いつも、そこにあるもの
奥日光へ行ってきました。
クリンソウを見に千手ケ浜をサイクリングする予定でしたが、駐車場はどこも満車。
ルートを変更して、湯滝から戦場ヶ原散策路を歩きました。
コロナのあいだ、静かで過ごしやすかった奥日光。
いよいよ本格的に観光客が戻ってきて、うれしいような、さびしいような。
泉門池では、たくさんのハイカーが休憩をしていました。
泉門池の奥に見えるのは、男体山。標高2,486m、日本百名山のひとつです。
栃木県へ移り住んで13年。男体山には一度も登ったことはありませんが、眺めているとほっと落ち着く、こころのオアシスです。
男体山は見る場所によって、いろんなかたちや表情をしています。
中禅寺湖畔から見上げると、裾野がなだらかに広がっていて、雄大な姿。
わたしが住む宇都宮からは、頂上が少し平坦な台形をしていて、スキーのコースのような線がうっすら三本見えます。
ここ戦場ヶ原から見る男体山は、稜線がギザギザで、力強さを感じます。
男体山と、大真名子山。どの写真も補正なしの、絶好のロケーションでした。
戦場ヶ原には赤い川があります。
これは湿原の中にもともと含まれていた鉄分が、バクテリアなどの働きで赤褐色の物質になり、川底に沈殿しているから。
ふたたび、開けた湿原へ出ました。
湿原にはワタスゲが咲いていて、風にそよそよ揺れていました。
男体山のまわりを囲むように歩いていると、稜線がなだらかになってきました。ほんの少しだけど。
湯滝から1時間ほどで、赤沼ビジターセンターに到着しました。
梅雨の晴れ間の蒸し暑さと日頃の運動不足で、夫もわたしもぐったり。帰りはバスに乗り、湯滝の駐車場へ戻りました。ふかふかの座席の大型バスは居心地がよく、いつまでも乗っていたかったです。
湯の湖からさらに登り、栃木県日光市と群馬県片品村との境がある、金精峠近くにて。
標高約2,000mの景色。男体山はこんもりとして、北側に隠れていた茶色い岩肌が見えました。手前にあるのは湯の湖です。
このあと群馬県片品村から沼田市へ出て、関越道からぐるーっと北関東道を回って、栃木へ戻りました。
途中、道の駅尾瀬かたしなで花豆のソフトクリームを食べて、お土産を買って。
大まわりの長い、長い、ドライブ。いつのまにか眠っていました。
夫いわく「口を開けて寝ていたよ。」ですって。
高速道路から見えた男体山。
見慣れた、台形。
ああ、ほっとするんだよな。
いつもいつでも、そこにあって、見守ってくれているみたいで。
男体山、心やすらぐ存在です。
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