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【コロナ×人生会議、ニュースウォッチ9】25秒に集約された想い(7月20日NHK)

25秒に集約された想い、そしてメガネを曇らせた熱意を少し書いてみます。

1時間インタビューに答えて25秒使ってもらえました。
こちらの最も伝えたかったとこ、あちらの最も伝えたいこと、それらを掛け合わせて発信されるんだな、と再確認。

テレビ取材、という状況では、当然の切り取りですので、それに文句を言ったりするのはお門違いと思っています。が、今時こうやってSNSで自分の考えも発信できる時代ですので、お時間ある方に、お時間あるときにでも読んでもらえるように、思いを書き留めておくのも良いかな、と思いまして。

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「感染拡大は、様々な形で私たちの価値観に影響を与えています。人生の最期をどう迎えるか、考えようという動きも出てきています」

★そもそも、人生会議、つまり人生の最期をどう過ごしたいかの話し合いはなぜ重要か?

「長寿」こそが全員が目指す目標だった頃とは異なり、今は、大事にすべきことが変化してきている時代。
ただただ長く生き延びること、だけでなく、どう自分らしくあるか、も大事になってくる。
長生きするための血圧や採血データなどは専門家の判断でわかるけど
自分らしさ、については、検査でわかるものではないし、一言で言いあらわせるものでもない。
だからこそ、本人が主語になって、普段から、何を大事にしているか、何が好きか、そんな話を重ねていることが大切で、そして紡がれた想いが
重大な病気になったり、障害を持ったりした時に、それ以降のその人の選択をその人らしいものにする大事な情報・ヒント・足がかりになるのだと思います。


★コロナ禍において人生の最期についてどう考えると良いか?

今、コロナが突然出現して、これまでとまるで違う命の脅かされ方を見聞きするようになり、恐怖や不安に支配されてしまっているのではないでしょうか。
今、慌ててコロナにだけに振り回されて人生の最期の話をしすぎるのは良くないと思います。
在宅医療の現場では、普段から、もともとの病気が進行していくことを踏まえながら、これからの過ごし方や、大事にしたいことを繰り返し話しながら共有してきています。また気持ちが変わったり、新しい発見があればその都度更新していくのも当たり前です。

今、がんや認知症、老衰といった 最期のイメージに加えて
コロナ感染症、という人生の終え方の可能性を見せられています。
これまでも、感染症である「肺炎」は日本人の死因の上位にもともとあるのだから、ゆっくり進行する病気に加えて、事故やコロナのような最期もイメージに加えて、より広く深く話し合いができることが大事だと思います。

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★これまで延命治療不要、と言っていた本人・家族が、コロナなら人工呼吸器を使って欲しいという、これって矛盾?

「がんになって治療が難しくなったら、家族と一緒に家で過ごしたい。延命治療はいらない」という思いと
「急な感染症で突然死を突きつけられたら、家族とゆっくり話ができないから、できるだけ治してほしい、延命治療して欲しい」という思いは
「延命治療」を軸に考えると真逆ですが、「家族との時間を大切にしたい」を軸にすると全く同じです。
医療機関や介護施設などは「対処法」にのみ焦点を当てすぎてるかもしれませんね。

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★今まで考えたことがなかった人たちはどう考えていくとよいか?

がんや認知症、交通事故だって 本当はこれまで身近にあったリスク。
コロナをきっかけに、人生が変化するリスクってこういう形もあるんだな、って感じたことをきっかけに、もう一度がんや認知症、交通事故に遭うリスクも含めて考え、
それでも自分らしさって何か、何が自分にとって大切か、何が好きか、からスタートする人生会議を行うきっかけにしてほしいなぁ、と思います。



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