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サカナタベタイ【前編】「面白さ」と「発見」を毎日提供する魚屋さん

日刊水産経済新聞 2024年1月29日
「魚食にっぽん」から


「サカナタベタイ」は、(株)SANKO MARKETING FOODS(SANKO、長澤成博社長)初の鮮魚専門小売店です。

SANKOは、外食事業のほか、静岡の産地市場の買参権取得や漁船漁業への参入、東京・豊洲市場卸の綜合食品(株)の完全子会社化など、水産事業も手掛けています。

今回、取材に応じてくださったのは、「サカナタベタイ」で店長を務め、水産小売事業部を仕切るシニアマネジャーの谷口智広さんです。

シニアマネジャー・谷口智広さん


店舗のコンセプトは?

水産事業を一気通貫して

生産者の所得向上を目指し、1次産業(漁業)×2次産業(加工)×3次産業(販売・サービス)まで一気通貫で水産事業を手掛けることにこだわってきたSANKO。
同社が担う小売1号店は、千葉・市川市にある「MEGAドン・キホーテ本八幡店」地下1階のテナントフロアに2023年4月にオープンしました。

テーマパーク的な「MEGAドン・キホーテ」になじんだ店舗デザイン


サカナタベタイ」の店舗名には、そのまま消費者に「魚を食べてもらいたいという思いを込めた」と話す谷口シニアマネジャー。

「漁港産直」や「積極魚食」といった枕ことばも、グループの総力を挙げて店づくりしていることの宣言でもあります。
「漁港産直」は、下田や沼津などの産地からの直接仕入れ
「積極魚食」は、祖業である飲食店の料理人が監修する質の高い魚惣菜を希少部位含めて無駄なく活用して商品として提供していることを表しているそうです。

魚の仕入れは、豊洲市場に7社しかない大卸の綜合食品と浜松市場の水産仲卸・SANKO海商が確かな品を保証します。


競合との差別化点は?

面白さと発見ある売り場

沼津・下田から直接取り寄せたキンメやクロムツなどは目玉商品のひとつ。
さらに、世界最大の豊洲市場に日々入荷してくる大量の水産物の中から、来店客の目を引くことができる魚や素材を積極的に仕入れて並べています。

1月中旬のある日の売場には、宮城産モウカザメの切身や、ベーコンではないクジラの刺身も並んでいました。

一尾700グラムの特大アジ」(谷口シニアマネジャー)も。
来店客に「面白さ」と「発見」を毎日提供しています。
そのため、近隣の飲食店からは注目の仕入れ場としても目を付けられているそうです。

特大のマアジが平日に平然と並ぶ


見どころプラスワン

背中合わせの平台ケースの中央部、缶詰や調味料に交じって、エビせんべいやイワシせんべいなどの菓子類をかなり幅広く展開。

「魚を食べるさまざまな方向性を考えた結果」と話す谷口シニアマネジャーは、生魚が苦手な子供たちの「魚食に対するハードルを少しでも下げることになれば」と話しました。


店舗地図


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