ジョジョの奇妙な冒険 Part6 激重感情一般読者による感想

アニメを観て

Amazon Primeでやっとシーズン3が観れるようになりまして、
さきほど観終わりました。
すっごい良かったです

勿論「このセリフは入れて欲しかった!」とか「え、この解釈は違うんじゃない?」とか、ゴリゴリの原作厨なので思いこそあれど、
全体を通して非常に満足、信頼のおける仕上がりでした。
だから好きなんだ、ジョジョのアニメ班は・・・・・・
7部、8部も待ってます 今度本屋さんで9部2巻も買うからね

感想・・・書きますね・・・
高校生の半ばくらいからジョジョにハマり、それから原作を中心にどっぷり浸かっているわたくしですが、何を隠そう6部が一番好きでして。
というのも初めてジョジョの漫画自体を見たのが6部と7部、最初に読破したのが6部なんですね(叔父の本、貴方が居なければ私はジョジョにもバキにも触れずに今まで生きてきたでしょう サンキューアンドグッジョブ永遠)

ということで今に至るまで漫画は無限に読み返すほど一番印象が強く、
深く感銘を受けているのが6部のお話です。
6部については並々ならぬ感情を持っている自信があります。
巷ではわりと支持率が低いみたいな話を聞いたり聞かなかったり。
オイ、それ俺の目を見てもう1回言ってみろ。
はい、前置きもアレなんで、もうアレしますね。よろしくどうぞ。

あ、あとアレです。分かると思うけど
ネタバレありで。


簡単なあらすじ

頑張って10行にまとめてみるか。

無実の罪で刑務所に投獄された主人公、空条徐倫。
しかしそれは彼女の父、空条承太郎をおびき出すプッチ神父の陰謀だった。
父の記憶とスタンドを取り戻すため、刑務所内を奔走する徐倫。
仲間と共にスタンドを取り戻すも、プッチにあと一歩及ばず。
ジョースターの血統の因縁、吸血鬼DIOの目的を引き継ぐプッチは
承太郎の記憶から読み取った「天国へ行く方法」を実行する。
プッチを追って脱獄した徐倫たちは引かれ合うように一途を辿り
ケープ・カナベラルへ、プッチの能力の完成を許してしまう。
プッチはジョースターの血統を消し去り、目的を達成したかのように
思えたが、自身の運命に敗北した。世界は運命を知ることなく回り続ける。

できちゃったわ。すごいな俺。

はい、こんな感じです6部。
4行目だけもうちょっといい表現が無いか首捻りたいんですけど、
まあ概ね伝わるかなと。
既読の人ならわかるでしょうが、キャラクターを省いています。
単純化するとこうなると思うんですよね。
で、知らない人はきっとこう思うはずです。
「え、何で主人公が空条徐倫なのに後半プッチしか名前が出てこないの?」
と。たぶん。おそらく。
そうなんですよ。
なぜなら6部の真の主人公はプッチ神父だからな。

エンリコ・プッチについて

「人」は天国に行かなくてはならないッ!

双子に生まれるも兄弟を死産した新生児と入れ替えられ、知らずに育つ。
なぜ死んだのは彼の方だったのか?
運命に強い興味を持ち、聖職者を志す。
成長する中でDIOと出会い、「矢」を貰う。
その後に懺悔室で女性から赤子入れ替えの真実を聞き、双子の存在を知る。
彼と妹が親密になろうとするのを阻止しようとするも失敗に終わり、
深い後悔と絶望の中でスタンド「ホワイトスネイク」に目覚める。
同じくスタンドに目覚めた弟の記憶を奪い、刑務所に封じる。
DIOの対等な親友となり、彼から聞いた「天国へ行く方法」を
全人類の幸福を願って実行する覚悟を持つ。

また10行でできた。才能ある。

書き足らないことも多々ありますが、上記がプッチ神父の略歴です。
聡明かつ謙虚であり、他の幸せを願い行動する。
しかし手段を選ばず、目的の前には犠牲も仕方ないとする。
その精神は作中でも「最もドス黒い『悪』だ」と称されるほどです。
しかしだな。
多少肩を持ちたくなるほど、彼の「軸」はしっかりしています。

「覚悟」した者は「幸福」であるッ!

『一巡』した世界では生きる者すべてが運命を精神で理解し、
己の死ぬときまでの運命を知っている状態です。
運命を知っているからこそ「覚悟」ができる。
「覚悟」は絶望を吹き飛ばし、
自分の運命を輝かしく肯定するものである。

少し私見が入りましたが、そんな世界こそがプッチの求めていた
「天国」でした。
別に自分が世界の王として君臨するんじゃあないし、
日常的に殺人を行いながら平穏に生きるんじゃあないし、
麻薬を売る権力を手にして人生の絶頂にあり続けるんじゃあないんですよ。
人類を平等に幸福にする、平たく言えば世界を救う。
最終的な結果や途中の手段が「正しい」か「正しくない」かは別として、
これまでの部のボスたちとはその目的のベクトルが異なる。
私はそう思うんです。だから好き。
(7部のボスも同じく共感できる思想があって好きなんですが、
その話はここではやめときましょう)

