アートな小部屋

家主の名はオリヨ。「半径50mのアートマネジメント」をモットーに、アートと人々をつなげ…

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家主の名はオリヨ。「半径50mのアートマネジメント」をモットーに、アートと人々をつなげるハシゴを作りを試行錯誤。社会と音楽・アート・映画・ダンスを行ったり来たりしながらエッセ批評(エッセイ×批評)を発信中。収納なし16平米のワンルームに住みながらオプティマイズな生活も探求中。

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  • こんなときだから♪アートな小部屋の音楽日記

    7曲1テーマで1曲ずつ紹介するマガジンです。クラシック,昭和歌謡,ジャズ,唱歌,現代音楽,民族音楽などあらゆる音楽からアートな小部屋の家主がセレクトするとっておきの作品をお楽しみください。プレイリスト随時更新中→https://bit.ly/34nMkWc

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自己紹介〜半径50mのアートマネジメント

みなさん,こんにちは。 アートな小部屋の家主こと,オリヨです。 家主の本業はアートマネージャーです。 アートマネージャーって何?と,言っても何をやっている人なのかピンときませんよね。 正直言って,どこから説明したら良いかいつも悩みます。 ものすごくザックリ言うと「アートと社会をつなぐ人」と自覚しています。 アートの中でも私の場合は,音楽,その中でも<現代の音楽>。 西洋音楽(クラシック音楽)の系譜にある現代―今を生きる作曲家や演奏家を, どのように社会と結びつけるか,と

    • BELLISSIMA CADENZA Vol.2 with アートな小部屋】

      【12/12(日) トークとピアノコンサート BELLISSIMA CADENZA Vol.2 with アートな小部屋】開演:19:30(オンライン)@ https://www.ecllive.com/12122 みなさん、お元気ですか? 2021年も12月になってしまいました!!! 今年は日常の生活スピードと環境が変わり、「ちょっと慣れて自分の生活ペースをつかんでから……」と思っていたら、あっという間に季節が変わり12月になってしまいました。 と、言い訳はいくらで

      • ”Clubhouse” はじめました

        先日,友人でありコーチングのスペシャリストである柳瀬浩之さんことヒロさんにお誘いをうけて,Clubhouseで対談しました。その内容をさっそくレポートしてくださいました! 正直なところ,アートに関わることを発信しつつも,最近よく耳にする「アート思考」についてはよく知らなかった家主....。ビジネスの世界に身を置くヒロさんの鋭い質問に答えるひとときはとても刺激的でした! こうやってビジネス界の方々や今までアートに触れる機会がなかった方々に興味を持ってもらえることほど嬉しいこと

        • #123: こんなときだから♪シベリウス〜ロマンティックな夜に「もみの木」

          シベリウス:『5つの小品(樹木の組曲)』より「もみの木」(1914) #120-126のテーマは「愛と優しさと切なさとー木と音楽」 もみの木といえばクリスマスツリーを思い浮かべると思いますが,一年中葉を蓄える常緑樹は豊かな生命力の象徴であることが所以だそうです。 冬の寒さが厳しい北欧の人々にとって,寒さを耐え抜くもみの木は,人々の心の支えとなるシンボルとして愛されています。 フィンランドの国民的作曲家であるジャン・シベリウス(1865-1957)晩年のピアノ曲である『5

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        • こんなときだから♪アートな小部屋の音楽日記
          121本

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          #122: こんなときだから♪シューマン〜花たちが愛をささやく「くるみの木」

          シューマン:歌曲集『ミルテの花』より「くるみの木」(1840) #120-126のテーマは「愛と優しさと切なさとー木と音楽」 家の前に青々とした葉を茂らせたくるみの木が立っている。そして、二対に咲いた花が咲き誇っている。花たちは、風に吹かれ、その度に口づけを交わす。風と共に愛のささやきが聞こえてくるー。 なんともロマンティックで、甘い香りが脳内アロマのように満たされる愛に溢れた歌曲です。 この作品が収められているロベルト・シューマン(1810-1856)作曲の歌曲集『ミ

