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真夜中はピザ生地を作れ


 人間の皆さんこんにちは。大浮藻です。

 

 突然ですが、ピザって美味しいですよね。眠る前にスマートフォンをいじったりして、ついうっかり美味しそうなピザの画像を見てしまったりするともう食べたくなってしまいますよね。本当におなかすいちゃうんですよね、ああいうの。

 でももう歯磨きしちゃったし、もう午前0時……。流石にピザをこの時間に食べるのは攻めの姿勢が強すぎます。そもそも食べるピザもない。冷凍ピザは常備しておくには少々かさばるし……。とはいえ明日の朝ご飯にはピザが食べたい。もうピザの口になってしまった。人間とは諦めきれない愚かなるいきもの。

 そうなった時点で我々にはいくつかの選択肢があります。

 ①諦めて寝る

 ②買いに走る

 ③自分で作る

 概ねでこの3つの選択肢のどれかを選ぶことになるでしょう。昼間なら②も良いかもしれない。でももう午前0時。お外は真っ暗。出たくないですね、外に。

 じゃあもう③しかない。③だ。我々は③を選ぶしかない。諦めるな。食欲を諦めるな。欲望を諦めるな。人生は一度しかない。やりたいときにやれ! 食べたいときに食べろ!

 ということでピザの生地を作りましょう。生地を発酵させたいのでもう真夜中に作っちゃいましょう。大丈夫。日本は真夜中でも地球の反対とかに行けばたぶんお昼ご飯の頃だから。


【使うもの】

*オーブン(生地を焼くため。とても重要)

*ボウル(生地をこねるため。とても重要)

*麺棒(生地を伸ばすため。ないなら手で伸ばそう)

*クッキングシート(生地を乗せるため。人によっては不要)


【材料】

★生地★

*薄力粉

*強力粉

*ドライイースト

*砂糖(あれば)

*塩(あれば)

*油(あれば)

*ぬるま湯

★具材★

*ピザソース

*チーズ

*具(ピーマンとか玉ねぎとかベーコンとか、お好みで)

【手順】※しっかり作りたい人は【ピザ 生地 レシピ】でネット検索しよう。レシピ本を買ってくるのも確実でおすすめです。


 1.冷蔵庫をあけます。埋もれている強力粉と薄力粉を引きずり出し、勘でブレンドします。まともにピザ生地を作る場合はちゃんとレシピを見ましょう。【ピザ 生地 レシピ】で検索しよう。わたくしはもう目分量で強力粉と薄力粉が3:1になるように混ぜました。面倒だったので。3:1が正解なのかもわからん。何もかもが勘。

 わたくしは勘に頼って調理するときに「おおらかに作る」と言っています。

 「勘で作った」と言うよりは「おおらかに作った」のほうが何だか良さそうに聞こえるため。良さそうに聞こえませんか?

おおらかに粉をブレンドします

 我々はプロじゃないですし、わたくしに至ってはそもそもピザ生地を作ること自体が初めてです。失敗はあって当たり前。粉の配分をミスっても大丈夫でしょう。小麦粉が小麦粉である限り、どうなっても焼けば食べられるので。小麦粉はおおらかです。懐が深いですね。


 2.ぬるま湯にドライイーストを溶かし、1でブレンドした粉に練り込んでいきます(ここで少し砂糖をいれるとイースト菌が活発に働くそうなので、イースト菌を酷使したい方はぜひ。入れすぎると当然甘くなるので、ここはおおらかにやりましょう)。塩と油も少し混ぜていこう。

 ドライイーストがないならもう普通にぬるま湯でこねていいと思う。でもドライイーストがないならまず真夜中にピザ生地をこねてないで寝ろ。発酵に時間がかかるからこっちは真夜中に生地こねてんだ。安普請のアパートで音が響かないように息を潜めながらな。発酵させないなら明日の朝に水と小麦粉を練ればいい。かってぇ生地になるかもしれないけど薄く焼けば〝そういうピザ〟みたいな風格が出てくるから。ピザってそういうもんだから。おおらかにやってもなんとかなるから。だからドライイーストが手元にない人は寝な。早く寝て早く起きてピザを焼きな。健康的な生活をしな。

でろでろしてる。とろろ?

