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変わりゆく渋谷と変わってなかった自分~何をするか決まらない10代の頃に遭遇した事件|マンガ投稿で収益いくら?㉑

こちらで掲載する過去マンガで、電子化むけに加工してあるストックが少なくなってきて、紙原稿でまだ処理していないものをスキャンしてみました。

『オフレコアワー』の連載初期の原稿だったからか、保存が良くなかったのか謎ですが、原稿面の細かいゴミが目立って、それの除去作業をしていて、記事書く時間が遅くなってしまいました。
それでは加工したてほやほやのマンガからドゾー


今日のマンガ 落ち着けなかった10代の頃の自分

マンガ内で、身体的特徴を侮辱するような表現がありますが、申し訳ありません。
当時描いたそのままを掲載させていただきました。

変わりゆく渋谷‥

いや、それにしてもですね。
変わりましたね渋谷は。
現在、ネット配信でアニメもやっている『呪術廻戦』の『渋谷事変』、毎回楽しみに観てるのですが、渋谷って、今、地下5階まであるのですねえ‥
アニメ観て初めて知って、驚いてしまいました。

最近、ちょっとした用事で、10年以上ぶりぐらいに渋谷に行ったのですが、本当に、方向の感覚だけで進むしかなくって、昔、目印にしていたようなものも位置が移動していたり、なくなっていたりで、明治通りや道玄坂、宮益坂などの道路がそのままなので、なんとか土地勘が働いたぐらいでした。

当時通勤していた仕事先は、道玄坂の上の方にある場所でした。
大通りから少し奥へ向かうと、ラブホテルがいっぱいありました。
当時の職場は渋谷駅からより、井の頭線の神泉駅からのほうが近いので、そちらから通勤していましたが、ラブホの看板がやたらとギラギラしており、その中に小学校の通学路もあって、地元の方が心配するように、環境もよろしくはなかったのでしょう。

私は当時10代の好奇心いっぱいの年齢であり、事務所の社長から
「仕事あるよ」
と言われ、面白半分でラブホ件数調査を引き受けていましたが、路上でおじさんに声かけられたと事務の年配女性に話したところ
「若い女性1人だけでなんという仕事をさせるのか!」
と怒っており、そこでようやく、
「割と危ない仕事だったようだ」
と気づいたのでした。
今なら私も、あの頃の事務の女性と同じこと言うだろなあと思います。

マンガの中で、「ドクタージーガンズ等娯楽施設が増えて」と書いてあり、今日の掲載マンガを描いていた当時には、環境改善で色々変化が出てきた頃だったのでしょう。
読み直して、「ドクタージーガンズって何だっけ?」と調べたら、まだ存続しているようです。
アミューズメントパークか何かかと思い込んでいましたが、ライブ会場などの貸し切りスペースだったのですね‥

渋谷と言えば、わたくしらの親世代には、駅前に『蛇屋』があったそうです。
まだ小学校の頃、学校の移動教室の一環で、今はなき渋谷のプラネタリウムに行ったことがありまして、その際だったたかと思うのですが、父親が
「渋谷の駅にヘビ屋あるだろ?」
と言ったのです。
えーそんなの見なかったよ聞いたことないよという私に
「じゃあもうなくなっちゃったのかなあ~」
と、まだ両親が一緒に会話もしていた頃でしたので、母と言い合っていました。

それにしても「ヘビ屋」とは‥
さらに、私がアルバイトで回った円山町も、ラブホが減ってからも『東電OL殺人事件』などの事件などあり、おしゃれっぽい雰囲気の原宿とはまた違う何かが蠢いている土地な感じで、そりゃあ『呪術廻戦』の舞台にもなるよなあと思わざるを得ないエピソードが多いのでした。

若かりし頃のバイト勧誘‥

渋谷でのバイト先だった事務所の近くに小さなフランス料理店がありました。
安時給バイトだった私ですが、たまに奮発してそこのランチを食べるのが楽しみでした。
ある土曜日のことです。
保育園の都合で土曜日休まざるを得ない事務員さんの代わりに、特にお客さんが多くない日だが留守番が必要ということで雇われた私。
隔週で土曜出勤だったはずです。
その日、前日は台風で、どうにか朝には雨がやみ、誰も居ない事務所で電話も来ないなかブラブラすごし、昼に久しぶりにフランス料理のランチを楽しもうと店に行きました。

人気のお店でランチタイムはその日も混んでおり、二人掛けの席が空いたので一人で座ったのですが、お客さんは次から次へと入って来ました。
店員さんが、
「おひとりの方がいらっしゃるのですが、相席よろしいですか?」
と聞いてきて、了承しました。

飾り気のない年配の女性が目の前に座りました。
飾り気がないどころか、近所のスパからひとっ風呂あびたあとにメシ食いにきたぐらいのノリで、スッピンで、頭はカーラー隠すターバンみたいなのをつけていて、メシ食べてから寝ますってほどくだけた格好していました。

