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【無料記事】 いいだ人形劇フェスタの学び (1日目)

おかげさまで、飯田の夏は、僕にとって学び大きな旅でした。

僕の参加はたった2日間ではありましたが、とっても濃くて充実したものになりました。

さて今回、みなさまにご紹介したい人がいます。

福井出身の女性、みぃちゃんです。

彼女は「くまさん本舗」の発起人でして、人形劇STAFFのリーダーでもあります。

間違いなく、僕の恩人のひとりです。

そのみぃちゃんが僕にプレゼントしてくれたのは、「STAFFは見た!」と題された同行レポート。

今回の記事は、その文章をふんだんに使わせていただき、みなさまと学びをシェアしていければと思います。

鬼のゴンちゃんと、総勢6人のSTAFFが、一体どんな足跡を残してきたのか。

2回シリーズとさせていただき、2日目の記事の最後に、僕の気持ちと、八幡様の目線での総評を書いていこうと思います!


STAFFは見た! いいだ人形劇1日目

熊野神社にて

2023年8月5日

飯田に到着。

早朝から、猛暑になるのが確信できるほど、ジリジリと太陽が照りつける中、人形劇フェスタ事務局でまずは受付を済ませます。

ライオンの山本鉄男(やまもとてつお)さんが軽くコマーシャル。

事務局は飯田市の文化会館に設置されていて、笑顔の事務局スタッフが大忙しで準備しています。

その周りには人形劇フェスタの幟旗がたなびいています。

顔馴染みの劇団の方からもお声がけいただき、これから始まる人形劇フェスタの賑わいが実感できて、どんどんワクワクしてきます。

その興奮のまま、本日14時からの上演会場をまずは視察することになり、私たちは朝の「熊野神社」に向かいました。

実は、この熊野神社は、私たちが決めた会場ではありません。

人形劇フェスタの上演会場は、演者側が希望(有料)することも可能ですが、事務局がスケジュールや規模感などを調整して、それぞれに指定されてくるものなのです。

驚いたことに、ここ、熊野神社は、くまさんにとって思い出深い、最も特別な会場だったのです。

おおきな木の下で

さちこさんと出会った場所

昨年他界された、くまさんの恩人でもある女性「さちこさん」と初めて会ったのが、33年前(1990年)の、この熊野神社でした。

人形劇の自由公演を、さちこさんはたまたま観ていてくださったのです。

当時くまさんは、さちこさんのことは全く知りません。

さちこさんも、近所で行われている人形劇に、大怪我の療養中に、ぶらり立ち寄っただけだったそうです。

でもそのときのくまさんの人形劇が、人生の大きな転機になったのだと、くまさんはそこから27年後の(2017年)さちこさんとの運命的な再会によって知るのです。

このあたりのお話は、さちこさんが死を目前にしながらも病床で書き続けられた奇跡のブログ「ゾンビさっちゃんのLOVE全開!」で紹介されていますので、ぜひ読んでみていただきたいです。

