引っ越し前夜。DIY修行ツアーに参加する。

Open Letterの中庭です。前回は自宅ギャラリーをやってみるべく、木造一戸建てに引っ越すことになるまでの経緯をお伝えしました。頭の中では、「すべてのDIYは3日で終わる」という謎の甘い見積もりができあがっており、引っ越しが4月ならギャラリーオープンは遅くて6月くらいでしょ?と思っていました。

とはいえ、DIY経験ゼロの我々がいきなり自分たちだけで改装が完成できるとは、いくらなんでも考えておりません。引っ越しまでの間に「何かしらDIYの修行を積まねばならない」と考えていたところ、リビルディングセンター(以下リビセン)の東野さんが、“下諏訪リノベーションツアー”なるものやるよ、というFacebookの投稿していたのを読み、これは神の啓示!とばかりに、投稿を見た瞬間申し込んでいました。

同じ目線でDIYに取り組んでもらいたいと、パートナーの山内も誘ってみたところ、仕事か何かで用事が合わず不参加。というわけで1人、長野県下諏訪に向かいました。

ちなみにこちらのリノベーションツアー、町おこしの一貫で開催されているツアーで、私が参加する前にも既に何回かおこなわれていました。詳細なレポートは他の方が書いているのを発見しましたので(『【長野】下諏訪町星が丘 ホシスメバ リノベーションイベント参加レポート』)、DIY以外の、町の人との交流や食べたもの、ツアーの雰囲気も知りたい方はそちらをご確認ください。この記事ではババっと、どんなDIY修行をしたか、ということに焦点を当ててお伝えします。

1日目:DIY開始!壁塗りの下準備(マスキング、シーラー塗り)、ペンキ塗り

ツアー期間は2018年2/23(金)〜25(日)の2泊3日。初日の午前はリビセンで説明会と顔合わせをし、午後から着替えて早速DIY開始です。

リノベーションの舞台は、JR下諏訪駅から約2.2km、徒歩で約40分、車で約10分のところにある、もとは労災リハビリテーションだった場所。使わなくなった施設を町が買い取り、「ホシスメバ」というしごと創生拠点にしようとリノベーションを進めている建物です(当時は利用方法を企画されている段階でしたが、現在はすでに入居者を募集したり、イベントをおこなったりと運営がはじまっています)。

それにしても広い。なんと4,000坪!巨大です。

下の写真は、先におこなわれたツアーのメンバーがリノベーションした部屋。

「星ヶ丘」という場所に建つこの施設から、下諏訪の町が一望できます。

私たちが改装したのは2DK?(3K?)の、職員寮だった物件。我々ツアーメンバーが主に施工したのは、下の写真の部屋です。ここを入居スペースとして使えるよう、壁の漆喰塗り、ペンキ塗り、そしてフローリング貼りを行いました。

最初の作業は部屋のマスキングと養生。リビセンの東野さんが説明してくれます。

「ペンキも漆喰も、マスキングの仕上げで仕事の半分決まる」というようなことをおっしゃっりながら、実演してくれました。
漆喰を塗る場所は、漆喰の厚み分、1~2mmほど隙間を開けて貼っていきます。そしてポイントは、できるだけ一筆書きのように、1本のテープで貼ること。(角でも切らないで続けて貼り続けるとよいです)。
なぜそうするか、おそらくその方が剥がす時いっきに剥がせるから?だったと思います。(間違っていたらすみません!)