 3.音を出さないようにそっと生地をこねる。お天道様が顔をのぞかせているうちにやる分には問題ない工程ですが、トチ狂って真夜中にピザ生地をこねるときは、とにかくそーっとやりましょう。近隣住民に迷惑をかけない。これがルールです。間違ってもバシバシと生地を板に叩きつけたりするな。あれはプロが自前の店のなんかきれいなキッチンでやる工程です。我々はプロじゃない。やれる範囲でやれば良い。我々はとにかくボウルでこねて粉と水とをまとめよう。ひとんちに忍び込んでピザこねてるイメージでやろう。息を潜めてできるだけうるさくならないように……。それが面倒ならピザを焼くのは諦めて寝ろ。昼間にやれ。

 4.ほったらかす。3でまとめた生地を30分ほどおいておきます。これを〝生地を寝かせる〟といいます。こっちは真夜中に生地こねてるのに生地のほうが先に寝ちゃいましたよ。どうなってんだ。

ちょっとふくらむ

 30分ほど生地を寝かせると少し大きくなっているはずです。冬場とか、寒いとそんなに顕著には膨らまないです。イースト菌が糖と水をもとにしてガスを作るらしく、それが発酵なんだとか。生地がガスを抱き込んでいるため膨らんでいるというわけ。

 さて、生地を叩き起こしてこねましょう。わたくしは水加減もおおらかにしてしまったため、画像で見てわかるほど生地がベタついております。そんなときは粉を足そう。生地がまとまってボウルにつかなくなるくらい。そもそもいい感じの生地の固さで仕上がっていたなら、普通にこねてまとめましょう。どれくらいこねたら良いのかは……わたくしにはよくわからないからネットのレシピを見たら良いと思います。わたくしは「まあ何となくまとまったかな?」のあたりでこねるのをやめました。

 ここからは3等分や4等分くらいにして、それぞれタッパーウェアやボウルに入れて蓋なりラップなりをしてから冷蔵庫に入れましょう。何で生地を分けたかって? 発酵が進んで2倍くらいに膨らむからです。下手すると入れ物からあふれるかもしれないし、先に分けておいたほうが後々扱いに困らずに済むと思います。分けたくない場合は分けなくてもまあ良いと思う。おおらかにやりましょう。でっかいピザを焼きたい人とかはそれでいこう。分けずにでっかいままでいこう。

おおきく育てよ〜

 冷蔵庫に入れたらあとは明日の朝のお楽しみ。寝る前に生地をこねるという軽い運動もしたし、きっとよく眠れることでしょう。生地と一緒に寝ましょう。

 5.冷蔵庫の中身を見てみましたか?めちゃくちゃ膨らんでませんでしたか?すごいですよね?これを伸ばします。

おおきくなったなあ

 膨らんだ生地をクッキングシートの上で伸ばしましょう。人によってはオーブンの鉄板に直で乗せるっぽい人もいるみたいなんですけど、わたくしはクッキングシート派なのでクッキングシートを引きます。麺棒を使って伸ばしてもいいし、指先でうにうにして伸ばしていくのもオーケー。とにかくなんとなくピザ生地っぽくなれば。

 伸ばしたピザ生地をフォークでつついて穴を開けます。ズタズタにしろってんじゃなく、焼いたときに膨らまないように空気の逃げる場所(穴)を作ってねということです。フォークでプスプスさして穴を開けたら、ピザソースを塗りましょう。あとは好きな具材を乗せてチーズを乗せて220度のオーブンで13分です。わたくしはとろけるチーズが家にないことに気づいたため、粉チーズとベビーチーズをちぎってなんとかしました。あのスヌーピーさんも「配られたカードで勝負するしかねえ」みたいなことおっしゃってますからね。人間は配られたカードで勝負するしかないんです。自作ピザでも、人生においても。やれるようにやろう。おおらかにな。

与えられしカード
まあなんとかなります

 オーブンに関しては各家庭でご使用のものでかなりばらつきがあるみたいなので、初めて作るときは中をしっかり見て、焼いているものが焦げたり炭になっていたりしないように気をつけましょう。初めてピザを焼くときって楽しみでソワソワして何回も中を見ちゃうと思うので、あんまり焦げることはないと思いますが……。むしろ生焼けとかの方に気を配ったほうが良いかも。焼き上がっても生地がベチャッとしてたらもう少し焼きましょうね。生の小麦粉はお腹を壊しちゃうらしいですからね。

 6.できあがり。ピザを生地から作るのはちょっと面白くて良いんじゃないでしょうか。慣れてきたらソースも自分で作ってみたり、デザートみたいなピザを作ったり……。味の幅も広がりそうです。

チーズは溶けませんでしたわねえ

 夜中に生地をこねるのもたまには良いと思うので、休日になにかやりたい方はぜひ。わたくしはこの日の朝昼晩の食事がすべてピザになりました。


ソーセージやベーコン、野菜を乗せても美味しいです


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