発音指導について

発音指導ってどの程度必要なんだろう。こないだ「ある中学の先生は、中1~中2までに、徹底的に発音指導をしている。例えば、thを大げさに舌を歯の間から出させて全員できるまでやらせる。こうすることで、後々きれいな発音になる」という話を聞いた。

でも、そういう細かい部分にこだわる必要あるのかね、今の時代。「今の時代」ってのはEnglish as an International Language (EIL)の時代ってこと。TESOLとかの講義でも"English doesn't belong to native speakers."とか聞くし。この動画でもそんなこと言ってるし(9:21 ~)

プレミア・リーグの有名監督も、こんな「発音」で堂々と話しているし。

もちろん、きれいな発音ができるに越したことはないんだろうけど、授業の時間なんて限られているので、その中でもっと大事なものに時間と労力を割いた方がいいのでは、と言いたいだけ(この業界では「熱心に指導しているのを否定するなー!」と言われるので言い訳しといた)。

ちなみに、「きれいな発音」ってのも危険な言葉だぞ。Politically Incorretと言われる可能性がある。こんだけ「グローバル」といいつつ、日本の英語の先生が「国際感覚」ないようではいかんと思う。

発音はネイティブもネイティブ以外も含めてacceptable / comprehensibleならいいんじゃないのかね。だとすると、本来は多国籍人とのコミュニケーションの中で試行錯誤して身につけるのが一番いいのだが、まぁそういうわけにもいかんだろうから、学校を卒業して社会で英語を使うときに発音が原因で英語が通じないときにどうすればよいかの「ポイント」をしぼって、学校で教えるのがいいんじゃないのかね。

で、経験的に、感覚的にオレが大事だと思うののが、

「リズム」と「イントネーション」。prosodyって言うやつ?

動画のアンチェロッティさんも、リズムとかアクセントは英語っぽいでしょ(イタリア語のprosodyが日本語よりは英語に近いというのも大きいかもしれんが)。

高校生に英語を話させてるときに(リピートや暗唱[※]ではなく、meaningful communicationね)直さないかんと思うのが、

「アィー、シンクー、アイアムー、グッドアットー、スピーキングー、アンドー」(、のところは全部「語尾上がりアクセント」ね)

ってやつ。これはまぁ日本語でも聞き苦しいし、たぶん通じないだろう。だからリズム・アクセントと、語末子音に母音をつけるのは直したいけど。

※リピートや暗唱を平気で「スピーキング活動」っていう先生よく見るけど、やめてほしいわ。

まぁそういうことで、個別の子音や母音を「叩き込む」時間があれば、もっと違うことに時間と労力を使ってはいかが?という話でした。

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