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【ライブレポ】わたしアイドルになりたい《ラフ×ラフ 1st Anniversary LIVE》

プロローグ

2024年3月9日。
ラフ×ラフの一周年を記念する通算4回目のワンマンライブ。
演出は前回に続き、まゑだコーキ氏(今回は舞台監督も兼務)。
機材トラブルにも見舞われ、大成功とは言い難かった3rdワンマンライブの雪辱を果たすべく、2月は対バンへの出演を控えリハに集中し、ひたすらパフォーマンスを磨いたラフラフが挑むステージ。

周年記念ライブなので本来はお祭り気分のはずなのだけど、ワンマンとして前回に続く失敗は許されない状況だったし、林未梨が活動終了し8名体制となった直後でもあり、チケットの売り上げも伸び悩んでいるという情報も重なり、メンバーもラフり隊もなんとも言えない不安やプレッシャーを感じていたのではないだろうか。

結果を先に言ってしまえば、アイドルとしてのパフォーマンスの進化によってそんな不安を吹っ飛ばす素晴らしいライブになったのだけど、とにかくこのライブを成功させて欲しいという祈るような気持ちを抱え、僕はライブ当日を迎えていた。




VTR1 overture


Overtureが流れる。
スクリーンに現れる「ラフ×ラフ 1st Anniversary LIVE 私アイドルになりたい」という文字。

これまでのワンマンライブでは必ず「リベンジ」という言葉が使われていたけど、そもそもラフラフのメンバーは一人残らず性格が優しくて、リベンジという言葉とはあまり縁がないような子たちだ。
だから今回の「わたしアイドルになりたい」というシンプルだけど力強いタイトルは、これまでと違って本来の彼女たちに寄り添ったコンセプトになっていると感じた。

そして、ひとりずつプリキュア衣装で登場するメンバー。
個別のメンバー紹介の映像には、100億点、ワタシイロ光る、考える時間をください、クライアントのMVの映像が使用され、この一年での各メンバーの変化と成長を感じさせる。

会場に響く8人体制の新しいコール。

ありさ ふーちゃん ゆーいゆい はるるん りょーか めーな
みくちゃん もなみん ラーフラフ みんながいれば100億点

M1 ラズベリーサイダー


永松の叫びからライブは始まった。

永松 「アニバーサリーライブ スタートだー!!」

1曲目にラズベリーサイダーは、すこし意外な選曲に感じた。
でも、ラフラフのレパートリーの中でも最もアイドルらしい曲でスタートするのは、「わたしアイドルになりたい」というテーマにふさわしい。
間奏でのメンバーからの煽りと、それに応えるラフり隊の「おい!おい!おい!おい!」というコールは、会場のボルテージを一気に上げるのにはもってこいだ。

ステージ奥のモニターの映像には、サイダーを思わせるシュワシュワした背景に歌詞の印象的なフレーズがタイミングよく表示され、パフォーマンスを盛り上げる。
こういう演出は普通のことかもしれないけど、過去のライブではあまりうまく使われていなかった印象があるので、きっとこれまでとは違うライブになるぞというワクワクとした予感がした。

M2 laughing!


2曲目も続いてアイドルチューンの「laughing!」。
1stワンマンライブ直前に発表されたこの曲は、昨年4月の代々木公園でのニッポン放送のイベントにて1万人を超える観客の前で披露されたのが思い出深い。

メンバーには緊張した様子はなくキラキラとした笑顔がまぶしく、会場全体が良く見えてるなぁという印象。
一年前のデビュー当時は歌とダンスをミスなくこなすことに精一杯だったけど、このステージではぴったり揃ったダンスと最高にハッピーな笑顔でラフり隊を楽しませてくれた。

佐々木 「2年目も わたしたちと たっくさん笑おうね!」

M3 君がNo.1


キャッチーなアイドル曲を2曲続けて会場が盛り上がってきたところで、3曲目は「君がNo.1」。

エッジの効いたかっこいいギターのイントロが流れ、主役である夏目が曲を紹介する。

夏目「もうおバカとは言わせない!君がNo.1 !!」

「君がNo.1」はステージにモニターがあってクイズとその正解が表示できないとやれない曲なので、そもそもセトリに入ることが少ない曲なのだけど、さらにクイズや正解を表示するタイミングやクイズの難易度設定も難しくて、メンバーの歌とダンス以外の部分で成功させるのが難しいという珍しい曲。

