールを受けたとしてもDFとの間合いがあまりないため、半身でボールを受ける状態が増え、前を向いて仕掛けることが得意なセレッソのアタッカー陣にはスタートの段階でアドバンテージがある状態になってしまいます。イメージは相手のサイドハーフとSBの間のポジションに立つ方が良いのではと感じました。

守備は去年の継続

ブロックを組んで守るときは4-1-4-1or4-4-2を敷いて相手の攻撃を防いでました。前からプレスに行く場合は、レオがCBの1枚に対してアタックし、香川or奥埜が背中で中央のパスコースを消しながら、もう1枚のCBに対してアタックを仕掛けました。

その後に出てくるパスを仕留めるのが田中or最終ラインのDF陣です。レオ含め、前線の選手が相手をサイドに追いやることで相手のパスコースの数を限定します。限定することで後ろの選手が予測しやすく、ボールの配給地点へ素早く圧力をかけていた印象です。
かつ、田中が中盤の底に入ったのでフィジカルコンタクト面でも期待できます。

ちなみに、この守備を始めたのは去年の第8節アウェーFC東京戦でした。

今後の見どころ

今年のセレッソはビルドアップとプレス回避が去年から改善を大きく図ったポイントだと思います。
今節のFC東京はハイプレスではなかったので、後ろから繋ぐことも多少なりともやりやすかったのではないでしょうか。今後、ヴィッセルやサンフレッチェなどの前から人を捕まえてくるチームに対して、同じような戦い方で挑むのか、それとも変更を加えるのかは気になるポイントです。
サッカーは対相手があってこそなので、相手の守備構築に合わせて立ち位置を変えるのは必要ではありますが、監督・コーチ陣がどこまで整備できるか分からないので、次節以降の戦い方を楽しみにしたいです。

まとめ

去年までのセレッソは攻撃面で迫力が欠ける瞬間が多かったです。100本シュートチャンスがあって1点も決めきれなけば、選手に問題がありますが、去年はチャンスを作り出せずに負ける印象がありました。シュートの精度は監督・コーチ陣には介入できる限度がありますが、シュートを打つまでの過程は監督・コーチ陣は介入できると思うので、シュートまでの過程をどのように作り出すのか、これから楽しみです。
小菊さんは一昨年ぐらいのYouTubeの動画内で「攻撃はマンチェスターシティ、守備はアトレティコが好き」と公言していたので色々なサッカーを見ているのかなと思っていました。今節はアーセナルと一昨年や去年のシティを参考にしようとしてるのかなと思いました。(なんとなくですが)

勝てた試合を引き分けにしてしまったという印象ですが、裏を返せば開幕戦で期待のできる試合だったと捉えることも出来るので、次節以降楽しみです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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