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『パラダイス』BGMからの考察②

10月16日(日)
高校からの友人のお陰でマチソワしてきました。
自分でも考察して、色んな人の考察も読んで行くと作品の深みが増して面白い。
だからエンターテインメントって
やめられないんですよね!(あとごじVo.村上さん)

すぐふざけちゃうんです、すみません。
クセで()



さて。
BGM考察の続きです!
⚠️今回もネタバレ含んでます
 
まずは前回は触れなかった
・梶と小川家の関係
について。

早速話は逸れるんですが、この作品の難しさって
梶浩一小川浩一が行き(生き)来するところ
だと思うんです。

だから初手、予備知識が無い状態で
見るとお話全体が

…?????

で埋め尽くされやすい。

マチネ観たあとの友人が
呆然としていて面白かったです。()



小川家のシーン

長年帰ってきて居なかった浩一をさも当然のように受け入れる小川家。
「おかえり」とか分かりやすい描写は無いものの
お母さんの「泊まって行けるの?」とか
お父さんの「泊まっていけるなら泊まっていけ。
母さん喜ぶから」とか
息子に対して無関心な訳ではない。

寧ろお母さんなんかは家族が揃うならと
(ただ人数が多いからってだけかも)
お寿司頼もうとするくらいだし。
 



…〜過ぎる18祭🍣〜…





対して姉ちゃん。
梶くんが居るのにも関わらず
「誰もいない」
コロッケの値段をあげることを梶くんに尋ねた時
客観的にみてどう思う?」

それから梶くんの小川家に関する質問には答えない
 
そんな所を見ると、姉ちゃんだけは唯一
浩一を異質な者(小川家を知らない者)だと見ている。
最初は。
 
でも、わざわざ船橋に帰ってきて
猫探してくれる浩一を
最終的にはちょっと認め出していて
「東京のどこに住んでいるの?」
ってなんて話しかけたりもして。
暫く会ってなかったにも関わらず
仲睦まじい姉弟がそこにいる。
浩一の居場所が無くなった訳ではない。
 
とにかく小川家は普通。
多分ニラ臭い台所も変わってない。
小川浩一として生きていくなら
観ている私たちと同じ様な
普通の生活が待っている。


これを踏まえるとBGMは
深読みした歌詞なんかは関係なく

ただただこの物語は普遍的である

ってことの象徴なのかもしれない。


私たちが普段生活している世界線と同じところで
起きている様々な問題を
喜劇という幻影にしました〜っていう示し。

だから広い世代で
「あ、なんか聞いたことあるかも」みたいな曲を
ピックアップしたのかも。

これで
「いや、特に何も考えてないです」
とか言われたらアンチ考察人で笑っちゃうヨ




⭐️特大オマケ⭐️
道子のプレイリスト説

こっから先、考察というよりかは
若干妄想に近くなると思います。
いや、かなり。
それから今こっちの説が自分の中で腑に落ちすぎてオマケではなく(自己満足の)メインになりそう。


お許しください…。


ある方が
「ラストシーンの屋上で
道子が聴いているプレイリストなんじゃないか」
と仰っていて、私も同じように考えていたんです。

それならば、考察しまくった①は忘れて
BGMプレイリストを作って
似たように再生してやろうじゃないか!!
と試してみました。

状況として、道子は
「何も見てないし、何も知らない」
って言うのですから
まあ、本当は見ちゃったし知ってるけど
それでも耳を塞いでいたのなら
きっとかなりの爆音だった思うんです。

青木はバンバン撃ってるし
辺見は喚いてたし叫んでたし。


あとはどこのイヤホンかは知らないけど
有線では無かったのでBluetooth、
今どきはノイズキャンセリングも必須でしょう。

なので、普段使っている
Bluetoothイヤホンで
爆音&ノイキャンにして

ある曲は途中で飛ばしてみたり
2番から再生は難しかったので
BGMで流れていた箇所だけ集中して聴いてみたり、かなり近い状況を作りました。

(流石に屋上で空を見上げてまではしなかった。)




あれ、道子、誰かのこと好きだった…?