そのため失敗することも多いけど、逆に完璧に成功するとライブは最高に盛り上がるというある意味「ハイリスク・ハイリターン」な曲。
最初にこの曲が初披露された2ndワンマンでも、前回の3rdワンマンでも、完璧とは言い難い出来だった。

そこで今回の「君がNo.1」なのだけども、ワンマンライブでは初めて完璧に成功できたと思う。
前回の反省を生かし、技術スタッフを大幅に入れ替えて臨んだ制作側の成果が見えたのではないだろうか。

そしてメンバーの回答にも工夫の跡が見られ、1問目で夏目が正解できないのは既定路線として(笑)、2人目の佐々木が正解を出した後、3人目の藤崎は単に正解を繰り返すことなく「たんぽぽ...ですか?」と観客に問いかけ、「(自分では)わからなかった~!」と言って新たな展開を作ったのはさすがのセンスだった。
また2問目のCongratulationの意味を答える問題でも、2人目の高梨が正解した後、3人目の吉村は「ラフ×ラフ一周年おめでと~!」と周年ライブに絡めて回答し、この問題を出した演出の意図がしっかり伝わってるなと思った。

とにかくこの「君がNo.1」は過去最高と言ってもいいクオリティだったし、ライブ序盤の盛り上がりはここではっきりとピークに達した。
「君がNo.1」は曲自体に力があるし、ダンスもノリノリでかっこいいので、ぜひもっといろんな場所で披露して欲しいと思う。

ところでこのライブ会場にはラフ×ラフとして初めて花道が作られたけど、この曲の2番が始まるところでメンバーたちが初めて花道に降りてくる瞬間には鳥肌が立つくらいワクワクした。
もちろん花道はかなり小規模で、ステージから数メートル前に出てくるだけなんだけど、それでもアイドルが夢の世界から自分たちの場所まで降りてきたような心理的効果があったと思う。

MC


いつもの10倍くらい気合の入った「面白いx3」の挨拶。
(これが最後に?なるの???)

そして個人自己紹介がフルバージョンで行われた。

・相変わらず自己紹介で少し躓いてしまう佐々木
・キラキラ笑顔の美少女っぷりがすごい永松
・R-1をちゃんと録画してきた齋藤
・髪色をピンクにしたことをみんなに褒められて照れる藤崎
・高校卒業がほんとうに嬉しそうな夏目
・ニックネームがゆいゆいに変わった高梨
・なぜか突然「吉村萌南 21歳!」と年齢を自己紹介に入れて驚かれる吉村
・最後の決め台詞で噛んじゃった日比野

そして、プリキュア衣装による「アイドルパート」の最後の曲が始まる。

M4 サバ☆サマ!~1周年オカゲ☆サマVer.~


夏曲をこの時期にやるにあたって歌詞を変えたのは素晴らしいアイデア。
この曲を聴くとやっぱり初披露だったTIF2023のDream Factoryを思い出すし、間奏での高梨の「東京アイドルフェスティバル~!!(いくぞ~!!)」の叫び(本人曰く喉をつぶしかけた笑)が印象深い。

この日も高梨はしっかり叫んでくれました。

高梨 「二年目もみんなで一緒に!」
全員 「いくぞ~!!」

パフォーマンスも決めるところと遊ぶところのメリハリがしっかりしていたし、メンバーの弾けるような笑顔がまぶしかった。

VTR2 活動振り返りハイライト


過去のYouTubeのドキュメンタリー回のダイジェスト。
こんな風にグループの成長の記録がしっかり映像として残っているのが嬉しいし、他のアイドルにはない強みだと思う。
YouTubeスタッフさんのラフ×ラフへの愛には感謝しかない。
いろいろあった一年だけど、過去の映像をみるとその時々に感じた感動とか胸の震えが生々しく蘇る。

