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タイポグラフィ─タイポグラフィ的造形の手引き 9月20日書店発売!

アクセシビリティやデザインシステムの本づくりと並行して進めていた本が3年近い歳月を経て、ようやく出版されます。それは、1967年に刊行された、自分とほぼ同い年の本です。エミール・ルーダー著「Typographie─A Manual of Design」の日本語版、タイポグラフィおよびグラフィックデザインの歴史的重要著作です。この表紙、見たことある方、多いんじゃないでしょうか。

デザインを志した方なら誰もが知っている、日本語で読んでみたかったであろう、この書籍。既に退職した社員が、スイスの版元のニグリ出版社と長い交渉の末に勝ち取った日本語化権を引き継いだものです。

書体デザイナーのアドリアン・フルティガーは本書の序文に、このようなメッセージを贈っています。

本書が比類するもの無い「手引き」であることは確かである。しかし、それ以上のものでもある。(中略)つまり、全体の構成、各テーマの取り扱い、相似とコントラストの対照、豊富な図像、美しく調和されたコンポジションにおいて、本書は完成されたマスターピースなのである。正しいプロポーションについて解説するためだけの作例の向こうにも、日常の問題を越えて人間の知を教示、例証しようとする豊かな哲学が浮かび上がる。

アドリアン・フルティガー

つまり、本書自体が著者エミール・ルーダーの精神や論考を具現化した完成品であり、日本語版の制作においては、その精神を余すところなく汲み取る必要があり、中途半端なものは許されない。少しずつ&少しずつと進めているうちに3年近い歳月が流れておりました💦 日本語版の監修とデザインをお願いする予定だったヘルムート・シュミットさんが2018年に急逝された時に頓挫しかけた危機を乗り越えて、ようやく発売(をほぼ間違いないものとするところ)までこぎつけました。こうして報告できることをとてもうれしく思っています。

本書は、第二次世界大戦の終戦後グラフィックデザインが勃興する際の手引きとして書かれ、大きな衝撃と影響を残しました。それから約50年、ウェブでのタイポグラフィ表現の実現環境が整備されたいま、数多の解説書の源流である歴史的重用著作の本書をデザイナーやエンジニアの方にいま一度お届けする意義があると考えています。

刊行を前後して、本書の歴史的意義や残した影響をレクチャーするようなセミナーやイベントを予定しています。気軽に購入いただける価格ではありませんが、書店で見かけられた際には、ぜひ手に取ってご覧ください。


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おかもと

編集者/キャンプブログ主/フレンチテクノポップブログ主 https://about.me/orange_juno

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