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ヘドウィグ 感想とレポ

初投稿が
『推し舞台の感想』
という何ともヲタク感満載ですが、その通り。

初めてまして、ささみちゃんです。
箱推しeighterでありながら10年来のマルターです。

2022年2月11日(金) in EXシアター
Hedwig and the AngryInc 観劇してきました😭
(親友のおかげでマチソワ出来た、泣いた)

2年前のパラダイスは当たっていたのにも関わらず🦠ちゃんの所為で中止に…。
2018年『泥棒役者』以来の推し舞台でした…。
毎日、手洗いうがい消毒、生活習慣に気をつけて過ごした期間もいい思い出。

ずっとずっと楽しみにしてきた舞台を無事に向かえられた安心と、丸ちゃんを通したヘドウィグの叫び(逆も然り)、音楽が身体にビリビリと走ってアドレナリンが大量放出されていました。
演者でもないのに。
それくらい客席を巻き込む高い熱量だった。


さて、やっと内容に触れながら印象に残った場面の紹介をしたいと思います。



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⚠️この先ネタバレ含みます⚠️

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1. はじまり

コロナ禍により
『客席では会話を控えるように』
との案内の声があり比較的静かでBGMも無し。

じっと待っていると開演の10分前くらいからパトカーのサイレンの音や、外の雑踏音が微かに聞こえてくる。

最初はリアルな外の音が聞こえてると思ったんだけれどEXシアターは地下だし、考えにくいなと思っていたら演出だった。

ステージセンターには大きなピンクの看板が3面。
バンドは上手後がツインギター、下手後にドラムとベース、その前にキーボード。と、もう1台ドラム。
(ベースはFenderのプレベかな、置いてあった。)

バンドメンバー達が開演直前になるとチューニングのためにステージへやってくる。
この時から舞台と言うよりかはライブに近い状態で、その空気感に知らず知らずのうちに飲まれていった。

『間もなく開演です』

いいよね、この言葉。高揚感一気に高まるもん。
(どうでもいい)

このアナウンスの後、暗幕で隠された丸ちゃんらしき人が下手からそーっと現れて3面ある看板の内側にスタンバイ。
準備が出来ると正面だけを残して看板が上手にはける。
それからバンドチームが入場して、後を追うようにマイクスタンドを持ったほなみさん(以下イツハク)が登場。

イツハクの注意事項が終わるとあっという間に音が鳴り始めて、正面に立っていた看板が客席側にはパターンと倒れてくる!

私の席からステージまで約2.5m、風を浴びた。

やはり看板の後ろに居たのは丸ちゃんであり主役のヘドウィグ。
しばらく前奏がなっているのにヘドウィグは後ろ向きで座り込んだまま歌い始めようとしない。
それを見たイツハクが焦ったように彼女に駆け寄り、もう始まってるぞ!と顔を覗き込んでみたり肩をペシペシと叩く。

イツハクってヘドウィグの旦那でありながら、付き人のような何でも屋さん。(今回はそう言ってた)
わがままヘドウィグに振り回されて、尻に轢かれているように見えるけど、案外そうでも無い。いつもグッと堪えて我慢しているような感じ。
まあ、できてない時も多々。笑

話は戻って、イツハクがヘドウィグを説得して彼女がようやく立ち上がるとバンドもボルテージが一気に上がる。


バッと正面を向いたその人はすっかりヘドウィグそのもの。
鳥肌が立ちっぱなしだった。

細くてカーブの強いキリッとした眉毛

青いギラギラのアイシャドウに

瞬きする度に空を飛べそうなくらい
パタパタするまつ毛

これまた赤くてギラギラのルージュと

頬骨に沿って入ったチーク

ものすごく挑戦的で強い女性像に見えるのに、キュートで、チャーミングな印象だったヘドウィグ。

いや、マルウィグ。

目元のホクロは消えちゃってたけど、唇のホクロが見えたことで丸ちゃんの鱗片を発見できたような気持ちになった。

歌は言わずもがな上手い。上手すぎる。
今まで聞いた事のなかった丸ちゃんの新しい声、英語の発音も綺麗で、8BEATツアー中でもいっぱい練習したであろう結果がちゃんとそこにあった。

