負けに傷つきすぎない5つのコツ

負けると悔しい!じゃんけんで負けたって悔しいことがあるのに、毎度毎度頭をひねって考えて、自分で決断することを繰り返して戦って悔しくないわけがない!

将棋に限らず、勝負事では負けがつきものです。永遠に勝ち続けることはありません。

そこで今回は「負けに必要以上に傷つきすぎない」ことをテーマにお話しします!

◎負けた時の理想的な反応                      まず、負けた時にどう感じたり、行動したりするのが将棋の上達に役立つか考えてみましょう。私の考えはこうです。

負けた→どこが悪かったんだろう?と考えて負けた理由を突き止める→どこかよかったところはないか探して自信を持つ→次の対局に向けて足りないところを勉強する→対局する→勝ったり負けたりする を繰り返す

これだと、負けたことが財産になり、なおかつ負けたことが「将棋を勉強する」行動に自然につながります

だがしかし!一生懸命戦うほど次のようになるのではないでしょうか?

負けた→もうだめ→やめたい、私なんかもうダメ、続けても強くならないし何の意味もない、ほかの人はどんどん強くなるのに私はいつまでも弱いんだ、こんなんじゃ人と指すのも失礼だし、いっそのこと消えたい

負けたことで、必要以上に自分を傷つけてしまっています。きっと、目の前で誰かがこんな状況に陥ってたらあなたは「そんなことないよ」「大丈夫だよ」「気持ち切り替えよう!」と声をかけると思います。でも、それを自分に対して行うのは難しいことです。

冷静に負けを受け止めること。速やかに立ち直り(できれば落ち込まずに)、次に向けて歩き出す。これを読んでいるあなたは、きっと負けて悔しくて自分や全てが憎くなったり、絶望したり、さらには気持ちを切り替えられない自分にさらに失望したりしたことがあるんじゃないかと思います。その辛さが少しは緩和できるように、私なりにいろいろとアイディアを出してみました。参考になれば幸いです。

◎負けに傷つきすぎないコツ

1、負けた後のルーティンを持とう                  いきなり「負けても落ち込まないようにしよう」と心がけたところで、それができるなら初めからやってるよ!って感じです。「それができたらこんなに苦しんでないよ!」と。

そこで、負けに落ち込みにくくなる、傷つきにくくなるための練習から始めましょう。それが「ルーティンを持つ」ということです。

例えば将棋道場で将棋を指す人の場合。道場で負けて「悔しい!!!くうううう!!」と感情的になったら、家には直行せずにカフェによったり、駅前の居酒屋で一杯やったり(飲めない方は自販機でココアを買って空を見上げながら一息ついたり)、ワンクッション置きましょう。「負けを家に持って帰らない」のがポイントです。

ワンクッション先のカフェで、すぐに負けた将棋の振り返りをする必要はありません。感情が乱れたまま振り返ったところで、きっと自分の良いところは見落としてしまいますし、悪いところをえぐって自分を傷つけるばかりでしょう。悩む余裕もなくなるような、将棋と全く違うことをして過ごすのがおすすめです。例えばテトリス、制限時間があるゲーム、暇つぶしゲームといわれる類のゲームがいいと思います。そうすることで「感情から距離を置く」ことが自然にできるので、「あ、少し負けたショックから冷静に戻れたぞ」と思ったら、とりあえず甘いものでも食べてエネルギーを蓄え、それから将棋の振り返りをしてみましょう。

自分なりの「ワンクッション」おく「ルーティン」を探してみてください。

2、負けた将棋を振り返る                      負けた将棋を振り返ることほど苦しく、そして有益なことはないでしょう。良薬は口に苦いので、できるだけオブラートに包んで飲みたいと思います。負けた将棋を振り返るコツは「いいところを探す」こと。

「序盤が課題だから、定跡書をよく読んでおこう」と思って勉強していた時に将棋で負けたとします。まずは「序盤は前よりうまくさせていたか」に目を付け、序盤で形勢を損ねていなかったら花丸です。序盤はよかったけれど、中盤で駒がぶつかり合ったところでよくわからなかったのなら、今度はそこに力を入れればよく、終盤で間違えたなら詰将棋を日課に取り入れたりすればよいのです。

例えば、試験を受けた後に自己採点をして、その復習をするとします。「自分が勉強していた箇所が出題されて正解した」なら喜び、「勉強したはずなのに間違えた」なら復習をしますよね。そして「まだ知らないことが出題された」なら、新しくそれを学び、知識を増やします。それと同じ作業を、将棋で行えばよいのです。

3、テーマを持とう                         テーマを持って対局に臨んでみましょう。そうすることで、「勝敗以外の目標」を持つことができます。

テーマはどうやって設定するのか?「自分はここを強化したい」という気持ちがある人なら、それをテーマにしてしまいましょう。「わからないところがわからない」という人は、次のやり方で設定してみてください。