そんな中でも、やっぱり林未梨の存在感はすごい。
映像を見ていると、いつの間にか無意識に林の大きな瞳を見つめている自分に気が付く。

そんな林が活動終了を発表した今年2月の公式からのお知らせがモニターに映し出され、8人となってしまったことの現実を突きつけられたところで次の曲が始まる。

M5 9revenge


黒衣装に着替え、再びステージに登場した8人が歌う「9revenge」。

林が活動終了となったことでこの曲の歌詞も書き換えられた。
オリジナルの林パートも齋藤パートも好きだったから、それらの部分が全面的に変更されたのは悲しい。
だけど、これからこの新しい9revengeをみんなで育てていかなくちゃいけない。(「みんな(ラフり隊)」に向けてメンバーが歌ってくれるパートは、何かしらコールを考えたいなと思った)

M6 ちょっと闇落ち


EDM調の「9revenge」の次は、これもラフラフのレパートリーでは屈指のダンスナンバーである「ちょっと闇落ち」。

終始シリアスな表情で歌われるこの曲はラフラフのレパートリーでは異色だけど、日比野を始めネガティブなところのあるメンバーも多いラフラフにとって、「ワタシイロ光る」と表裏を成す代表曲のひとつだと思っている。

この曲がセトリにあるとすごく現場の空気が引き締まるような気がするし、今回のライブでもキレのあるダンスと歌を披露して、ライブ中盤をしっかりと盛り上げた。

M7 100億点


そしてデビュー曲「100億点」。

ラフラフはこの曲から始まったから、やっぱりいろんな思いが蘇ってくる。
YouTubeのドキュメンタリーで、この「100億点」のパフォーマンスを会場で見た佐久間さんが「やっぱりここまでくるのには時間がかかるな」って呟くのがとっても印象的だった。
もしかするとパフォーマンスの質を満足できるレベルまで向上させるのに想定以上の時間がかかってしまったのかもしれないけど、この日のライブで十分に高いレベルのパフォーマンスを見せることができたのは事実だから、まずはそれを素直に喜びたい。

また、「100億点」は戦闘モードのメンバーがシリアスな表情で歌い始めるけど、ラスサビのところで一気に笑顔に変わるそのギャップが好き。
今回もラスサビでメンバーが花道に降りてきて、飛び切りの笑顔で客席のラフり隊にファンサしまくるのが最高のカタルシスになってる。

そして、客席のラフり隊のコールも凄かった!
配信映像にもしっかりラフり隊の声が入っていたけど、もはや「100億点」はラフり隊のコールがないと物足りなくなっているし、しっかり揃ったコールを聞くとラフり隊のファンとしての成長も感じてしまう。

ここのパートでは「9revenge - ちょっと闇落ち - 100億点」というビートの効いたダンスナンバーを3曲続けて披露し、ラフラフのパフォーマンスの成長をしっかりと見せてくれた。

VTR3 YouTube 年間ハイライト


各メンバーのキャラに着目したYouTubeバラエティ企画のハイライト。
キャラ付けってアイドルには不可欠なのかもしれないけど、その人の特徴の一部を切り取ってディフォルメすることだから、人間の複雑性が好きな自分としては正直あまり好きじゃない。
次のコーナーに繋がるヒステリック藤崎も、本人はその場のノリに合わせてキレてるだけで、性格的には全然ヒステリックじゃないし...。

...と、まぁ、そんな面倒な話は置いておいて、バラエティにも対応したアイドルとなるにあたっては、それぞれのメンバーにキャラが付いてきたのはきっといいことに違いない。

企画1 春~spring~ cover/ Hysteric Blue (佐々木/永松/夏目/藤崎)


制服を着て登場した佐々木、永松、夏目、藤崎の高校卒業組によるカバー曲のコーナー。
演出のまゑださんがHysteric Blueの元メンバーでこの曲の作者でもある楠瀬タクヤさんと盟友だったことで実現したカバーだけど、この選曲は奇跡としか言いようがないほど素晴らしい。

