(再・天皇賞秋1998)俺は変われるのか。


俺は変われるのか【競馬編】①

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takosan
2021年4月20日 20:10
「沈黙の日曜日ーっ!」
1998年の天皇賞秋、最後の直線を迎える事なく散ったサイレンススズカ。
私は今でも日本競馬史上最強の競走馬だと信じている。 
私が初めて取った万馬券は、この悲しく散ったサイレンススズカがもたらしたもの。
当時、競馬の右も左もわからない私。
そんな競馬ド素人の競馬の先生は叔父さんだった。
…叔父はいつになく自信満々であった。
天皇賞秋の数日前、叔父は私に三頭の馬名を挙げた。
サイレンススズカ
ステイゴールド
オフサイドトラップ
「スズカの頭は仕方ないとして、オフサイドトラップとステイゴールドは絶対におさえておけ。特にオフサイドトラップは実力がありながら故障があってレースに使ってない。今は間違いなく買えるぞ」
私は特に意識せず、言われたままこの三頭馬連のボックスを500円ずつ買う事を決め、叔父に馬券購入を頼んだ。
結果、サイレンススズカのいない直線を抜け出したオフサイドトラップが一着、肉薄したステイゴールドが二着。
馬連は120倍を超える万馬券となった。
自信満々の叔父は、さぞ儲かった事だろう。
レース当日の夜、叔父は浮かない顔で頼んだ馬券を渡してきた。
まさか馬券買い間違いか?と思ったが、馬券を確認すると買い目は間違えていない。
では何故に叔父は浮かない顔なのか。
「スズカ故障なんて予想つかないよな。」
どうやら叔父は、スズカの頭でヒモをオフサイドトラップとステイゴールドを厚めに買ったらしい。
あの凹み様見ると、相当厚く買ったのかが窺えた。
因みに、20年以上経った今でも、酔うとこの話が肴になる。
そんな私の中の「サイレンススズカ最強説」、それを一蹴する叔父の中での最強馬は…
マルゼンスキー
だそうだ。
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