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営業はどのようにしてますか?「していません。紹介です」は本当か

順調そうな独立系のコンサルタントの人に
「どうやって営業しているんですか?」
と尋ねると、大概の方はこう言います。

「紹介です」  

いやいやいや、とはいえなんらかの営業はしているんでしょ?
はぐらかしてる?
やっぱり内緒なの?

と思ったことはありませんか?
私はあります。
特に起業してすぐは仕事もそれほどないので、わけがわからない。

独立した2010年 、縁があってインディペンデント・コントラクター協会というNPOに入会しました。そこには、ビジネス系のピン芸人、つまりコンサルタント的な仕事を複数の企業と契約する活躍するインディペンデント・コントラクター(IC)と呼ばれる人たちが集まっていました。
 
入会時を決めたのは、会社員の人と比較にならないほどポジティブで話が面白く、魅力的な人ばかりだったからなのですが、それ以上に感じたのは余裕でした。「仕事をください」とガツガツしていない。 

数年して周りから独立・起業の厳しい現状をきくと、IC協会には独立して生き残ってビジネスをしている人の確率が高いということに気づきました。

例えば、あるICのキャリアカウンセラーは「資格をとれれば仕事になると思う人が多いけれど、弁護士や医師でも廃業するケースはよくあるよ」と話し、

新卒採用のコンサルを専門にするICは 「人事系で独立したといっても収入が2年間で数万円の女性や、毎年マイナスなので奥さんに頼りきっている男性もいる」と言います。

高い専門性を持ち、仕事が次々に入ってくる人たちの「営業していない」は決して嘘をついているつもりではないのですが、彼らに営業について聞いても「明日から使える案件を受注法」は教えてくれません。

でも、たくさんのヒントはかなりオープンに会話に盛り込んでいます。

というのに独立して 7年目でようやく気づきました。
遅いですね。大器晩成型です。

そもそも「営業」とは何でしょうか。営業しているかと聞いた場合、多くは、飛び込み営業やテレアポ、自分の商品やサービスを買ってくださいと売り込むことをイメージします。だから、営業していないと言うのです。(ただし、こういう営業が得意な人もいます)

コンサルタント的な仕事をする人は、他者から評価されてなんぼです。

自分から「専門家です」と言えますが、自分から「すごい専門家です」と言うと一気にうさんくさくなります。だから「紹介」という他者のお墨付きが必要なのです。
 
生き残っているICは、この「お墨付き」確保したり、「仕事をする体制がありますよ」と示したりするために、長期的な仕掛けをそれぞれ得意な手法で展開しています。

例えば、仕事の姿勢でいえば
・全力で仕事に取り組み、期待以上の成果をあげる
・プロジェクトがひと段落したら、継続したいと思わせる次の提案をする

人とのつながりについては、
・毎月1人は、自分の業界以外の人に会う
・初めて会った人には、その日のうちにメールでお礼を伝える
・食事に行ったら、何か仕事があればご連絡くださいと、最後に伝える

ブランドづくりという意味では、
・原稿料が安くても執筆依頼は基本的には受ける
・記事を引用した専門性の高いブログを書いている
・セミナーを主催する。または講師として話す
などなど。

営業をしていません、という人は、「これ買ってください」という直接的な表現はしていませんが、仕事につながる小さな貯金を積み上げているのです。

インディペンデント・コントラクター協会
オプンラボ(ビジネスパーソンの学びのコミュニティ) 


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