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効率化の罠 〜効率化によって、切り捨てられるもの〜

おはようございます!
大阪府淀川区を拠点に活動している、
キャリアカウンセラーの小坂(おさか)です(^-^)

今日は、「効率化の罠」
というテーマでお話ししたいと思います。

なんだかちょっと怖そうな感じですが、
全然そんなことはないので、ご安心ください。

突然ですが、
あなたは普段動画をよく見るでしょうか?

例えば私は、通勤中に
YouTubeの動画(勉強系)をみることが多いです。

特別なことは何もせず、
通常の速さでまったりと試聴しています。

ですが、周りの友人に話を聞いてみると、
2倍速にして見たり、切り抜き動画を見ていたりと
試聴時間を短くするようにして
見ているのが一般的とのことでした。

たしかに、時間効率を考えるとスピードを上げて
試聴する方がいいのかもしれません。

忙しい中でも、
みんないろいろ工夫をしているんだなぁ
と私は感じました。

ところが、ついこの前、
個人的に衝撃的な話を聞くことがありました。

何かを調べようとネットで検索しようとする時、
私はまずGoogle検索を使うのですが、
なんと世の中にはTikTokで検索する人が
増えてきているそうです。

なぜTikTokを使うのかというと、
短時間に内容が詰め込まれた要約動画だから、
タイパ(タイムパフォーマンス)が良いという
理由のようです。

たしかに、YouTubeの動画に比べると、
TikTokは時間が圧倒的に短いので、
タイパは確実にいいですね。

短い時間で、
欲しい情報に辿り着くことができます。

本当に、便利な時代になったものです。
(こういうと、なんだか急に老けた感じがします笑)

ですが私個人としては、
全てが、効率的にできることが良しとされる
風潮になっていると感じ、
なんだかモヤモヤする気持ちも残ります。

たしかに
何かの目標を達成しようとした時には、
効率や生産性を意識することは非常に大切です。

例えば、
本気でプロ野球選手になりたいと
思ったとしましょう。

本気でプロ野球選手になりたければ、
サッカーの練習をしていてはいけないし、
のんびり草野球を楽しんでいるだけでは、
きっとその夢は達成できないでしょう。

のんびりしているうちに歳を重ねて、
体力の限界を迎えることになります。

有限である命の時間を、有効活用するためには、
効率のことを頭に置かないというのは
あり得ません。

ですが、
何でもかんでも効率化することが
良いことなのでしょうか?


それは違うのではないかと、私は思います。

なぜなら、効率化をすることで
切り捨てられていくものがあるからです。

効率化をするということは、
今までにあった部分を一部削ぎ落とす
ということです。

削ぎ落としたものが、
実はとても大切な役割を持っているもの
だったとしたら?


たとえば、今から約3年前、
リモートワークが当時働いていた会社に
導入されました。

リモートワークにより、
自宅で仕事ができるようにもなりましたが、
連絡などは、teams上でメッセージでやりとりを
するような仕組みになりました。

メッセージのやり取りで連絡・指示が済むために
効率的に沢山の仕事を回すことが可能になり、
リモートワークになってからより忙しくなった、
という方もちらほらいました。

ところが同時に、
仕事の合間のちょっとした雑談がなくなり、
周囲を気遣う心配りなどが見えづらくなり、
意味のあるメッセージのやりとりしか行われない
という状況が発生しました。

結果的に、
コミュニケーションエラーが増えて、
関係者とのトラブルが増えたり、
クッションになっていた関係性が途絶えたことで
メンタルヘルス不調に陥る人が続出しました。

効率化を推し進めると、
表面的なやりとりが増えてしまい、
メッセージの奥にある感情や意図を読み取る力が
急激に失われてしまったのではないかと、
当時の私は、恐怖にも似た感情を覚えました。

これは、仕事だけに限った話ではなく、
全ての効率化において当てはまる事象です。

社会がどんどん生産的・効率的に変わる中で、
大切な何かが、不要と捉えられて失われていく。

非効率は悪とされ、
効率的に生きなければならないという
社会からのプレッシャーに応えながら
生きていかなければならないとしたら・・


これは、とても悲しいことだなと私は感じます。

また、効率化という観点で、
私が海外旅行に行く時の旅のスタイル
についてもお話をしてみたいと思います。

以前にも記事で取り上げましたが、
私の旅のスタイルは、
観光地を転々と巡るようなものではなく、
一つの地にとどまり、時間を過ごすというものです。

効率的に観光地をめぐることではなく、
ゆっくり時間を使って、
「その土地の空気になる」レベルまで
なじむことを大切にしています。

結果的にその方が、現地の人たちの生活や
街の地形などを鮮明に記憶に残すことができるので、
私は自然とこのスタイルに落ち着きました。

もちろん、旅のスタイルは人それぞれなので、
沢山の名所を巡るのが好きな人もいるでしょう。

ですがもし、
効率化を優先させて計画を立てているとしたら、
きっと旅行から帰ってくると、
ひとつひとつの思い出は薄くなっているでしょう。

それは結局、時間をかけていないからです。

実際に私は、
数十年経った今でも、何度でも思い出して
じっくりと思い出にふけることができますし、
その町の地図や、通った道もほとんど覚えています。

せっかく効率化をして時間を捻出し、
その時間でさまざまな経験をしたのにも関わらず、
何も自分に残っていない。


これって、
すごくもったいないことだと思いませんか?

だから私は、
あえてゆっくり時間を使うことを
意識しています。

大切なことは、
効率化するべきところと
効率化してはいけないところの
メリハリをつけることです。


やりたくないけど我慢してやっている
ことは効率化して、
自分にとって大事なことや忘れたくないことには
しっかり時間を使う。

効率だけにとらわれると、
本当に大切なものを見失ってしまうかもしれないと
私は感じています。

今日はここまでです!


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