          #122: こんなときだから♪シューマン〜花たちが愛をささやく「くるみの木」

          #121: こんなときだから♪シューベルト〜さざめきが思い出を蘇らせる「菩提樹」

          シューベルト:歌曲集『冬の旅』より「菩提樹」(1827)#120-126のテーマは「愛と優しさと切なさとー木と音楽」恋人が眠っている間に別れを告げ,旅に出た青年は,菩提樹の前を通りかかる。この木陰で何度愛を誓い合っただろう。目に写っているのは枯れ木なはずなのに,葉のさざめきが聞こえてくるのが辛い。今聞こえているのは,風の音だ。あの時の美しい思い出ではないのだー。 フランツ・シューベルト(1797-1828)の歌曲『冬の旅』でもっとも有名な「菩提樹」は,歌曲王と呼ばれたシュー

          #121: こんなときだから♪シューベルト〜さざめきが思い出を蘇らせる「菩提樹」

          #120: こんなときだから♪〜癒しをもとめて「オンブラ・マイ・フ」

          ヘンデル:歌劇『セルセ』より「オンブラ・マイ・フ」(1738) #120-126のテーマは「愛と優しさと切なさとー木と音楽」 我々の身近に存在する「木」ですが,身近でありつつも,時には神秘的な存在としても崇められます。御神木なんて言葉もありますよね。ヨーロッパの人々にとっても森や木々は幽幻や癒しを連想させる特別な存在でもあります。 今回はそんな「木」にまつわる音楽を集めてみたいと思います。 本日の作品はゲオルク・フリードリヒ・ヘンデル(1685-1759)作曲の歌劇「

          #120: こんなときだから♪〜癒しをもとめて「オンブラ・マイ・フ」

          #118: こんなときだから♪坂本龍一〜奇才と鬼才の饗演「Grasshoppers」

          坂本龍一:Grasshoppers(1978) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 <教授>こと坂本龍一(1952- ),26歳デビューアルバム『千のナイフ』は,まさに近づく者に容赦無く傷痕を付けるかの如く,するどい切れ味で襲いかかってくる音楽が満載です。 そんな,若き奇才が放ったアルバムに収められた現代音楽界の鬼才・高橋悠治(1938- )との2台ピアノで演奏される「Grasshoppers」は,今聴いてもゾクゾクします。

          #118: こんなときだから♪坂本龍一〜奇才と鬼才の饗演「Grasshoppers」

          #117: こんなときだから♪リスト〜タランチュラの呪いのダンス「タランテラ」

          リスト:『巡礼:ヴェネツィアとナポリ』より「タランテラ」(1861) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 「タランテラ」はイタリア・ナポリを発祥とする舞曲です。 子供の頃,「毒蜘蛛のタランチュラに噛まれると、その毒を抜くために踊り続けなければならないとする話から付けられたという説がある」と,目にした時,「え,逆にすぐに毒が全身に廻りそうじゃない?」と思ったのですが,「その毒の苦しさゆえに踊り狂って死に、それを表現したという説もあ

          #117: こんなときだから♪リスト〜タランチュラの呪いのダンス「タランテラ」

          #116: こんなときだから♪ラヴェル〜不気味と妖艶の間「蛾」

          ラヴェル:『鏡』より「蛾」(1905) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 「日本にはチョウ目の昆虫が3,500種類知られているが、『チョウ』と呼ばれるものは250種類にすぎず、他はすべて『ガ』である。世界全体で見ると、ガの種類数はチョウの20 - 30倍ともいわれている。チョウとガに明確な区別はない」 Wikipediaで「蛾」を検索すると,このように説明されています。 「チョウとガに明確な区別はない」 え!? そうなの?

