「ものづくりジレンマ」とアートの世界

お金は計画的に使おうね!
こんにちは、オリタケイです。

昨年からちらほら個展をやる機会に恵まれて、イベント以外でも画集だったりグッズだったりものを作る機会が増えてきました。
最近はグッズ制作のことばっか考えているんですが、いざ何かを作るぞ!っていう時だいたいお金がかかるですよねこの世の中。しかもまあまあの金額が飛ぶ。世知辛いぞ。

今日は絵を描く活動をする上で、とくにものづくりでのジレンマを大層でかい声でトロトロしていこうかと思います。


【ジレンマまとめ】
- 利益を出すにはたくさん発注した方がお得だけど初期費用高い
- たくさん作った方が利益あがるけど在庫抱える保管場所ないから詰む
- 保管問題で少部数しか刷らないのでわずかな人の元にしか作品が届かない
- 通販したいけど梱包作業でつくる時間削られるので運営モチベ激低


たくさん作ればいいってもんじゃないものづくり。

個人的にネックなのはさっきちらっと言いかけた通りやっぱりグッズ作りなんですが、グッズってどう作られてるかイメージつきますか?
このアートの世界ってね、ほんと「人による」とか「案件による」とかも〜ブラックボックスが多すぎてわたしも全然把握しきれてないんですけど、イラストレーターさんや作家さんがものをつくる時には(知ってる限り)わりといろんな方法があります。

たとえば、企業さんにイラストを渡してグッズを作る場合
これはクリエイター側からしたらイラストを描いて原稿料を頂くだけで済んで、生産だったり販売だったりは企業さんにお任せできたり。あとはPRもするのでこれコラボしてくださいね〜とか(案件によります)
クリエイター所有のグッズというよりは企業さんの製品というニュアンスの方が近い。
わたしみたいな人間にとっては製品の運用よりも絵を描く時間の方が大切ですから、絵を描く以外の手間を惜しむ際にはわりとありがたい話です。
(ちゃんと受けてるわけじゃないのでこの辺詳しい人は教えて欲しいです)

はたまた、自分で業者に頼んで自分でグッズを作り販売する場合。
自分のお財布から制作費用を工面して、販売する時に少しずつ利益を得ていく、いわゆる自費制作みたいな方法もあります。
イベントで画集とかグッズを自分で出してる作家さんはだいたいこっちじゃないだろうか。

わたしがイベント用にグッズ(画集とかポストカードとかワッペンとか)を作るときのだいたいの制作の流れで言うと

「絵を描き → 印刷業者さんを選び → 業者さんに渡せる用のデータを作り → 販売できる部数を考慮してものを発注し \ここでお金がいっぱい飛ぶ!/ →  イベントや通販などで販売」

というのがわりと一般的(?)な流れかと思います。

しかし、ものを販売する前にある程度「どれくらい売れるのか?」「いくらあればいいか?」を算出してお金を準備していないと、「完売したけど全然利益でなかった...」「たくさん作ったはいいけど売れ残りすぎて赤字...」とかみたいなことにもなりかねない。
ので、最初はダメージを最小限に、痛手にならない程度の部数で発注するのがオススメです。
イベント出始めて間もない頃に作ったグッズが全っっっっっっっっっっ然売れなくて、大量の在庫抱えて実家の部屋の片隅でグッズの山ができたこともあるので、最初はお試し程度に作るとかでも全然いいかも...
(しかも数ヶ月後に絵柄のテイスト変わってお蔵入りした)

私は「自分のすきなものをつくりたいように作って、好んでくれる人に買っていただくスタイル」をとっているので、いつも自費制作でものづくり活動をしています。
あとお金にがめついので多少の運用コスト払ってもイベント出たいんじゃってなもんでこっちばっかです。あと依頼の声かからな(


しかしまあ高いんだな飛ぶ金額が!

こないだ出した新作画集の『極彩色のぼくら』は、一度に10万飛んでゆきました。
個展でも販売したからそろそろまた刷らないと在庫がない。忘れてた。

印刷業者さんに冊子の印刷を頼む際、一定部数以上の制作費用は正味ほとんど変わらないなあというのがわたしの肌感です。
100部とか200部とかは変わるけど、オンデマンドの場合300部以上になってくるともう変わらないんじゃないだろうか。ってくらいの金額差です。

「どうせ売れるしじゃあいっぱい刷っちゃえ!」って話なんですが、
ところがどっこい。
多く刷ったら今度は「保管する場所どうするよ?」という問題が出てくるんですよね。
在庫ってまあまあかさばりやすくて、とは言え売り物なので雑に置くわけにもいかない。

自分の家はあまり広くなくて在庫を置くほどのスペースがほぼないので、
現状お手伝い先の会社にちょこっと置かせてもらったりしてます。
が、それでも置ききれないしかさばって他のメンバーの邪魔になってしまうので、なんとかせねばならないなという現状です。
倉庫とかになるのかな、でも倉庫っていちいち取りに行ったりするの大変そうだしなあ。