配信映像を何度見返しても、緊張感いっぱいの藤崎がソロで歌い出す部分を見ると涙が出てきてしまう。(ちなみに思い出すだけでも泣ける)
決して歌が得意ではない藤崎だけど、歌が上手いとか下手とかいう尺度を超えた「覚悟」が小さな体から振絞り出された声に感じられて、僕の心にぶっ刺さってしまう。
そしてその藤崎の気持ちを受け止めるように、後を受ける佐々木の力強く癒しに満ちた歌声。
それに続く夏目の優しさと勇気に溢れたまっすぐ伸びる声と、永松のまぶしく光り輝く天使の歌声。

完全にファン目線になってしまうのだけど、昨年の後半は4人がそれぞれ高校の卒業や進学に向けてうまく行かないこともたくさんあって、アイドルとの両立にも苦労してきた姿を見てきたから、それぞれが壁を乗り越えて今こうして笑顔で歌っているのを見るとどうしたって泣けてしまう。

僕はラフラフのオタクなので、この4人の感動的なパフォーマンスを客観的に見るのは難しいのだけど、それでもこのパフォーマンスにはアイドルがファンを感動させる普遍的な何かがあるような気がした。

企画2 ぶりっPPON GRAND PRIX(齋藤/高梨/日比野/吉村)


その一方で、ひまわり衣装で登場したお姉さん組は、バラエティ全振り企画で盛り上げる!
YouTubeで高梨が「どっちに転んでも誰も損しない企画」と構造をばらしていたけど、確かにこの企画ならぶりっ子が成功しようが失敗しようがどっちにしても盛り上がる。
それにしても、テレビでも活躍する日比野はさすがのMCぶりだし、齋藤、高梨、吉村の3人もそれぞれカラーは違うけど全員芸達者だなぁと感心させられた。
また「ぶりっPPON!」と「NOTぶりっPPON!」の効果音やモニターに映る映像がとっても良く出来ていて、こういう演出がしっかりしていると企画としても本格度が増すのでとても重要だなぁと感じた。

今回のライブのバラエティ企画としては、過去のワンマンでも好評だったコントを外してこの「ぶりっPPONグランプリ」を入れてきたけど、企画として大ハマりしていたし、「かわいいアイドル」という前提を維持したまま楽しめるアイドルバラエティのひとつの完成形を見たような気がした。

M8 恋って線香花火みたい~ニセ取材に本気で答えた恋の歌~


ひまわり衣装に着替えた高校卒業組4人が加わり、ステージ上には再び8人が揃った。

ここでは、このライブ直前まで行われていたSHOWROOMのリレー配信の中で作られた恋花のコールをみんなでやろうという企画。

「この曲にコール入れるのって難しくない?」とか、「コール多すぎて覚えられない!」とか、ネガティブな反応もそれなりに多かった企画だったんだけど、結果的にはラフラフとラフり隊らしい「とりあえずなんでも楽しもう」精神により、楽しい企画になった気がします。

個人的にも、この曲は各メンバーのソロパートが多いのでお気に入り。

VTR4 MVダイジェスト


これまでに制作された「100億点」、「Re: myself」、「ワタシイロ光る」、「ラズベリーサイダー」、「考える時間をください」のMV名場面の振り返り。

どのMVも思い出深いのだけど、最初に「100億点」を見た時の戸惑いや、「ラズベリーサイダー」を見た時の「これよ!これこれ!」といった気持ちが思い出されて懐かしい。
その中でも「ワタシイロ光る」のMVは大人の事情でお金をかけられない状況で作られた作品だけど、自撮りというアイデアによって2023年の夏の終わりのメンバーたちのリアルな表情を捉えた傑作だと思う。

そして「2024年3月1日リリース」という文字がモニターに現れ、あの印象的なイントロが流れる。

M9 クライアント


クライアント衣装を纏ったメンバーが暗闇の中から現れ、30万回再生に迫ろうとしているMVをバックに新曲「クライアント」を披露。

昨年のクリスマスイブの3rdワンマンで初披露されたこの曲。
正直最初聴いた時は企画のコンセプトを知らず、歌詞の内容も分からず、なんかモルジブ行きたいって言ってる?っていうのと、永松の落ちサビが印象に残るだけだった。