その女性は、座ってから少しソワソワして、店員さんが来ないのであきらめて、こちらに話しかけてきました。
「ここのランチはライスやパンは別料金かしら?」
ああ、それが聞きたくてソワソワしてたのかと思い
「そうですよ。ライスかパン込みで、食後のコーヒーも込みですよ」
と教えると、
「わー安いのねぇ~!」と喜んで、その後少しくだけて話を続けました。

「昨晩の台風で、お店の天井から雨漏りしてしまって、古いビルだからどこから漏れてるかもわからなくて大変だったの。今日は業者さん呼ぶからお店、仕事にならないかもしれないわー」

ああ、やっぱり夜系の仕事なんかなと思い、
「お仕事は夜なんですか?」とつい聞いてしまいました。
「あら、やっぱりわかっちゃう?そうなのよね~」と言いながら、またソワソワして
「こんなところで言うのもどうかと思うけど‥」と、耳をよせてくれというポーズをして、こっそり耳打ちしてきたところ
「ソープランド‥」

当時の私は好奇心の強い10代の娘でしたので
「へえ~!そうだったんですねえ!私そういう仕事の方と初めて喋りましたよ!」
とか言ったはずでした。

その後は、料理が来たので、コレは美味しいとか、自分は近くの事務所で留守番だとか、他愛のない話題をして、食後のコーヒーまでお喋りを楽しんでいたところ、女性が最後に
「あなた感じがいい人ね。もし仕事がなかったら連絡してね」
と、店のナプキンにボールペンで電話番号を書いてくれました。

あの時のことは、10代の自分にとってはなんとなくカルチャーショックというか、その後仕事辞めた時はGSバイト行ったものの、もしあの時連絡先に電話していたら、
「今頃別の場所でお会いしてたかもしれませんねえ」
と、風俗好きのマンガ雑誌の編集さんに話したこともありました。

しかし、自分の世代も今も、若い子にはそういった誘いがあるわけですね。

変わってない自分‥

何をしてたかも覚えきれないほどバイト遍歴の多い自分ですが、過去のマンガを見て、「ああ、自分変わってないのか‥」と、がっくりうなだれた記載がありました。

「興味のある仕事に片ッぱしから就いてはやめていた」

もうさ、アレだ。『坊ちゃん』。

親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている。
興味のある仕事に片ッぱしから就いてはやめていた

(※2行目は『坊ちゃん』に出てきません。)

みたいな流れに、今とちっとも変わっていない、宮益坂と道玄坂と明治通りのような自分を見ましたよ‥

ええ、ええ、最近不動産会社で仕事して1年でやめましたとも。

まあ、自分だけのせいでもないはずなんですが、やめましたとも。

GSバイトのアレ

GSバイトの話で、身体的特徴をバカにするような表現があります。
お詫びをいたします。
マンガを描いていた当時も怒りが残っており、ついあのような表現を使ってしまいましたが、身体特徴とあのおっさんの性格には関係はいっさいございません。

それはともかく、GSバイトのやめる間際のあの事件も、自分、社会経験の浅い小娘でしたので、目撃した日は気が高ぶってどうしたら良いかもわからずでした。

あの日、帰宅すると、いつもテッポー玉のように出かけると帰らない姉がめずらしく家に居たので、その日あったことを相談しました。
姉は大声でしばらくけたたましく笑いました。

当時の私は、自分で目撃したことが信じられなかったので、色々と打ち消したくて
「もしかして、あの二人は本当は夫婦で、別の姓使って働いているのかも‥」
と、姉にポツリと言ったところ、それまで大声で笑いころげていた姉が
「違うな。夫婦は職場で抱き合わねえな」
と、今度は低い声ですごく説得力のあることを言うので、思い切り納得してしまいました。
夫婦は職場で抱きあわねえ‥

うちの両親も自営で年中顔つきあわせてましたが、ケンカばかりしていましたし、職場で抱き合うほどラブラブだったら離婚もしてなかったかもしれませんね‥

高校の時の友人らと会ったときに、バイトを首になったと伝えました。
高校の友人たちは、おのおの専門学校や大学へ進んでおり、私が進路が決まらずブラブラとバイトを替えていることを心配していましたので、驚いて
「どうして?真面目に仕事してたんじゃない?」
と聞いてきました。
GSバイトであった事件を話すと、ゲラゲラ笑いだしました。

その友人らの一人は、長いつきあいで、30代前半ぐらいまではしょっちゅう会っていて、私が仕事などで何かあった時に、
「あなたはどうしてそういうことに巻き込まれちゃうのかしらね‥」
などとよく言われていたものでした。

若い頃は、その都度どうしていいのかわからずオロオロしていましたが、「こういう時はこう乗り切れる」
みたいな自分のパターンがわかってくると、アクシデントもうまく回避できるようになり、立ち回りができるようになりました。

でも、どうせなら痛い思いしないうちに回避できていたら良かったんですけど。

GS事件のお二人は、結局不倫なんだろうなあと思いますが、今にして思えば、若い女相手にせず、年相応の2人が睦まじくやってたわけですから、あの店長はまだマシなんかなあとも思います。
今だったら、目撃した時に「アラ~」とか言ってやったかなあ~‥

まあ、当時の年齢からして、現在はもうお二人ともこの世に居ないかもしれません。

それではそろそろいつもの

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