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僕の姉達は超ブラコンなのに常にツンごく稀に猛デレ

「おい…」

んん…まだ…ねむい…

「起きろって…学校…」

あと5分…お願い…

バサッ!

黙って布団を剥ぐ、豪快に

「さ、さむっ!?ねえ!毎回さ優しくできないの?!」

『あ?お前が起きないからいけないんでしょ?時間無駄にしたから金払え』
「いや頼んでない!弟からゆするな!」
『いいから着替える!理佐姉ご飯作ってくれてんだよ、○○』
「…わかったよ」

布団から出て制服に着替えようとするが姉は部屋から出ない

○○:なに?由依姉さん…着替えずらい
由依:…あっ、ごめん…

なんか後ろ髪引かれる思いというか不服そうに部屋を出る
最近、よくあるんだよね

制服に着替えてリビングに行くと制服にエプロンをしたもう1人の姉が朝ごはんを作ってる
近づいた瞬間、目が合う
ナイフみたいな鋭い目で

「おはよう」
○○:…おはよう理佐姉さん

僕は慣れたが初見は心臓止まるからね
あれクセらしい、悪気はない

理佐姉さん、由依姉さん

実は双子……しかも二卵性双生児

だから顔は似てない
血液型も違う
ああ、二卵性双生児では当たり前らしい

じゃあ性格も違う?
いや……なぜかそこだけは似てる

『ぼくだけには当たりが強い』

学校だとそんなの見せないし普通なのだ
なのに僕にだけ当たりが強い

……ほら、理佐姉さんと由依姉さんは普通に笑顔で話してる

じゃあ僕にはというと…

テーブルにつき、水を飲もうとしたらこぼした
うわ、制服にかかった。

すると

理佐:こぼしてんじゃねぇよ!!
○○:ご、ごめんなさい!

理佐姉さんの怒号
マジで怖い…

でも…黙って布巾で制服を拭いてくれる
顔が見えないから表情がわからない

チラッと由依姉さんを見た
…えっと…すごい能面みたいな表情でこっち見てる

由依姉さんと目が合う

由依:……みてんじゃねぇよ

ギロリと睨まれる

○○:ご、ごめんなさい…

由依姉さんは何事もなく朝食を食べ始める

これが我が家の日常
両親は父の海外赴任のためいない
だから僕ら3人しかいない

そう、ぼくには味方がいない…とほほ

学校へ向かう道を歩く
姉さん達は前、僕は離れて後ろを歩く
それはなぜか?

「理佐おはよー」
理佐:おはよう〜
「由依先輩おはようございます」
由依:おはよ

学校では男女ともに人気がある
気さくに話すからかな?
家とは違いめっちゃ笑顔…

理佐姉さんは身長が高く、いわゆるモデル体型
端正な顔立ちで美人だけどかっこいい女子らしい
学校では普通に話しふざけたりもする

由依姉さんもスラッとしたやはりモデル体型
クールビューティとか言われてて、1人でいることが多いが話かければ笑顔で対応するらしい

だから人気があるわけ

要するに学校と僕への対応はまるで違う
ちなみに学校内ではふたりとも僕をガン無視
今もそうだ

…まあ慣れたからいいけど

??:おっはようー!

バンッ!

○○:いだっ!またやりやがったな!松田!
松田:あはは!隙だらけだぞ〜○○くん
○○:後ろからなんてわからないから!
松田:修行がたらないよ?あはは!