何度読んでも心揺さぶられる、至宝の日記です。

そんな熊野神社に、33年ぶりに訪れることとなったくまさん。

朝の爽やかな風が通る境内に足を踏み入れると、それまで朧げだった記憶が、鮮明に蘇ってきたそうです。

「そうそう。ここにステージがあって、ここに子どもたちが座っていて、そうだ。ここ。この木の下に、療養中だった包帯姿のさちこさんが立って見てくれていたんです。」

そうやって、想い出にふけるくまさんとは別に、我々スタッフも、境内の静かな空気に浸っていました。

境内のすぐ横には車通りの多い道路があるのですが、その雑音も一切届かないほど、大きな杉の木がぐるりと境内を取り囲み、涼やかな木陰を作ってくれています。

これなら日中どんなにお日様が照っても、お客様には落ち着いて観劇していただけます。

小さなお社は、相当な歴史を感じさせる厳かなものでした。地域の皆様の努力で、とても美しく整備されていました。

周りの雑草が綺麗に取り除かれ、枯れ枝やゴミもない広い敷地は今もなお大切に継承されていることが一目でわかるものでした。

私たちは、お社で午後からの公演成功を祈願し、最高の場所で人形劇ができることに感謝し、ひとまず会場を後にします。

お社を見上げて

どろんこ座さん

その後私たちは、人形劇フェスタの醍醐味である、全国から集まってくる人形劇団や、紙芝居の劇団の上演を観に行きました。

プログラムを見ると、「かざこし子どもの森公園」でちょうど公演中だったどろんこ座さんの紙芝居。

これが最高に面白い。

オレンジ色のはっぴで、ご夫婦でやっていて、旦那さんがギターと歌と効果音担当し、奥様が絵と歌と踊りを担当し、ペープサートと紙芝居が、二人の掛け合いでリズムよく物語が進んでいく、元気いっぱいの紙芝居です。

子どもたちの笑い声は、野外にもかかわらず、大きく響きまくってました。

実はどろんこ座さん。昨年、私どもと劇的な出逢い方をしました。

今年の人形劇フェスタは「4年ぶりの開催」と紹介されていますが、実は昨年、オンラインで開催しています。

本番はコロナ禍により中止となったのですが、私どもくまさん本舗が、オンライン生配信を企画主催させていただいたのです。

どろんこ座さんは、その「生配信いいだ人形劇フェスタ」で出会った友なのです。

昨年は中止となってしまい、1年かけて準備してきたことが崩れ去ってしまうことが苦しくて、とことん悩み、考えて、準備し、オンラインで実行に移しました。

私達の他にも開催を楽しみに準備されていた演者さんたちが必ずいるはず。

たくさんのパフォーマーにお声かけして、できれば出演してもらおう! 

と、人形劇フェスタ事務局の方々にもご協力いただき、飯田市内の会場を借り、賛同くださる演者さんを募ったのです。

その際に、一番最初に声をあげてくださったのが、どろんこ座さんでした。

大人気!どろんこ座さん

こうやって、演者どうしの縁も広がっていくのが、フェスタの魅力でもあります。どろんこ座さんの紙芝居で絶大なパワーをいただき、決意新たに私たちは、自分たちの会場である熊野神社へ向かいました。

熊野神社での公演は、パントマイム師のささきりょうさんとのジョイント公演です。

実はささきりょうさんも、昨年のライブ配信に賛同出演してくださった方。

偶然のジョイントで驚きましたが、これもきっと導かれたのだろうと、納得。

まずは再会を喜びあって、ますます私たちのテンションも上がっていきます。

境内は、木漏れ日も多く、比較的涼しいとはいえ、日差しは時間ごとに変わっていきます。

どうすればお客様により涼しく快適に観劇してもらえるか。

ステージの場所と客席配置を、考えながら何度も変更しました。

そんな私たちのわがままに、文句をいうことなく全力でお手伝い下さったボランティアの方々、地元の方々には、感謝してもしきれません。

汗だくになりながら笑顔で動いてくださる皆様の背中がとても頼もしかったです。

おかげさまで観客席はベストな配置が決まり、あとはお客様のご来場を待つばかりとなりました。

NHKさんからの密着取材

今回、くまさんは、NHK長野局さんからの密着取材を受けています。

NHK長野局さんは、昨年私たちがフェスタ中止を受けて企画したライブ配信にも興味を持ってくださり、取材し、報道していただきました。

今回4年ぶりの通常開催となったフェスタへの思いを、ぜひくまさんに語ってもらいたいとの取材依頼があったのです。

このときのニュース映像はこちら(↓)です!

1:55くらいから、くまさんのインタビューが出ています!

https://movie-a.nhk.or.jp/sns/Ast/r72zidfw.html


13時半を過ぎると、ポツポツとお客様が来られました。

やはりこの暑さのせいか、客足はどうしても鈍い。これは覚悟していたことです。

それでも14時には、30名ほどの観客となり、賑やかしい雰囲気になってくれました。

最初に、ささきりょうさんの登場。ささきりょうさんは、地元が飯田市。

地元の小中高をご卒業されていらっしゃいます。

パントマイムで、見事に飯田のシンボルともいえるアップルロードのりんごの木と少年のストーリーを演じられました。

地元愛が伝わる、素敵なパフォーマンスでした。

そしてくまさん&ゴンちゃんの登場です。

大きな赤鬼の登場に、最初怖がっていた最前列の小さな女の子も、だんだんとゴンちゃんの愛嬌に慣れてきて、途中からは大きな声でゴンちゃんに声をかけだすシーンもありました。