でもあのよくできたMVを何度も繰り返し見て、企画の趣旨も理解した今となっては、すっかりお気に入りの曲になってしまった。

歌詞だけ読むとひたすら現実逃避しようとしているブラック企業社員の嘆きなんだけど、だからといって仕事したくないと言っているわけでもなくて、結局生きてるうちは働かなくちゃいけないし、いろんな理不尽なことにも遭遇するのは避けられないんだけど、それでも、というかだからこそ「世界は素晴らしい」んだってことを言ってる曲だと思っている。

誰でも何らかのプレッシャーを受けていて、できればそんなものがない優雅な生活をしたいと思うけど、でもそんな生活って面白いの?
ラフラフだってとんでもないプレッシャーの中でこのライブに臨んでいたはず。
前回の3rdライブが上手くいなかったことは明らかだし、今回のライブだって前回以上にチケットが売れてない現実もあった。
でも結局、そんなできれば遭遇したくない困難を乗り越えたところにしか、生きる喜びって無いのかもしれない。
だから文句を言いながら、全部やめてしまいたいって叫びながら、それでも生きていこうよってことなのかな。
とにかくラフラフには応援歌が似合うし、最終的には背中を押されたような気持になれる素晴らしいパフォーマンスでした。

ここで新衣装やMVでの被り物などについてトーク。
そして次が最後の曲であることが永松から伝えられる。
メンバーも言っていたけど、ここまでで約1時間30分経過しているのにも関わらず、本当にあっという間に感じられるほど流れがスムーズだったし、観客を一秒も飽きさせない工夫がされた構成だったと思う。

M10 ワタシイロ光る


そして、本編の最後はやはり「ワタシイロ光る」。

佐々木 「これが最後の曲になります。大切な今日をみなさんと一緒に過ごすことができて本当に幸せです。最後まで盛り上がっていきましょう!それでは聴いて下さい。ワタシイロ光る。」


思えば一年前の3月9日、池袋の噴水広場でこの曲を披露するラフラフの映像を見て、僕は本格的にファンになったんだっけ。
大人になると毎年そんなに変化もないから1年なんてあっという間になってしまうんだけど、ラフラフと過ごしたこの1年はいろんなことがあったなぁと思うし、僕だけではなくてラフり隊さんは誰しも同じようなことを思ったんじゃないかな。
ラフラフのメンバーがそれぞれの色で僕たちの毎日をカラフルに照らしてくれるから、僕は夢中でラフラフを追いかけていられる。
色はひとつ減ってしまったけど、きっとその分8人のメンバーがこれまで以上にいろんな色を見せてくれるだろうし、みりちゃんだってここ以外の場所でワタシイロを輝かせてくれればいい。

そして本編が終了し、一旦退場するメンバー。
ちなみに僕はありさちゃんの「ここで...終わりです!!」という強引な締め方がさっぱりしていて大好きです。笑


ラフり隊の「ラッフラフー!ラッフラフー!」のアンコールを受け、一周年記念Tシャツを着て登場するメンバーたち。

グッズ紹介と写真撮影を行った後、ついにあの曲が登場する。

EN1 君のことをまだ何も知らない(cover/青春高校3年C組アイドル部)


アンコールでついに青春高校のカバー曲が登場。

僕はラフラフからのファンなので、青春高校という番組があったことも知らなかったんだけど、まずこの楽曲があまりに名曲すぎて驚いたし、時の流れに埋もれさせちゃいけない曲だと思った。
さらにこの曲はダンスも素晴らしくて、特にサビの部分における日比野の優雅さと切なさを兼ね備えた身のこなしと表情(僕が知ってる日比野芽奈とは少し違う人に見えた)は、僕にとって今回のライブのクライマックスです。

青春高校という番組や、アイドル部の活動について、僕の知識はほぼゼロなんだけど、そこに強い想いを持ったファンの方はたくさんいらっしゃるだろうし、そういった方から今回のカバーはどう見えたのだろう?
懐かしいと思ってくれる方もいれば、思い出を上書きして欲しくないと感じる方もいるのかもしれない。