まったく…毎朝背中もしくは頭を叩く
なに?これルーティンなの?
しかし、これがないと僕は朝を迎えた気持ちにならない

里奈:課題やった?
○○:うん、やったよ
里奈:今回の課題むずかしくなかった?
○○:あー時間かかったよあの問題

松田とそんなたわいもない話をしてる時だった

……なにこの銃口を向けられたような怖い気配
何気なく前をチラ見する

理佐:…………
由依:…………

二人の姉が一瞬だが同時に……睨んでた
今からひと狩り行くの?ぐらいの目線
しかしすぐ前を向いた

里奈:どうしたのー?
○○:いや、なんでもないよ
里奈:早くいこ!
○○:お、おい、引っ張っるなよ…

松田に腕を引っ張っられ姉さん達を抜く

一瞬…
理佐姉さんと由依姉さんの顔が……鬼でした

松田里奈
同じクラスの子
俺たちは1年、当然日は浅いのだが意気投合しよく一緒にいることが多い
…実は松田の事を意識してるけど本人には友人として接してる

ちなみに姉達はうちらが姉弟だということは内緒にしてる、だから僕も話してない

昼休み
松田は同級生の女子と食べている
僕は一人で屋上に行くことにした
屋上で理佐姉さんが作ってくれたお弁当を開ける

○○:…ほんと毎日豪華だよな、ありがたいよ

唐揚げやらハンバーグやらチキンライス…

ボリュームはもちろん味も抜群に美味い
冷凍食品嫌う姉さんだからすべて手作り

なのに…家じゃほとんど会話なし
怒鳴られるだけ…
釣り合わないよなぁ

学校が終わり帰宅する

リビングでは姉さんが制服を着たまま拭き掃除をしている

○○:ただいま
理佐:おかえり

素っ気ない返答

…ちょっと聞いてみようかな、怒られてもいい

○○:理佐姉さん
理佐:…なに

僕を見ようともせず拭き掃除している

○○:…理佐姉さん、僕の事嫌い?

色々考えたけどどストレートで投げた
理佐姉さんの拭く手が止まる

理佐:……は?

僕に背中を向けたまま無感情な声で答える
言葉が続くのかと思ったが相変わらず背を向けたまま拭き掃除を始める

……そういうことか

嫌われてるんだと暗い思いを抱え自分の部屋に戻ろうとしたときだった

「いっだぁ!!」

思いっきりソファに足の小指に当たり激痛が走る
その痛みで床に倒れた



理佐:○○!?
理佐:○○!どうしたのっ!?ねえ!?心臓痛いの!?お腹?!ねえ!○○しっかりして!お姉ちゃんいるから大丈夫だよっ!?理佐お姉ちゃんが○○お世話するから生きてっ!!

僕を思いっきり強く抱きしめ揺さぶる

……理佐姉さん、それの方が痛いし…今の格好…無防備だって
僕は冷静でした

理佐:はっ!?救急車!110番?117?!救急車どこ〜!?○○助けて!
○○:……あの
理佐:意識ある?お姉ちゃんだよ?理佐お姉ちゃんだよ!
○○:……ソファに小指ぶつけただけだから…

理佐:………………はっ?

抱きしめてた手が離れ僕の頭は床に直撃
……こっちのほうが痛い…

理佐:…………騙したな
○○:い、いや姉さんが勝手に…
理佐:うるさい!!ハゲ!

理佐姉さんは猛ダッシュでリビングを出た

姉さん…高一でハゲはやばい、ハゲてないし
しかし…今なにがあったの?

理佐:……うう//恥ずかしい…//でも…○○が心配だったから…久しぶりに抱きしめちゃった…えへへっ//


その日の夜
課題をしていた僕の部屋にもう1人の姉が勝手に入ってきた

○○:由依姉さん…毎回勝手に入らないでよ
由依:…ウザ

いやウザくないでしょ…
いいや、ほっとけば大人しいしどうせ会話しないし毎回
姉さんは僕のベッドに寝っ転がりスマホ弄る
いつもあそこなんだよな

まあいいや…課題やろ

しばらく課題をしていたが気になることがある
…由依姉さん静かだけど何してんのかな?
興味本位でベッドを見る

由依姉さんはTシャツ、パーカー、ショーパンの状態でうつ伏せになり……顔面を枕にめり込ませている

……はい?な、なにしてるんすか?

ときたま、左右に動かしたり「うふふ…」という声がする

ホラー?これホラーなの?

怖いので課題やろ…
しかし…この後が気になる…姉さんなにするんだろ?

そっとベッドを見た…

姉さんはうつ伏せから寝たまま僕に背を向けてる
そして…僕の布団と毛布を抱き枕にし、脚を挟み抱きしめて……また顔面を布団にめり込ませている
で、また「うふふ……」言ってるし

……儀式?これ

しばらく抱きしめてる姉さん
たまーに「……好き」と聞こえるのは空耳だろう

理解できない僕だった

翌日の朝

○○:おはよう
由依:……おは
理佐:おはよう……

変わらない朝、いつもよりおっかなく感じるでも

理佐:(昨日抱きしめたから…○○の夢見ちゃった//)

由依:(はぁ…やっぱり○○のお部屋で充電すると爽やかな気分…今日もかっこいいぞ○○//)


ぶっちゃけめんどくさい変な双子である

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