「なんで頑なに製本にこだわってるの?電子書籍でいいじゃん」
「たしかに〜〜〜」

って前に思って、以前に制作した漫画本『感情とブルーチーズ』の原稿をnoteの記事で掲載したんですね。


ネットに掲載したし増刷しなくていいや〜って思って個展とかイベントでなんの申し訳間もなく完売札を立ててたんですけども、「欲しかった...」って言ってくれる人が本当にたくさんいて。
「なんならnoteに無料で掲載してるのになんでだろう?」
って思って、来てくれた人に聞いてみたら、
「物語を読むのはもちろんなんだけど、物として実際に手に取りたい」
って言ってくれる人がほとんどで。

漫画業界も電子書籍化の波はあるけど、もしかしてアートとか個人出版の作品って、またちょっと違う風に捉えられてるんだろうか...?と思う今日この頃。一概に「電子化すればみんな満足する」という話でもない様子。
作品を手にとってくれる人のwantもちゃんと汲み取ってゆきたいなというお気持ちです。


最近、個展やらグッズ作りやらでめっぽうお世話になってるismのせきこさん( @sekinyams2 )に在庫とか通販とか色々助けてもらうことが多くて、本当にありがたい限りです。
家で部屋余ってるらしいので本を置かせてもらおうかなと画策中。

せきこさんはismっていう会社のひとなんですが、ismは『ism magazine』っていう女性のライフスタイル応援マガジンを運営していて、最近は『ism campus』っていう女性限定のコワーキングスペースも始まったそうです。
今度ここのコワーキングスペースで個展をやらせてもらうことになったので、是非遊びにきてね。会期中は水・金・土日祝は男性も入れるよ。
ちなみにめっちゃ可愛くて超便利なスペースです。女の子とかもう棲める。

個展に限らずの話なんですけど、
誰かと一緒にものづくりをする上で意識してることで、
芯を持ち自分らしさを掲げながら前進・活躍する人に純粋に憧れています。
オリタケイという人間も、そういう人でありたいなあと思っています。

そしてこの考え方に合う人と一緒にものづくりをしたいと思っています。

五味さん( @hayakawagomi )だったりあやさん( @aya_palette )がまさに尊敬の対象なんですが、わたしはまだ会社や事業を運営する立場ではないけれど、それでもアーティストとして発信できること、作品から人の感情に訴えることはできるんじゃないかと考えながら活動しています。
今回、「みんなが今よりもっと、 わたしらしい自分で過ごせる世界。」を掲げるismがとても素敵なひとたちだったので一緒に空間づくりをさせていただきました。


「誰かのために描く世界」と「自分のために描く世界」

イラストによる自主制作の話をつらつらと述べたけれど、
個人とか企業からのお仕事依頼で自分の欲求を満たす以外のために絵を描く人も素敵だなあと思う。

「イラストを描くこと」が誰かの想いを伝えるための手段として最大限効果を発揮するなんてめちゃくちゃ素晴らしいことだと思う。

わたしも少ないながら商業イラストの案件を受けることもあるし、
受けるときは「相手が見ている自分はどんな自分か」「何を求められているのか」「どういうアプローチが最適か」についてとことん深掘ってできる限り一緒に最高のものを作り上げられるように健闘している。はず。

今の社会の仕組みであれば、
誰かのために描ける人間の方が安定して稼げる。


しかしですね、こと創作活動に関していうと
好きなことして生きていきたいし、
伝えたい想いを伝えたい形で
自分が納得する作品でみなさんに届けたい。

人のためじゃなく自分のために生まれた絵だって
ちゃんと稼げる世界もあったっていい。


それがアーティストの生きやすい世界だと思うんです。

好きなもの描いて稼げるって最高だなあ。
「好きなものばっか描くな!」とか言われたこともあるけれども、
そりゃまあ練習は大事だし下手だったら伝えたいものも伝えられないので、ちゃんと背景とか小物とか練習がてら描いた方がいいけど...

でも、「絵は稼げないんだから!」とか言われる時代はもう終わって、
絵でも食べていける時代が来ているのも確かで。
絵に限らず、趣味で稼げる時代がもう今玄関先くらいまできてる。

好きなもの、好きなこと、好きな体験、好きな場所。
多種多様、様々な”好き”という対象に対価を払う人たちがどんどん増えてきた。

だったらアーティストだって、
好きなものを生み出して稼いだっていいじゃないか。

昔に抱いたそんな夢が今は夢じゃなくなってきたんだな、
いい時代に生まれたな、って思うわけです。

同時に、そのためには自分が描いた自分の好きな絵でちゃんと稼げる仕組みを作らなければいけないし、新しいことにも取り組んでいかなきゃいけないので、思考停止していられない。
アーティストだから稼げないなんて言い訳は言えない時代になってきてしまったのでね、
作品作りやらグッズ作りやら仲間集めやら、色々頑張らないといけないな。
がんばります!

【ジレンマまとめに対する結論】
- 利益を出すにはたくさん発注した方がお得だけど初期費用高い
→頑張って売り上げ立てましょう
- たくさん作った方が利益あがるけど在庫抱える保管場所ないから詰む
→保管場所を確保しましょう
- 保管問題で少部数しか刷らないのでわずかな人の元にしか作品が届かない
→たくさん刷って保管場所を確保し通販しましょう
- 通販すると梱包時間によって作品つくる時間削られるので運営むずい
→通販作業をやってくれる人を雇いましょう

結論: 「がんばってパトロンを見つけましょう」

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