          #116: こんなときだから♪ラヴェル〜不気味と妖艶の間「蛾」

          #115: こんなときだから♪グリーグ〜昆虫界のアイドルといえば!? 「蝶々」

          グリーグ:『叙情小曲集』より「蝶々」(1886) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 「虫なんて大嫌い!!」 「虫」と聞いただけで,毛嫌いする方,いますよね。 家主も,人類,いや生き物,いやいや万物みなきょうだい,という思想を持ちたいと思っているのですが,無理なものは無理! 苦手なものは苦手です。虫の中にも,平気なものと苦手なものがあります(人も例外なく)。 そんな人間から見た虫界の中で,一際目立つ華やかな存在といえば「蝶々」

          #115: こんなときだから♪グリーグ〜昆虫界のアイドルといえば!? 「蝶々」

          #114: こんなときだから♪バルトーク〜うっとうしさ満開!「ハエの日記」

          バルトーク:『ミクロコスモス』第六巻より「ハエの日記」(1956) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 「ぶ〜ん…….」 「……. ……… ………….」 「えええぃ! うっとぉしいなぁ!!」 と,あの羽音が聞こえてきたら腕を目の前でブンブン振りたくなりますよね。 本日お送りする曲は,まさにそんな様子が目に浮かぶピアノ曲です。 バルトーク・ベラ(1881-1945)は,ハンガリーの作曲家であり,自国,近隣国,そしてアフリカなど,

          #114: こんなときだから♪バルトーク〜うっとうしさ満開!「ハエの日記」

          #113: こんなときだから♪リムスキー=コルサコフ〜おそいかかる連打!「熊蜂は飛ぶ」

          リムスキー=コルサコフ:歌劇『サルタン皇帝』より「熊蜂は飛ぶ」(1956) #113-119のテーマは「鍵盤の上を駆け巡る!?ーピアノが奏でる虫の世界」 家主がピアノを好きになった理由は……… 漆黒の麗しいお姿に目を奪われたから! です(見た目かい!) 従姉妹がエレクトーンを習っていて,その教室についていったのがきっかけだったのですが,そこで目にしたピアノがカッコよかったのです。 それからもちろんのこと,ピアノの音色,生み出される音楽に惹きつけられたのですが,きっかけは

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          #112: こんなときだから♪美輪明宏〜幼き日の記憶がよみがえる「ヨイトマケの唄」

          丸山(美輪)明宏:ヨイトマケの唄(1966) #106-112のテーマは「歌と踊りがなきゃやってられない!?ー仕事と音楽」 「こんにちは〜魚どげんですか〜?」 家主は1978年生まれ。高度経済成長からバブル崩壊を子供の頃に体験した世代ですが,鮮明に覚えているのは,リアカーで魚を売りに来ていた行商のおばちゃん。博多の漁港に近いとはいえ,かなりな距離がある中,リアカーいっぱいに新鮮な魚を敷き詰めてくる姿に,子供ながらいつもすごいなぁと思っていました。 玄関からおばちゃんの

          #112: こんなときだから♪美輪明宏〜幼き日の記憶がよみがえる「ヨイトマケの唄」

          #111: こんなときだから♪バレエ〜村の宝は女の仕事!?「コッペリア」

          ドリーブ:バレエ『コッペリア』より「仕事の踊り」(1870) #106-112のテーマは「歌と踊りがなきゃやってられない!?ー仕事と音楽」 バレエ『コッペリア』は,窓辺に座って本を読む美少女,実は人形であるコッペリアの周辺で起こるドタバタ・ラブコメディですが,終幕の第3幕では,主役のカップル,スワニルダとフランツが無事に結婚式を挙げる祝宴の様子が描かれています。 この結婚式は,舞台であるポーランドの農村に奉納される鐘のお祭りでもあり,様々な踊りが披露されます。その一つが

          #111: こんなときだから♪バレエ〜村の宝は女の仕事!?「コッペリア」

          #110: こんなときだから♪7月のはじまり

          チャイコフスキー:『四季』より 7月「刈り入れの歌」(1876) #106-112のテーマは歌と踊りがなきゃやってられない!?ー仕事と音楽」 7月がはじまりましたね。 毎月,チャイコフスキー(1840-1893)がロシアの1年間の風物詩を音楽で描いた『四季』から1曲ずつご紹介します。 7月のタイトルは「刈り入れの歌」。 夏の農村では,家畜の餌の干し草作りのために野の草を刈り取ります。 冒頭の力強いリズムは,仕事歌を歌いながら作業に勤しむ農民の姿が目に浮かびます。

          #110: こんなときだから♪7月のはじまり