人は変わらない
昔、サッカーW杯での噛みつき騒動で有名になった、ルイス・スアレスという選手が、現在はインテルマイアミというアメリカのクラブで活躍している。
かつてメッシやネイマールと共闘した世界屈指のストライカーなのだが、素行の悪さは有名で、噛みつき事件以外にも枚挙にいとまがない。
現在所属しているインテルマイアミが、メッシなどの超一流選手を獲得して注目を浴びるようになり、久しぶりにYouTubeのダイジェストでスアレスのプレーを観る事となる。
試合はスアレスが2ゴールを挙げる一方的な試合だったが、それよりも目についたのが、ファールかファールじゃないかで、審判と激しく言い合うスアレスの姿だった。今にも噛みつきそうな勢いである。
10分で2ゴールという、サッカー爆発的な活躍をしている中でなお、貪欲に怒っていた。
と、同時に「ああ、スアレスはスアレスだなぁ」と、何が安堵した自分もいた。
と、今回はサッカー選手の性格を見て思った次第なのだが、最近の思考として、
【人は変わらない】
【人を変えようとするなんておこがましい】
という思考が強くなった。
超一流のサッカー選手として活躍し続けた彼ですら、瞬間湯沸かし器ばりの怒りの沸点の低さは今だに顕著である。
噛みつき騒動で移籍も破談になりかけた訳だし、10試合の出場停止の制裁も受けた。彼に反省の念が無いはずがない。
有識者から『反省しなよ』と、アンガーマネジメントなどの著書の差し入れの一つや二つはあったに違いない。
だがしかし、スアレスはスアレスなのだ。
人を雇用する立場や、人を指導する立場であれば、人と人との摩擦を経験した事がある人は多いことと思う。
生まれ育った環境が違う人同士が、同じ目標に向かって動こうとする時、何かしらの障害が生まれる事は当たり前のことである。
そんな時、人々を束ねる立場にある人は、社会や会社に都合の良いように人々を教育するだろう。
しかし、人は簡単には変わらないのだ。
技術的な事や、能力的な事は、伸ばす事ができても、
生まれ持った環境が大きく影響している【性格】の部分はどうする事もできない。本人が自覚し改めようという意識が芽生えなけば、、、。
先述のスアレスの件で言うところの、サッカーの戦術理解やシュート精度などは伸ばせるが、怒り易い性格を修正するのは容易ではない。
出来るのかもしれないが、難しい。特にこれが、新卒入社ではなく中途入社の場合には、再教育になる為により困難になる。
そもそも2度目の教育という時点で、人によってはアレルギーを起こすと思う。
仮に中途入社のスタッフを引き上げようとすると、強烈なカリスマ性を持ったスタッフが居て【憧れの力】を利用する他無い。
ただ、、、それでもスアレスは変われないと思う。つまり色々な性格の中でも「感情的になりやすい」は一番変わりにくい事柄だ。
ある種の諦めに聞こえるかもしれないが、一度「人は変えることができない。変わらない」と開き直るのもよい方針なのかもしれない。
変わらない前提で、マニュアルを組み、変えれない前提で仕組み化が考えられるからだ。なんてね。
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