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2021撮り納め 晩秋の日光植物園を歩く


四季折々の植物に出会いその美しさに魅了されて、何度も通った日光植物園。ここnoteでも、たくさんの花々を紹介させていただきました。

実は日光植物園は、毎年12月1日から4月14日まで冬季閉園になるんですって。寒冷地のため見られる植物が少ないことや、凍結や積雪などによる危険性があること、そして園内の手入れが主な理由のようです。

植物たちとは春までしばしお別れ。ううう、悲しい。閉園前にもう一度行っておきたいと、紅葉シーズンが落ち着いたころに遊びに行ってきました。

※写真はすべて2021年11月21日に撮影したものです。


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門を通り受付に向かうと、職員さんが申し訳なさそうに言いました。
「先々週までは紅葉が綺麗だったのですが、今はほとんど葉が落ちて、咲いている植物は何もありません。いつもみなさんにお渡ししている、見ごろのお花の一覧表も白紙で…。それでもよろしいですか?」

構いませんと伝えると、チケットと一緒に「よろしければ、お好きなしおりをお持ちください。すべて植物園で咲いていた花なんです。お花の代わりに」

丁寧に作られた押し花のしおりを二ついただきました。花もデザインも異なる一点もので、職員さんの心遣いがとても温かくて、嬉しくなりました。


この日見学に来ていたのは、わたしたちのほかに2組ほど。日差しはほとんどなく気温は10℃と、肌寒い日でした。ダウンジャケットにニットキャップをかぶって出発しました。

園内を歩き始めて最初に見えてくるのは、高山植物が生息するロックガーデンです。

いつもは青々とした苔がびっしりと生えている場所なのだけれど、植物は枯れ、植物の名前が書かれた緑色の小さな札が目立っていました。


夏、葉っぱをかき分けて歩くほどのジャングルっぷりだった緑色の園内は、木々の葉がほとんど落ちてすっきりひろびろ。まるで、別の場所に来たかのようです。

がさがさと落ち葉を踏みながら、ゆるやかな坂を下った先に、色のまだ残ったもみじの木がありました。

主人が手を伸ばし葉を一枚拾って「ん、あげる。」とぶっきらぼうに一言。
受け取った葉っぱは、カサカサで穴だらけでした。もみじの葉は真っ赤に色を染めて、最後の最後までみんなを楽しませてくれたんだなぁ。

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地面を見れば、まつりのあと。

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遠くまで見渡せる、がらんとした森。見慣れない景色にわくわくして、歩くペースが自然に上がります。途中途中で、鮮やかな色の植物が際立っていました。

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園内の奥にある湿地帯に到着しました。初夏の時期には、水芭蕉や菖蒲や忘れな草が咲きます。今はしんとしていて、鳥の囀りが聴こえるだけ。

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色のない世界


園内にある植物のほとんどはきれいに剪定され、すっかり冬支度をしていました。それでも、見渡すと花たちの名残がかすかにありました。

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ふわふわもこもこ
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ヤマアジサイ
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これはなんだろう


木の幹と枝だけが空に向かってすーっと伸びた、水墨画のような森の中を歩いていると「あ、いつも行くところが見えるじゃん。」。

主人が指差した方を向くと、明治・大正期の御用邸である日光田母沢御用邸にっこうたもざわごようていの展望室がありました。

さらに歩くとゴーっと大量の水の流れる音がして、フェンス越しに青い色をした大谷川と憾満ヶ淵かんまんがふちが見えました。そして、山々も。


初めての道を歩き、初めての景色を眺めていると、見覚えのある広場へ出ました。そう、お化けみたいなギンリョウソウもどきを見つけた場所。

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毎回、早歩きの主人と森の中ではぐれて迷子にならないように気をつけながら、お気に入りの植物の写真を撮るので精一杯なんです。今回初めて広い園内を一周できました。ああ、こんな地形だったのかあ。こんな道あったのかあ。


晩秋の日光植物園。静かで穏やかで、やっぱり楽しかったです。

今年はこれでおしまい。
来年の春、たくさんの植物に会えるのが楽しみです。

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いただいたしおり



☆☆☆

最後までお読みいただきありがとうございます。

今年撮影した植物たちの写真が本当に沢山あって、お蔵入りにするのはもったいないなぁ、数回に分けて投稿できたらいいなぁ…と思っています。
よろしくお付き合いくださいませ(*´▽`*)

さて、いよいよ師走ですね。なにかと慌ただしい時期ですが、ゆとりを持って過ごしましょうね。

ではまた!

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