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ばあさんの力~ばあさんの破壊力に刮目せよ!(←今風表現)|マンガ投稿お休み|マンガ投稿で収益いくら?⑰


今日のマンガお休みします

こんにちは。今日のマンガもお休みして、過去ブログ記事の選り抜き掲載です。
ブログ記事を選り抜きする理由って、単純に自分の中で面白かった出来事や、興味深いことを書いていて、現在と違ってこうだった。みたいな感じでより抜いて行こうと思ってるのですが、今回もそんな感じです。

ではドゾー

ばあさんの力

2012/07/17
通勤でバスを多用するようになって数ヶ月。
京王バスのモットクパス(料金制定期券)のおかげでとても便利になりました。

京王線の府中駅を降りて、バスからバスへと乗り継いで職場へ行くのですが、国分寺から職場の最寄りまで向かうバスに、ばあさんの集団が乗っていることがあります。

ある日の朝、いつものように国分寺駅のバス停で、職場の最寄りへと向かうバスに乗ると、ばあさんが5、6人、お年寄り優先席とその向かいの席に座って、通路をはさんでまくし立ててお喋りをしていました。

ばあさんの間を抜けて、一番先頭の座席(高い場所にある席)に座ったワタクスは、眠かったので、せめてバスが到着する間は静かに座っていたかったのですが、真後ろのばあさんズの声が嫌でも聞こえてくるのでした。

イトーヨーカドーが早朝は10%引きだとか、他愛もない話題に「アレー」「ホー」と相槌をうつばあさん達。
自分もそんなばあさんになるのでしょうが、眠い頭にガヤガヤと声が響くのが少々つらいなと思ったとき、イニシアティブをとっていたばあさんが話題を変えました。

(;´Д`)「私ね、この間眼科へ行ったんだけど、怖くって眼をつぶっちゃったのよね。そしたらね、お医者さんに『眼を開けてください』って言われちゃって、あわてて眼を開いたんだけど、緊張してたから口もあけちゃったのよねぇ・・・お医者さんに『口は閉じていいです』って言われちゃったのよ。私っておっとりしてるって言うか・・・のんびり屋さんなところがあってねぇ・・・」

https://osawatomoko.blog.fc2.com/blog-entry-56.html

他のばあさんズは、相変わらず「アラー」とか「ホー」とかいうリアクションです。

語り部のばあさんの話はまだ続きます。

(;´Д`)「私って、おっとりしてるもんだから、眼科の診察が終わってからも、間違えて他の人のコートを着て帰ろうとしちゃったのよ。『それは違いますよ』って言われちゃったの。私が間違えて着たのは黒いコートなんだけど、私はその日は紫色のコートを着て出かけてたのよね。私ってのんびり屋さんだからサ・・・」

突っ込みも同意もなく、他のばあさんズは相変わらず「ハー」とか「ホー」とか言いながら聞いています。

既にワタクスの眠気は覚めていましたが、おっとりばあさんの話は続きます。

(;´Д`)「私っておっとりしてるから、この間もイトーヨーカドーに行って、他の人の自転車乗って帰ってきちゃったのよね。家に帰ってきて見たら、自分の自転車じゃないのに気付いて、慌ててイトーヨーカドーに戻って取り替えてきたのよ。」

ここでやっと、今まで相槌だけ打ってたばあさんの一人が質問をはさみました。

(´Д`)「あら、(乗ってきちゃった自転車の)本当の持ち主はどうしちゃったの?」

(;´Д`)「それがねえ、まだ買い物中だったらしくて、私の自転車はちゃんとあったから、取り替えて来たのよ。」

ばあさん達はまた、相槌にもどって誰も突っ込みもせず笑いもせず、「ハー」「ホー」を繰り返していました。

(;´Д`)「私って本当におっとりしてるからさあ・・・」

ここまできて、バスは私の降りるバス停へ到着しました。

すっかり眼が覚めたワタクスは、切りのよいところでバスが到着して、いいネタをもらたと、ニヤニヤしてバスを降りました。

すると、ばあさんの集団はワタクスの降りるバス停で私に続いて降りたようでした。

バスが止まっている間、他に車の姿がないので、ワタクスは横断歩道まで歩かず道路を渡りました。

渡り終えて、ふと振り返ると、ばあさん達も道路を渡ろうとして、バスの前を横切ろうとしていました。

同じ方向に来るのか・・・?(´Д`;)

と思った瞬間、これから発車するバスがばあさん達にクラクションをあびせました。

道路へ2,3歩足を踏み出したばあさん達は、蜘蛛の子散らしたようにワラワラと歩道へ逃げ戻って行きました。

逃げ惑うばあさんらを遠目で見て、どうにも笑いが止まらないまま職場へ到着したワタクスでした。

このシーンも絵にしたいところでしたが、志半ばで頓挫いたしました。

とても表現しきれませんでした。

ワタクスの今の職場は、割と辺鄙な場所にあって、朝の時間にばあさん達が揃って行く場所がどこにあるのだろうと思うようなところなので、ばあさんらがどこへ向かうのかは謎でした。