丸ちゃんは本当に努力の天才だ。

冒頭からマスクの下の私の口は開きっぱなし。


2.Origin of LOVE

『母さんは覚えていなかったけど、』

この言葉で今まで悲しそうに話していたヘドウィクの表情が少し明るくなる。
彼女は優しく流れてくるイントロに合わせてそっと歌い始めた。

古代ギリシャの哲学者プラトンが書いた『饗宴』に出てくる愛の起源について。

ヘドウィグはお母さんと背中合わせで寝ている時にこの話をしてもらった記憶がある。

幼い頃に両親が離婚して母親と2人暮らしだったヘドウィグ。
ネグレクトとまではいかないけれど、母親がヘドウィグに直接触れたことがあるのはほんの数回。しかも自ら触れようとした訳ではなく全て事故だった、と彼女は話す。

この後も母親とのやり取りは出てくるけど、『トマト投げつけられた』だとか『母さんは私に早く出て行って欲しかったんだと思う』だとか結構心にグサグサ刺さる言動ばかり。

だから、幼少期に母親から唯一愛を持って接して貰えたあたたかい思い出を歌っているヘドウィグがとても切なく見えて、ぎゅっと苦しくなった。


3.Sugar Daddy

カントリーミュージックのような、陽気な曲。
でも内容は中々えぐい(笑)

ルーサーに魅せられてもっと!もっと!と愛を求める歌なんだけれども、これが可愛らしくて。

ハンセルとしての少年らしさというか、若さというか、今まで大人に与えられてこなかった愛を夢中で欲しがる感じ。

でも歌っているのはヘドウィグだから、パフォーマンスがめちゃくちゃセクシー。
もう通り越してる。
(人生初、目の前で推しの生M字開脚見た。)
あと、アヒル口してた、あざとかった…。

それとルーサーとの出会いを話す時、ヘドウィグが官能的な表情をするの。

それが普段男性としてアイデンティティを持っている人がする表情ではなくて、もうホント、女の子の顔。

『彼らが本気で編む時は、』
を観た時斗真くんにも同じことを思ったけど、この人本当はソッチの側面も持ってるんじゃ…?と。

丸ちゃんの

「小学生の頃から男子と1個のテーマでずっと遊ぶより、
女子と色んなトピックで会話する方が楽しかった」
(STAGE navi 要約)

を読んで行ったので余計に。

あの一瞬、キュンと言うよりかは大きくドキッ…と鳴って放心状態になる。
というかルーサーに運命を感じたヘドウィグと同じような気持ちなんだろうな。
いやあ、びっくりした。完全に落ちた音した。
丸ちゃん的に言うとズピコーン!なのかな。笑

4.Wig In a Box

これも私が大好きな曲。
歌い出しの『On nights』の透明感。

冬の澄んだ夜空にキラッと星が光るように、空気がぱっと変わるあの瞬間がすごく好きだった。

最初はしっとりバラードみたく、ちょっとずつテンションがあがっていって、いつの間にかノリノリな曲に。
これも悲しい過去のことなのに明るく消化しようとするヘドウィグに心惹かれるの。

これを聴いて全ては冒頭の

『笑っていないと泣いちゃうから』

に戻ってくるんだなあと。
ヘドウィグの弱さが見えて、ただ楽しく!とは聴けない1曲。

あともうひとつ好きなポイント。

『Makeup 』とか『Perfume Magazine』の歌詞に合わせてメイクしてみたりリップを " んっぱ " ってやってみたり、匂いを嗅ぐ仕草が可愛らしかった。

それから後奏で前に出てきたアングリーインチのギタリストとアドリブ掛け合いしてたり、心底楽しそうな丸ちゃんが垣間見えた。


5.Exquisite Corpse

ヘドウィグの心からの叫び、悲しみ、苦しみをシャウトしながらエンディングへ向かっていく。

まさに混沌という言葉がピッタリ。

暴れてウィッグは投げ捨てるし、服も靴も脱ぎ捨てて、レザーのホットパンツだけを残して全てを剥ぎ取る。

フラフラとステージ後ろにうつ伏せに倒れ込んで、たまにビクッと身体を動かしたり。

その間もアングリーインチ達はそれぞれ楽器をかき鳴らす。

シャウトしているのはヘドウィグだけれど、脇でドラムを叩いて大暴れしているイツハクもいて。
グッと堪えて我慢してきたものをヘドウィグと一緒に解放していくイツハクの暴れっぷりもなかなか。


6.Wicked Little Town

その後、ヘドウィグはメイクを落としおでこに銀色の十字架を書いてトミーに大変身して登場!