ちなみにこの時のツアー参加者は4名でしたが、スタッフの方は、下諏訪町役場の方2名、地域おこし協力隊の方2名、リビセンから東野さん、どんどんさん、萌黄さんの3名、そしてなぜかJTBのツアーガイドの方まで加わって(笑)、たくさんの人たちでDIYを行いました。ここに集まってくださった方々全員ポジティブで、始終楽しいDIYでした。

養生もやります。「マスカー」と呼ばれる、テープのついたビニールを、扉や窓など、飛び散らせたくない箇所に貼っていきます。

マスキング&養生が終わったら、シーラーを塗っていきます。
シーラーは、下地の素材からヤニが浮き出てくるのを防止するために塗るものです。
1回目はシーラーの原液:水=1:1で、2回目は原液で塗りました。

その後、真ん中の部屋(リビング)の、なぜかピンク色だった壁を白いペンキで塗りました。水性ペンキを水で5%薄めたものを、ローラーでひたすら塗り塗り。簡単だし変化も如実に分かるので、楽しい作業です。

2日目:漆喰塗り

この日はいよいよ憧れの漆喰塗り。あのしっとりとした味わいのある漆喰の壁をこれから自分でつくるんだ!とワクワクしながら参加しました。
この日作業の先生はリビセンのどんどんさんと萌黄さん。頼もしい!

こちら、漆喰の道具&材料。
材料:粉末の漆喰、水
漆喰作りの道具:バケツ、攪拌器
塗る道具:コテ板、コテ、霧吹き

漬物が入ってそうな蓋つきポリバケツには、事前に作られた漆喰が。
使う1~2日前に練っておくとよいとのことです。(漆喰の上に水を張って蓋をし、保管。)
分量は、漆喰20kgに対し、水18リットル。
攪拌器で、“トロロ”のような状態になるまで混ぜます。人力じゃかなり大変なので攪拌器はあった方がよさそうです(少量でよければ練り漆喰も売っています)。この量だったら4回くらいに分けて混ぜるそうです。

使った攪拌器はすぐに水の入ったバケツの中で漆喰を落とします。
これはコテ板とコテも同様。漆喰は空気に触れるすぐに固まってしまうので、使わない時はすぐ水洗い。

いよいよ漆喰をコテ板に乗せます。乗せる分量はだいたいお玉1杯分くらい。ずっと片手で持ちながら塗るので、あまり乗せすぎる重さで腕が疲れます。あと乗せすぎると床に漆喰を垂らします。

この日使ったコテは、硬いく四角くく大きい、広い面積を塗る用の「角コテ」と、柔らかい素材の「仕上げコテ」。最初は仕上げコテの方が圧倒的に使いやすいです。もし1つしか買えないのなら、仕上げコテを選ぶとよいと思います。

いよいよ塗りタイム。それぞれ担当の壁を決め、塗ります。高いところもたくさんあるので、脚立は必須です。

ちなみに今回、元の壁紙の上から塗っています。(シーラーは前日に済。)

素人の私がちまちま塗っている間に、どんどんさんは角コテで、広い面積をどんどん塗っていきます(たまたまかぶりました…)。
は、はやい…。そしてきれい…。

塗り方のコツは、漆喰をコテ板からすくい上げるように取り、取った勢いでそのまま壁に漆喰を乗せていくこと。それが出来ないと、漆喰をポタポタ床に落とします…。
あとはケーキのスポンジに生クリームを塗るようなイメージで、流れるようにスーーッと塗れた時はきれいです。パテシエ気分。

最後はどんどんさんと萌黄さんで、綺麗に仕上げてもらい、壁の質感はこんな感じになりました。
角コテで厚めにババーっと塗り、仕上げコテでなだらかにしていく流れ。漆喰が乾燥したら、霧吹きで湿らせ伸ばしながら塗ります。

ちなみに結構重要なのが1時間半ごとの休憩タイム。「えーー!まだ疲れてないので続けたいです!」というのもダメ。大丈夫なつもりでも知らないうちに疲れていたり集中力が切れるので、怪我の原因にもなりかねません。1時間半ごとにお茶やお菓子を食べながら一息いれました。
(1時間半作業+休憩で1クールとし、1日で4クール行います。)
下の写真は見学に来た町の人と一緒にお茶したひとコマ。

そして夕方近くからいよいよフローリング貼りのフェーズへ。
まずはフローリング板にサンダーをかけます。薄いのでできるだけ均等に。

サンダーかけたらいよいよ丸ノコで板カット。メインで使うのは「押し切り」と呼ばれる卓上丸ノコでした。手で持つ丸ノコよりは卓上の方が安定感もあり、安全です。でもそちらにしても、音が怖い…。でもビビって体を離しすぎると逆に危なくなったりもするので、正しい使い方を知ることが重要です。教えてくれたのは萌黄さん。

