ひとくち日記2023.9.14

本日の出来事:阪神タイガース優勝

 3時出勤なので、昼まで眠る。昨晩、座椅子に座ったまま寝てしまったようで、気がつくと座面を枕に床で眠っていた。体がバキバキ、という訳でもない。これが若さか。
 何度か起き上がることを試みるも失敗。座椅子を遠ざけ、床を這う。数日前に片上さんから健康のための筋トレを勧められ、やらないとなぁ、と思いながら始められずにいることを思い出す。
 マッチョは嫌だな、という思いから筋トレを遠ざけてきたのだが、いい加減はじめた方が良いことは体の動きなどからして感じていた。
 這った体勢のまま腕立て伏せをしようと試みるが、また失敗。こんなに体が弱くなっていたとは!元々強くはないけど。
 何とか無理矢理10回腕立て伏せをして、続けて背筋、腹筋を各10回やり、最後にスクワットも10回やった。偉すぎる。

 出勤前、課題図書を決めるために読もうと、大庭みな子『海にゆらぐ糸/石を積む』を鞄に入れる。結局職場では読まなかった……。

 仕事中、暇だったので(仕事をしているから暇じゃないのだが)、来年の大河ドラマ用のフェアに並べる書籍をリストにしてみた。織沢が勝手に考えているだけだから並ぶかどうかは知らない。
 来年の大河ドラマは『光る君へ』。紫式部が主人公である。吉高由里子主演というのが不安を覚えなくもないが、大石静の脚本なので楽しみ。大河は長いから挫折しがちなので楽しみにしたとてという話もある。
 大和和紀『あさきゆめみし』に始まり、角田源氏、瀬戸内源氏、田辺源氏、ウェイリー版源氏などを並べたら素敵だろう。
 新潮社は円地源氏を絶版にして商機を逃さないのだろうか、と要らぬ心配をしていたら、田辺源氏があるから全く問題ないということらしい。

 リストを作っている内に、源氏物語を読まずに大河が始まるのは書店員として不味いのじゃないか、という考えが去来する。果たして今年中に源氏を読むことが出来るのか。そんな時間を取ることが出来るのか。出来る自信がない。
 そもそも2023年初頭、私は『ユリシーズ』を読むと宣言したのだった。今年も残り三ヶ月半、『ユリシーズ』は買ったままである。

 ウェイリー版源氏物語の書評を見ていたら、この英訳が出た頃、プルーストの『失われた時を求めて』の英訳も刊行されていたという。当時の欧米人には源氏はモダニズム文学の一つとして受け取られたとか何とか。だったら『ユリシーズ』と一緒に読むのは悪くない。悪くないが出来るとは思えない。

 阪神タイガースが優勝した。18年ぶりだという。めでたい。
 阪神優勝といえば、思い出すことがある。思い出すと言っても私の物心つく前のことであるから私自身は覚えていないのだけれど。

 祖母宅で曾祖母に子守されるということがあった。まだ泣いてむずがるような齢の頃だ。祖母は「もし泣いたら、なんでも食べさせていいよ」と言いおいて出掛けたらしい。
 祖母が帰ると、私は阪神優勝記念のゴーフルを食べていたのだった。この優勝記念ゴーフル、どうやら1985年の優勝の時のものらしい。15年以上前のお菓子が置いてあるのも凄いが、それを与える曾祖母も凄い。もちろん曾祖母にしてみれば、そんな年代物のお菓子が家の中にあるとは思わなかったのだろうけれど。
 この話は、以前母や祖母たちが話しているのを聞いて、何となく知っていたのだけれど、聞いたのも幼い頃だったので(もしかしたら2005年の優勝の時か?いやそんな筈はない)、記憶が曖昧になっていた。もしかして15くらいしか齢の違わない叔父のことだったかしら?と思って祖母に聞いたら、やっぱり私のことだった。
 15年以上置いていたお菓子を食べて、ここまで育ったのだから立派なもんです。
 ちなみに、私は今でもゴーフルが好き。弟も妹も好まないらしく、全くもったいない。


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