ここです。
丸ちゃんのパンイチベース姿。



衝撃的。

マルターとしての感想は、肉体美。

美、美、美。

それから、ずーっと思っていたこと。
丸ちゃんやっぱり足ほっそい。

前に関ジャム観ていた時、椅子に座っている丸ちゃんが太ももに手を置いていたのだけれど、片手で太ももって掴みきれるの…?とバグっていたのが解消された。掴めます。
何故そんなに大腿四頭筋が張らずにハムストリングを鍛えられるのか…教えて欲しい。

そして、上半身。
家訓(家訓)である上腕二頭筋は然る事乍ら
びっくりしちゃったのはお腹ね。
呼吸する度に横隔膜がしっかり動いてるのも見られたし、なんと言っても十一字筋。
スラ〜っと見えたんです。
ただのワンパックでは御座いません。
ピラティスも頑張ったんだね…天才だ…。

あと肋骨も薄ら出てきていた…から凱旋終わったらいっぱい食べて食べて呑んでね、丸ちゃん。
私はポチャ丸もすきだぞ…!!!!!!


暴走しすぎたな…。

話は戻りまして。


トミーが歌い始める前に

『皆が静かにしていれば、きっと彼女にも届くと思う』

と言ってから曲が始まるんだけれども、その表情や声色が何とも切ない。

昔、ヘドウィグと一緒に過ごしていた頃に作った曲たちを盗んで大スターになった彼の懺悔。

あの頃トミーも彼女をカタワレだと思っていたのに、さらけ出した彼女を受け入れられなかった事への懺悔でもあると思った。

ただ、トミーがヘドウィグを受け入れられなかったから、曲を盗んだから大スターになれたわけであって。

今の私なら、こんな男二度と関わりたくない!って思っちゃうけど、1度カタワレと信じ愛してやまなかった人が私のために『僕の声を辿って』なんて歌ったらやっぱり惹かれちゃうのかな。
とも考えたり。

自分の人生のカタワレ探しの序曲にも聴こえて、終わったあともしばらく考えさせられた1曲。

ちなみに、丸ちゃん使用ベースは緑のGibson。
ストラップはこの間のおしゃれクリップで映ってたのと同じだと思う。多分。


7.Midnight Radio

突然なんだけど丸ちゃんってとんでもねえ超努力型憑依タイプの俳優さんだと思っていて、マチネの時それを1番感じたのがこの曲だった。

丸の大切な日でも、出来ないことがあってモヤモヤしていた事も書いていたし、きっと彼は血の滲む様な努力を当たり前にできる人。

それまでの姿ももちろん、ヘドウィグそのものではあるんだけど、この時ばかりは何か乗り移っていたように見えて。

丸ちゃんを通したヘドウィグのメッセージに私自身がドッパーン!と沈められたようで。
メッセージが届くって感覚より自分が惹き込まれたって言った方が正しいような感じ。



『You gotta hold on tonight』
 " 今夜だけは寄り添っていよう " 



この一節が私にはすごく響いた。

どんな人間でもいいんだ、と歌うヘドウィグに

会場に来られた人、来られなかった人、全てのファンに想いを馳せる丸ちゃんの姿を重ねずにはいられなかった。

彼は骨の髄からエンターテイナーなのだろう。

本当に、とんでもない人を好きになってしまった。



8.さいごに

書き始めたら最後、止まらなくなって何度も消したり書いたりを繰り返した約1週間。

ヘドウィグに出会ってまた自分の価値観が鮮明に見えてきたような気がするし、5年後10年後にもう一度見返してみたいと思えた。

丸ちゃんの妻でいると感性が豊かになるよね。

知らないことがあれば自ら知ろうと行動できるし、それが丸ちゃんの心を覗いてみたいという何だか不純な動機だったとしても、最終的には自分のモノになっていくのだから、それでいいんだと思う。

丸ちゃん、アイドルになってくれてありがとう。


おまけ

映画ではヘドウィグがトミーにデスマクスを投げるシーン。
今回の舞台ではそこがファンサタイムになっていて、客席にデスマスクを投げるふりをするマルウィグ。

ソワレで私の真後ろに1つ空席があったのだけれど、そのデスマスクを

『じゃあ…
色んな理由で来られなかったそこの空席に』

と投げるふりをしたの。

『届いたかしら?』

なんて言いながら可愛らしい顔付きでね。

誰もがその行動に思わず拍手、あったかい空気に包まれて、私に向けられたファンサじゃないけどとーっても幸せな気持ちになった。

公演が終わってからすぐ、これはお届けしなくては!列と席番を載せて「ファンサ貰ってました」とツイートしたら見事その席の方に届いた!!

ヘドウィグが繋いだご縁、
丸ちゃんはキューピットでした👼🏻

千穐楽まで無事に回りきれますように。
愛してるよ、丸ちゃん!!



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