板は切ると1mmほど削れるので、それも考慮して線を引き、刃を当てるラインを検討つけます。スイッチを入れたら、刃をいきなり板に当てず、回転スピードがマックスになってから刃を当て、押すように切り進みます。
カットバックが起きないための注意点なども教わりました。

切った板の断面は紙やすりでやすります。
紙やすりには番号が振られていて、番号が大きいほど目が細かいです。
このとき使ったのは「240」番。240番は万能とのこと。新材の時はこの目を使うそうです。古材の時は「400」位のものでランダムで削るそう。

そして等間隔(15cm位の間隔)に根太用ボンドを乗せていきます。
端っこにつけすぎないよう注意。貼った時はみ出します。

それを床の端からぴったり貼り…

ここでコンプレッサー登場!

空気圧でパシュッとタッカーを打っていきます。今回サネなしの板を貼っていくので、真上から打っていきます。直角に打つのがポイント。
(フローリングの板は基本はボンドで貼り、タッカーや釘は押さえるために打ちます。)

2日目はフローリング貼りの説明まで。3日目は午前しか作業時間がありませんので、集中しなければ…。

3日目:フローリング貼り

この日は朝からフローリング貼り。2人1組、合計2組が、板を切る、貼る、を交互に繰り返して床を貼っていきます。

フローリング貼りは部屋の一辺から初めて一枚ずつ順々に貼っていく必要があるので、人数が多いと手持ち無沙汰になっちゃいます。

つなぎ目をランダムに見せるために、切る板の長さも一枚づつ検討し、貼っていきました。

慣れないタッカーもだんだんお手のものになり、打つスピードも早くなってきました。

つなぎ目で段差が出てしまったところは、平行を揃えるためにいところはカンナで削ります。

難しいのはフローリング最後の列。最後の列は長さばかりか、幅も切らないといけません。長い板の幅を切るとなったら卓上電ノコでは切れないので、いよいよ手でもつ丸ノコの出番です。

フリーハンドで縦に長く切るのは難しいので、ガイドを使いました。
ちなみにこの時のガイドはリビセンさん手作りのものです。

こんな感じで丸ノコをガイドに添わせながら切ります。

私もこの時はじめて丸ノコのを使いましたが、非常にドキドキしました。

切った板は横幅入るか確認。

カンナで削りながらようやく板が全部入りました!

最後は自分たちで貼ったフローリングの上でお茶をしながらミーティング。歩ける!座れる!というのが味わえて嬉しい瞬間でした。

感想を述べたり、ホシスメバの今後の活用方法を話し合ったりして、最終日を終えました。

実はこのツアーの期間、隙あらばリビセンメンバーに、引越し先の自宅の間取りを見せながら、「壁は抜けるのか」「段差はどうするのか」「天井も取っていいか」など、改修の相談を繰り広げていました。そんなめんどくさい奴に、快く受け答えくださったみなさんには頭があがりません…。
そして、ここにはあまり詳しく書いてませんが、ツアーをコーディネーションしてくれたり、場を楽しく盛り上げてくれたり、ご飯を一緒に食べてくれたりと、ずっと楽しくDIYツアーに同行くださったスタッフの方達にも感謝の気持ちでいっぱいでした。

余談ですが、下諏訪の「ミーミーセンタースメバ」という、町が運営する移住促進のためのスペースも、元は民間の方のものだった長屋を町が継承し、役場の方々や地域おこし協力隊の方達で、DIYで改装した物件。DIY愛が強い町です。将来的は、工具シェアの仕組みも作ろうとされていて、とっても羨ましい…。(全国的に流行ってほしいと切望します…。)

これが私のDIY修行第一弾。ここで得た経験を、自宅ギャラリー改修という実戦の場に持ち込めるのか?


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