①「序盤」「中盤」「終盤」のどこで「悪いなぁ」「失敗したなぁ」と思うことが多いか思い返してみる。

②①で「序盤」だった人→定跡の本を読んでみる 「中盤」だった人→実践を増やして経験値を挙げる 「終盤」だった人→詰将棋を解く という感じで課題に取り組む

③対局が始まる前に「この将棋は特にここに気を付けよう」と心の中で思ってから対局に臨む。

④対局後、その課題をクリアできたか(前より前進してるか)考えてみる。

という感じです。ざっくりでもいいので、「特に気を付けたいこと」を一つ、心にとめておいてください。

4、負けるといいことが起きる仕組みを作ろう             負けると、何かを失った気持になります。「勝てば昇級だったのに」「入賞できたのに」「連勝してたのに」「また負けた」と、ネガティブなイメージばかりがわきます。

ただ、少し考え方を変えてみると、対局を1局こなしたわけですから「経験値を積んだ」とも言えるのです。

とはいえ、考え方を変えてみたところで辛いものはつらいもの。なのでもっとわかりやすい形で「負けたことでいいことが起こる」こと、言い換えると「将棋をしたことでいいことが起こる」仕組みを作り、体で覚えていきましょう。

例えば、「敗北貯金」。これは「負けたら3ポイント、勝ったら1ポイント獲得で、〇ポイントたまったら自分にご褒美を与えよう」というものです。負けがつらすぎる人は「負けたら5ポイント、勝ったら1ポイント」というようにポイント制度を工夫してみてください。ご褒美は何でも構いませんが、出資者も自分なので、そこまで豪勢にしすぎず、たまに食べるハーゲンダッツくらいのありがたみがあるものを設定するといいと思います。

例えば「30ポイントたまったら、買うか迷っていたあのかばんを買おう」とか、「10ポイントたまったら、いつもコーヒーしか飲まないカフェでケーキセットを頼もう」みたいな感じです。

自分を甘やかすのではなくて、自分をねぎらうこと。ご褒美ではそれを大事にしてください。コツとしては、「自分が自分のコーチだったら、自分をどんなご褒美で頑張らせるか」と、他人の気持ちで考えてみることです。ぜひ試してみてください。

5、たくさんの尺度を持とう                     「勝ち」「負け」はコインの裏表。確率はいずれも二分の一です。そこに「自分が強くなっているかどうか」の判断を求めてしまうと、「勝ち=強くなってる」「負け=弱い、強くなってない」と思いがちです。自分の上達度合いを測る尺度をできるだけたくさん持ち、「自分を支える柱」を増やして「将棋に向き合う自分」を安定させましょう。

具体的に、どう尺度を増やすのか尺度=成長を実感できる観点です。例えば「指導対局を受ける」「道場に通う」「詰将棋を解く」ということに取り組んでいる人は「3つ以上の尺度を持っている人」と言えます。指導対局で「指導棋士にアドバイスを受ける」ことや「落とす駒が減っていく」、道場で「同じくらいの強さの人や自分よりも級が下の人、上の人と指す」、詰将棋が「早く解けるようになる」ということが上達を実感する尺度になりますし、対局で行き詰まれば詰将棋を解いて心を癒し、一人で勉強するのに飽きたら道場でいろんな人と指したりしてそれぞれが逃げ場になります。

アプリで将棋を指している人の場合は、将棋ウォーズで負けたら一旦棋譜並べをしたりして気持ちを他に移したり、人の将棋を観戦したりして(強い人の将棋を見て次の一手を当てたり)というのが「尺度を増やす」ことになると思います。大盤解説の内容が前よりもわかるようになるとか、棋譜が前よりスムーズに並べられるとか、将棋の本を読めるようになった、とかも立派な尺度です。

「たくさんの尺度を持つ」を言い換えると「背水の陣で臨まない」となります。「勝負の世界は厳しいんだから、全てを賭け、全てを捨てる気合で臨まなきゃだめだろう!」と思うかもしれませんが、それは勝負で負けたら命を失う場合です。将棋で負けても死ぬことはなく、身を削るように自分を責めながら指していれば心が先にねを上げてしまいます。そうすれば、将棋と距離を置くことになるかもしれません。何事も適量が大切です。負けてもまた戦いに挑めるように、いろんな策を用意しておきましょう。

「負けに傷つきすぎないコツ」はこの5つです。また新しい方法を思いついたら、その都度追記します。

負けて落ち込むことを悪いと言っているわけではありません。負けて、落ち込んで、それは自然なことです。雨の日に転んで濡れてしまったらテンションが下がるのと一緒です。でも、そこで自分を責めすぎない、傷つけないようにしてほしい、と思っています。雨の日に転んでも「なんで私は転んだんだ!もう!」と怒るんじゃなくて、「今度から滑りにくい靴を履こう」等、気を付ける方が予防になりますよね。そういう感じです。

皆さんが負けで傷つきすぎなくなりますように!応援していますね。

#将棋 #上達 #勝負 #メンタルトレーニング

















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山口絵美菜

将棋

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