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俺は変われるのか【舌癌編】25

先日に歯科医から預かった手紙を握りしめ、定期検査へ向かう。

今回の検査は「節目のpet-ct」。

再発から2年と半年が経ち、この検査がパス出来れば、一先ず安心といった所であろうか。

いつものように上野から新幹線に乗り込む。
だが、先日の地震の影響だろうか、いつもより乗客が多い。

更に、途中駅でも続々と乗客が乗り込んでくる。

そして終点の郡山に着く頃には、私の乗っている車両の座席はほぼ満席になっていた。

郡山駅に到着してわかった事だが、この乗客達は、郡山始発の臨時快速電車に乗る乗客が殆どなのであった。

新幹線を降りた乗客は、一斉にその臨時快速電車が停車している在来線ホームへ駆けずり込む。

そして私だけ、その乗客の列から外れ、バスターミナルに停まっている病院の送迎バスに乗り込んだ。

予定時間前に受付を済ませ、すんなりとpet-ctの撮影が終わり、その画像が出来上がるまでの数時間、私は病院近くのスロット屋へ。

相変わらずの新ハナビで1,000円プラスの所で診察の時間となり、今日のスロットはここまで。

新主治医の診察へ。

新主治医「画像を確認しましたが、何処にも異常はありませんね。壊死した箇所もお肉が少し付いてきて大丈夫そうです。」

私「わかりました。以前、先生が再発と転移の可能性がとても高いと仰っておりましたが、今現在の見立てはどうですか?」

私は少し緊張しながら聞いた。

新主治医「これからの再発と転移は稀です。ゼロではありませんけどね。もしまた癌を発症した場合、それは新たな癌の可能性が高いです。」

何にも包まずストレートに言う先生が、これだけ自信を持って言っている。

私は正直とても安心した。

私「そうなんですね。安心しました。所で、通院している歯科医から手紙をあずかってきたのですが、読んで頂けますでしょうか。」

私は手紙を渡した。

新主治医は手紙を読み、単刀直入に答えた。

新主治医「〇〇さん、歯を抜く事は出来ません。」

私「抜く事が出来ないって、一生ですか?」

私は少し戯けて質問した。

新主治医「はい。一生歯を抜く事は出来ません。自然と抜ける分には問題ありません。」

歯を抜くと顎骨壊死の可能性があるらしい。

「顎骨壊死」

文字にすると字面が怖い…

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