神を愛するように君のことを愛している

ストーンオーシャンで描かれるのは、プッチが
ジョースターの血統が脈々と受け継ぐ因縁を全て断ち切らんと
し、その野望が打ち砕かれるまでの顛末です。
物語の主軸にあるのは勿論徐倫で、彼女の行動と共に物語は
進んでいきますが、常に中心にあるのはプッチの存在です。
歴代ボスの中では初めて他とは異なる目的を持ち、
唯一ジョースターの血統を打倒した強かさを持つ、
彼の存在を単なるボスとしての認識から改めることで
あなたの6部への印象は大きく変わるのではないかと思います。

はぁ~~~好き好きチュッチュ
なんか色々調べてたら、別の次元ではジョルノに負けて
無限地獄らしい かわいそうだね 強く生きて欲しい
生きることも許されていないらしいけど

バッドエンド?

6部の構成については一旦以上として、
次はネットで必ず目にする「不満」について
私の解釈を申し上げましょうか。

『一巡』した世界

先に述べたように、6部でジョースターの血統は
プッチ神父に敗北します。
彼のスタンド能力によって世界は加速し、『特異点』を経て
厄介な因縁を置き去りにすることに成功しました。
しかし、完全に運命が確定する前に、プッチ神父は
「正しい道を歩む」という黄金の精神に敗れます。
夜明けを迎えた新しい世界でも、ジョースターの血統が
紡いできた「人間賛歌」は形を変えて受け継がれていくのでした。

と、私は思うんですが。

「いや、ジョジョ死んじゃってるじゃん!」
「世界が変わっちゃったら、もうジョジョじゃないじゃん!」

という意見があるんですよね。
(上記の括弧内は私の知り合いの意見です。)

うん、まあ・・・せやな。

物語の展開、特に徐倫たちが敗北してしまうという内容に
不満を感じてしまうというふしがあるみたいですね。
私の知り合いはそれが原因で7部以降に手を付けてくれません。
(画風の変化などの要因での忌避感もあるみたいですが)

何が変わったのか?

ジョジョの奇妙な冒険では「人間賛歌」がテーマとされている。
吸血鬼から柱の男といった超生命体にどのように立ち向かっていくのか、
超能力を得た様々な悪にどう対抗していくのか、
敵も味方も前向きに信念をもって行動し、そこにはどんな意志があり
どのようなドラマが描かれるのか。
別に「血統」に限った話じゃあないんじゃないのか?と
思うのですが、第1部から受け継がれてきた大きな設定として
「血統」は無くてはならないものだとしている方が多いのかも
しれないですね。

これについては6部アニメ最終話のEDが良い仕事をしているな、と
感じています。
あくまで個人的な解釈ですが。

6部ラストでは『一巡』前を知るものはエンポリオただ1人。
しかし紛れもなく徐倫たち本人を反映した人物たちに出会います。
名前が違う。容姿や服装、関係性も微妙に違う。
しかしそこには確かに「愛」と「正義」が存在している。
それは以前までの徐倫たちと全く変わらなかったのです。
エンドロールではシルエットで1~6部の主要人物たちが描かれます。
それぞれの舞台で歩みを進め、背後には☆が輝いています。
もしかすると、このエンドロールの時代は
世界が『一巡』した後なのではないのでしょうか。

私たちが知っている物語とは異なるかもしれない。
人物の名前が違い、細かな展開が変わっているかもしれない。
しかし、彼らは変わらぬ「正義の精神」をもって
巨悪に打ち勝ったのではないでしょうか。
それこそがエンポリオが守った、プッチ神父が敗北した
「人間賛歌」の運命たちではないでしょうか。

事実、7部からの物語にも「血統」は存在します。
これまでとは違う歴史で、違う人物たちによって描かれようとも、
そこにあるのは紛れもなく変わらない「ジョジョ」であると
私は信じています。

冒険は続く

はい、以上が私の感情です。3500字くらいになったわ。重。
・6部はこれまでの部とは異なる構成である
・これまでと一線を画すボスの目的は一部達成された
・世界が変わろうとも正義の精神は変わらず存在する

スタンド能力のインフレーションが進む中、
普通なら頭打ちになるところを6部を一種の転換点として作用させ、
その後の新たな物語への架け橋へとした。
すごいことですよ。だから好きなんです、6部。

昨日の夜ワーッと途中まで書いて力尽き、
今日目覚めて少し書き足しましたが、
発散されて満足してそろそろ「書くのめんどくせぇな」が強くなって
きたので終わろうと思います。
ここまで読む人いないでしょ。
顔も知らぬ人よ、もしこれを見ているならありがとうございます。
え? ジョジョは4部からしか読んだことない?
あー・・・まあいいんじゃないですか。
俺も後半の部の方が基本好きだし。
6>7>5>4>8>3>>>>>>>2>1 かな。

また興が乗れば何か。

全体の文章は特定の人物、または思想を
強く否定、もしくは非難する意図を含みません。
全ては個人的な意見であり、
一切の主張を強要するものではありません。

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