ばあさんの集団らは毎日居るわけではないのですが、その頃は続いて遭遇していました。

面子も毎回同じわけではないようで、おっとりばあさんはその後見かけませんでした。

人数もまちまちで、時折乗り合わせたばあさんが

「○○さん最近見ないわねえ」

「風邪ひいたのかしらね」

などと話していることもありました。

おっとりばあさんが姿を見せないので、少々物足りなくなってきたある朝、国分寺でバスに乗ると、二人組みのばあさんが優先席に並んで座って語り合っていました。

ワタクスはまた、ばあさんらの斜め上に位置する最前列の席に座りましたので、ばあさんの話が筒抜けで聞こえていました。

聞き耳を立てているわけでもなく、耳に入ってくるのですからどうしようもありません。

その朝の語り部は、お姑さんの話を熱心にしていました。

ばあさんのお姑さんですから、おおばあさんです。

もう一人のばあさんは聞き役に徹しておりましたので、ほぼ、語り部ばあさんのステージとなりました。

( ´Д`)「姑はね、90過ぎて癌になったの。もう年だし、手術はしないで、痛い思いせずに逝った方がいいんじゃないかって周りは皆言ってたの。でもね、本人が手術するって聞かなかったのよ。」

朝からヘビーな会話でした。

( ´Д`)「でもね、手術は成功して、今は普通に生活してるのよ。姑は5人姉妹の長女なんだけど、妹は全員もう死んじゃってるの。妹は若い順に死んでったんだけど、姑は生き延びてるのよ。」

すげえ姑も居たものです。

( ´Д`)「それでね、手術が成功したと思ったら、こないだなんて、バレンタインデーにチョコを送りたいとか言い出すのよ。皆反対したのに聞かないで、親戚の男性みんなの分の数のチョコレートを買って来て、震える字で一枚一枚カードを書いて、チョコレート渡したのよ。」

ばあさんらが降りるバス停が同じなので、語り部はちょうど良く話を終わらせてくれます。

その朝も、ばあさんのおかげで、いつしか眠気は去って行き

「ワタクスも頑張ろう」..。.・*:.:*・∀`)ノ

と職場へ向かうことができました。

いやー、ばあさんスゲーですわ。

年より笑うな行く道だ

「子供笑うな来た道だ。年寄り笑うな行く道だ」って言葉がありますが‥

このところ、年とったり、役にたたない人って、イラナイんでしょうか。
って話をこのnoteで書いていました。。

『尊厳死』っていうのも、確かにわかるんです。
認知症になるぐらいなら、動けなくなった時に安楽死を選びたいって、かの橋田壽賀子さんも仰ってましたね。
安楽死を認可しているスイスに移り住もうかなんてことも仰っていて、それと前後していた頃、うちの両親が認知症で、娘の私と姉はかなり疲弊しており、
「部屋はいつ何があっても良いように片づけておこう」とか
「何かあったときのために色々整理しておこう」
とか言ってたので、かなり共鳴していたこともありました。

でも、うちの両親はまだ施設で元気にくらしています。
たまに行く娘の顔はかろうじてわかるようで、施設に近い姉が面接に行くと機嫌が良いらしいと動画を送ってくれたりします。

そんなに簡単に割り切れてたらそれはそれで苦労しませんよね。

しかも、やっぱり残されたものとしては、例え自分が忘れられても、覚えてる方は一緒に居た頃の記憶や感覚があるわけで‥

あと、肉親でないとしても、過去の経験を知ってる人は、昔こういうことがあったと語り継ぐことができるわけで、本を読めばいいとか、そういうこととも違う、身についた経験則で語ってくれるわけですよね。
本を書く人は、一般的なこととか、一部の本を必要とする人に向けて書いてるわけで。

ってか、高齢者が生きづらいってことは、将来の自分らにも返ってくるのじゃないかと。

まあ、年金だののシステムも、今の若い人はもらえないかもしれないって言われてるけど、今だって年金低い人は足りない分を生活保護支給で補ってたりしてるし、ムダに殺戮のミサイル作る金出してるぐらいなら、将来の福祉や子供の教育費に充てる方がずっと政策として正しいと思うわけで。

高齢者が呑気に笑って暮らしている社会って、行く道としてアリだと思うんですよね。
認知症はなりたくないけども‥

それでは今日もこれからお出かけなのでサクッとこのへんで
実はこの『ばあさんの力』に関しては、他にも色々書いたことがあり、それは有料記事のほうで後ほど掲載したいと思います。
時間なくてあとで編集しようと思うの‥

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