くまさん人形劇の真骨頂です。客席と会話しながら進む人形劇。

「飯田市の美味しい食べ物は〜?」

ゴンちゃんが訊ねると、子どもたちは思い思いに声をあげます。

「もも!」

「りんご!」

「なし!」

そんな子どもたちとの会話を楽しみながら、ついつい自己紹介が長引いてしまってなかなか昔語りの人形劇を始めようとしないゴンちゃんに、後方に座っていた男の子がたまらず、

「鬼のゴンちゃん一人旅って書いてあるのに!」

この一声で会場は大笑い。

爆笑の連続!

なんとかゴンちゃんと会話をしようと、前のめりで見ている子どもたちがとても可愛らしく、またそれを見守っているお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんも微笑ましく、そんな光景を満足気に見つめている地元のスタッフさん、ボランティアさんたち。

もうそこには愛が溢れていました。

キラキラと降ってくる木洩れ日が、その愛を照らしているようで、私も何度も空を見上げました。

きっとさちこさん、この光景を見て微笑んでくれているに違いありません。

そんな感じで、とてもフレンドリーで和やかな30分が過ぎました。

場の雰囲気が温かく、去り難いゴンちゃん、公演後もお客様とスキンシップ。

握手をしたり、記念撮影をしたり、NHKさんの取材に答えたりと、大忙しです。

「明日も見にいくよ!」と声をかけてくださった親子もいらっしゃいました。

そしてこの会場では、地元の方々から嬉しいプレゼントがありました。

その場で手回しかき氷を作って振る舞われたのです。

これには子どもだけでなく、大人も大喜び!

もちろん最後には私たちスタッフもご馳走になりました。

いいだ人形劇フェスタが、飯田市や実行委員事務局の主導だけでなく、こうしてそれぞれの地元の方々にも支えられて愛されて、日本一のフェスタにまで成長し継続できているのだということを実感させられました。

お客様からのご感想

そして、会場片付け後に渡されたアンケート用紙には、感激の言葉の数々が。

一部をご紹介させていただきます。

・子ども(観客)と会話しながらの人形劇でとっても面白かったです。ゴンちゃんがとてもキュートでかわいかった!
(24歳女性)

・くまさんの動き、しゃべり、登場からずっととても素敵で最高でした。お話もメッセージもファンになりました。飲み食いしながら聞きたい。
(32歳女性)

・優しいアカオニさんの話にほっこりした気持ちになりました。面白い話劇でした!
(35歳男性)

・とてもユニークでとても楽しかったです。またみにきます。
(女性)

・楽しめました。こういう系もあるのですね。
(60歳男性)

・キャストさん、人形さん、観客の敷居がない、一体的な人形劇、いいですね。子どもたちもTVやインターネットより生の体験を喜びます。
(8歳男児母親)

・お子さんの反応がかわいかったです。ゴンちゃんが生きているみたいでした。人形なのに表情が変わるように感じてかわいかったです。
(39歳女性)

・ゴンちゃんといいだの町の子どもたちとの掛け合いが最高でした。子どもたちの未来に光を感じました。
(62歳女性)

・話が大変面白かった。人形の動きも自然で、こんな鬼さんが本当にいたらいいな〜と思いました。毎年お待ちしています!
(50歳女性)

・神社の舞台でゴンちゃんが生き生きされていました。ゴンちゃんおかえりなさい。素敵なお話最高でした。ありがとうございました。
(63歳女性)

くまさんの会話劇に込められた思いが、皆さんに伝わっていました。

こちらこそありがとうございました! 

と、お一人お一人にお礼をいいたいです。最高の経験をさせていただきました。

そして、翌日の公演にもますます気合が入ります。

最後、綺麗に片付いた境内を改めて見回し、お社にお礼参りをして、私たちは熊野神社を後にしたのです。

〜次回、2日目編につづく〜


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