1、どうやら会場では
『うっせえわ』から流れているようで
前者を取り入れて考えるのなら

流行りのプレイリスト=
私生活のどこかで聞いた事ある曲

なら割と王道だしその出だしは有り得なくはない。




2、考察①でも書いたようにBGMから登場人物らの関係性が読み取れる位なので
主要キャストの誰かの心情に当てはめると
筋が通りそう。





3、じゃあその心情は
梶さん?真鍋?辺見?なんて思ったけど、
それにしては選曲が女の子っぽい。


この「女の子っぽい」って理由は
自分なりの裏付けがあって。

ワタクシ、気に入った曲があれば
永遠とリピートしてる変態()なので
流行りの曲には疎くて。
正直初回入った時も帰りにめっちゃ調べた。
(まとめてくれていた人ありがとう…)

でもこの間入った時、開演前に丁度後ろの子
私と同い年かちょっと年下くらいの子が
見事に全曲口ずさむんです。
だからこのプレイリストって
同世代の女の子には割と刺さるんだろうな、と。


見た目で判断すれば道子も多分同世代。
(中の人が同い年だから余計にそう感じる…)
風俗嬢設定の辻褄合わなくない?
って思うかもしれないけど
成人前から風俗嬢やってても珍しくないですよね。
偶にニュースでもやってるし。

それで、同世代だと仮定するなら
♪ レミオロメン / 3月9日
も懐かしいな〜青春だったな〜
みたいな気持ちで聴くような事があっても
まあ納得がいく。


それから①でも書いたように
愛がテーマなのだとしたら
想い人は居るような。
 

♪あいみょん / ハート
はサビ終わり(?)まで流れるし
♪Vaundy / 踊り子
も落ちサビ前位まで流れる。
「回り出したあの子と僕の未来が
止まりどっかでまたやり直せたら」

なんて歌ってる。

なんか、未来で繋がりたさ持ってない?

しかも
♪ ヒグチアイ / 悪魔の子
「正しさとは自分のこと 強く信じることだ」

ちょっと違うけど梶さんも
「相手を騙すんじゃない、自分を騙すんだ」
ってまあ似たようなこと言ってる。











もしや、梶さんが好きですか?!
(安!!!直!!!)


いや梶さんが好きかどうかは置いておいて、
これを道子が誰かを想って聴いているのだとしたらめっちゃ切ない。

♪ 優里 / ドライフラワー  
はもうそのまんま受け取って頂いて
♪ YOASOBI / ミスター
なんかは出だしから過去のこと
語ってるじゃないですか。

もしかしたら掛け子になる前は
同棲してた彼とかが居て、その彼が実は悪い奴で
借金背負っちゃったのかな…とか
でも本気で好きだったから忘れられなくて…
とか考えたら切ねえ切ねえ…(泣)


しかも
♪ Official髭男dism / Pretender
のサビ

「グッバイ」
飛ばしてるしね!!!!!!!!!

(勢いはイケメンカメラ目線のすばる)
(亀高さんがね!!!!!!!!風に)

その上で青木に
「行くも地獄!戻るも地獄!」
なんて言われちゃうんだから苦しいよ…。




番外編 道子にとっての梶さん

道子、煙が充満している階段に入っていく前に
「梶さんは?」って聞いてから
もう一度梶の顔を見て走っていくじゃないですか。
いつもあそこで何を考えてるんだろうって
気になっていて。

この考察をしてから
道子にとって
自分の存在価値を見出してくれた人物が梶
なのかなというところに行き着いた。

道子が成果をあげた時
梶はものすごくピュアに「よくやった」って言うし
名前は覚えていなかったけど、道子が叫んだ後
「お前そういう名前だったのか!」
って1人の人間として存在を認めてくれている。

だから道子は梶さんを希望として
この先の人生でもし会えることがあるなら
行方を知りたかったんじゃないかと思って。
でも、あまりにも梶さんの目に光がないし
だから
生きたいと思った道子は
自分だけ飛び出して行ったのかも。

梶さんに対して少なからず他の人よりは
別の想いがあるだろうけど、それが恋心なのか
ただの憧れや尊敬なのかは分からんですね。


以上道子のプレイリスト説でした。


 

まとめ

ここまで考察して思ったことは
世の中にはエンタメとして昇華しないと
気付けない問題が山積みだということ。

どれだけニュースで報道されても
目につくのはたかが数分で
詐欺師だとか、ヤクザだとか、中年男みたいな
そういう人が生まれてしまう根本の原因を
突き止めようとは中々しないじゃないですか。
もちろん私も含めて。

だから変わらないし、繰り返す。

赤堀さんはそういうことに対しての怒りも
パラダイスにぶつけたかったのかなと思うし、
本質に気付け!!っていう客席に向けた
怒りもあるかもしれない。

そんな大切なことを考えさせてくれる芸術が
コロナ禍で一番最初に追いやられたことにも
きっと。

何度観ても観たもの以上に
考えさせられる作品です。


BGMからの考察はこれで終わりです!!
この先の公演も何事もなく
無事に大千秋楽を迎えられますように。

隆平さんへ
同じ時代を生きていてくれてありがとう!!!!!
愛してます!!!!!


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