「こどもまんなか社会」の実現のため「子ども家庭庁」が作られた！？

少子高齢化が問題視されて久しい日本社会。
その一方で、子どもを中心とした
社会を作ろうとする動きもあります。

そんな動きの中で生まれた考えが
「こどもまんなか社会」と呼ばれるもの。

「こどもまんなか社会」とは
こどもに関する取組・政策を
社会の真ん中に据えること。
つまり、子どもの利益を第一に考える社会のことです。

今回はそんな
「こどもまんなか社会」を実現する上での
問題や課題と、その解決のための
政策などの動きをご紹介していきます。

日本の子どもたちを取り巻く課題は年々増え続けている！

「子どもの課題」として
イメージしやすいのが
不登校やいじめ、虐待の問題ですよね。

実は2021年度は
学校におけるいじめの認知件数が
約61万件と過去最多を記録しました。

そして小中学校での
不登校児童生徒数も
約24万人と9年連続で
過去最多を記録しているんです。

更には、
2021年度の児童虐待相談の対応件数も
20万件あまりで、
31年連続で過去最多を更新しています。

こういった背景からか、
小中高校の児童生徒の自殺者数も
年々増加傾向となっており、
少子化がさらに進む要因の一つとも言われています。

このように子どもに厳しい状況を変えるため、
「こどもまんなか社会」の実現に向けて、
政府も動いています。

その一環として
こども政策に全力で取り組んでいくための
省庁である「子ども家庭庁」が作られました。

子ども家庭庁は子ども政策の司令塔である！

子ども家庭庁は
少子化・育児・保育・虐待
・教育・健康・いじめ・貧困など
様々な問題を解決するために作られました。

その具体的な取り組みの一つとして
子どもや若者の声を聴き、
政治に反映させるための仕組みとして、
「こども若者☆いけんぷらす」を実施しています。

「こども若者☆いけんぷらす」とは、
登録して「ぷらすメンバー」になれば
小学校1年生から20代まで誰でもSNSや対面等で
省庁に意見を伝えることができる取り組みです。

このように子どものためになる
取り組みを行っている子ども家庭庁ですが、
その役割によって3つの部門に分けて
問題解決に取り組んでいます。

３つの部門から構成されている！

子ども家庭庁は大きく３つの部門で構成されています。

１つ目が「企画立案・総合調整部門」です。

司令塔部門であるこの部門では
子どもの目線や、
子育てしている方の目線に立った政策を考え、
広報を行うなどの総合的な支援を行っています。

２つ目が「成育部門」です。
子育て支援や母子保健等の基本方針を決めたり、
相談対応や情報提供を充実することで
子どもの居場所づくりを行ったりしています。

３つ目が「支援部門」です。
いじめや子どもの貧困、
児童虐待等の問題への対策や
ひとり親家庭の支援を行っています。

子ども家庭庁が発足するまでは、
これらの３部門の仕事は
厚生労働省、内閣府、文部科学省などの
複数庁にまたがって取り組まれており、
司令塔機能がそれぞれにありました。

しかし子ども家庭庁に
司令塔機能を一本化にすることで
無駄が少なくなり、
対応スピードの改善に繋がります。

今までの体制では
防ぐことができなかった問題も、
今後は対応の効率化によって
防ぐことができるかもしれません。

「こどもまんまか社会」を実現し、子どもたちがワクワクする社会に！

「子ども家庭庁」は
2023年4月に発足されたため、
まだまだこれから「こどもまんなか社会」の
実現のために体制を整えている段階です。

例えば、現在は子どもや若者が
アンケートや意見を子ども家庭庁に送るだけですが、
今後は意見交換ができるようにしたり、
審議会への出席などの形で
政策に参加できる仕組みづくりにも取り組んでいます。

事務対応の面でも、
現在地方自治体ごとに設置されている
児童虐待などの問題を対応する窓口を
集約して対応することで
従来よりもスピーディーに対応できるようしていきます。

「こどもまんなか社会」の実現は
SDGｓ達成のためにたいへん重要ですし、
何より今後の日本社会の発展のためには
子どもたちの健やかな成長が必要です。

すべての子どもにとっての
安心・安全を考え、
健やかな成長を保証する社会を
目標として発足された「子ども家庭庁」。

ぜひ今後もその動きに
注目してみてはどうでしょうか。

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