ラフラフファンの僕には、ラフラフがこの曲を歌ったことで、ラフラフというアイドルグループが持つ過去へのベクトルが、日比野が佐久間さんのインスタにDMを送った瞬間を突き抜けて、青春高校三年C組 アイドル部で日比野や齋藤が活動していた時間まで、ぐぐーっと延びたような気がした。
ラフラフが青春高校を継ぐものだなんてことを言うつもりはないけど、ラフラフを象徴する存在である日比野や齋藤が背負っている過去は、どこかの部分でラフラフに影響しているはずだし、だからこそラフラフとして新しい仲間たちと一緒に成功して欲しいと強く思うのです。

ちなみに日比野が言い間違えた13人っていうのは青春高校3年C組アイドル部のフルメンバーの人数だそうですね。

過去と現在が交差する、少し不思議な時間でした。

MC


メンバーによる挨拶(そのまま文字起こししています)。

佐々木
「今日は本当に本当にありがとうございました。
なんか、この一年間全力でやってきてつらいことも楽しいこともたくさんあったけど、今こうやってみんなと3月9日を一緒に過ごせてることで、やってきたことがすべて無駄じゃなかったんだなって思えます。
本当にいつもありがとうございます。
今日のライブはあっという間だったんですけど、あっという間だったのはメンバーはじめ、スタッフのみなさんとか、演出家のまゑださんと、たくさん準備をして、全力で楽しめる心を持ってできたからだと思うので、本当にたくさんの人に感謝でいっぱいです。
今日はありがとうございました。」

藤崎
「まずは3月9日この日に今ここにいてくれてありがとうございます。
きっとこれから先もなんですけど、高い高い壁が、ほんとに真っ暗な道もあったりしたりするし、やっぱり私たちも不安なこととか悲しいこととか、あったりしたんですけど、今こうやってステージに立つとそれがやっぱり報われるなぁって思います。
本当に3月9日までたくさん練習してきて、1年の集大成見せようってがんばって練習してきたんですけど、思い通りにならないこととかがあったりとか、悔しい気持ちもいっぱいだったんですけど、こうやってみんながペンライト振って楽しんでくれて、笑顔になってくれて、ほんとうに私って幸せ者だなぁって実感しています。
本当に一緒にいてくれてありがとうございます。」

永松
「まずは今日、GARDEN新木場ファクトリー、私たちラフラフの一周年ライブに来て頂いてありがとうございます。
前の二人も言ってましたけど、この1年やっぱり楽しいことめちゃくちゃたくさんありました、正直。
いままで、まだ18年間しか生きてきてないですけど、その中ではほんとに一番じゃないかってくらい笑って、でもその分たくさん泣いたりもしました。
で...やっぱり、あの...すいません。
つらいこともたくさんあったんですけど、それに不器用だからか成長は遅かったかもしれないんですけど、この1年間で少しは絶対ラフラフもそして私も成長できたかなと思っています。
もちろん私はここの場所だけでは満足していないので、2年後3年後これからもずっとみんなと一緒に、そしてどんどん大きなステージに行けたらいいなと思っています。
今日は本当にありがとうございました。」

齋藤
「今日は来てくださってありがとうございます。
本当にまるまる1年ということで、1年を迎えられるってことがほんとにすごいことだと思うし、メンバー、スタッフさん、ラフり隊、たくさんのみなさんが関わってくださっているおかげで私たちはここのステージに立ててると思ってほんとに心から感謝しています。
3月9日はレミオロメンの日とか、家でR-1見るか悩んでるとか、ふざけたことたくさん言っちゃったんですけど、今日はここで歌って踊って、みんなの笑顔を見れて、本当に幸せでした。
ありがとうございました。」

日比野
「ではまず1日本当にありがとうございました。
ちょっとずれた話になっちゃうかもしれないんですけど、今日ここに来るまでだったり、このライブを通してでも、ちょっとみなさんも私たちも結構いろんな思いでここに来た方、もしかしたら今もそうかもしれない、いろんな思いで今日を迎えた方たくさんいると思うんですね。
そうなんですが、私たちはこの今日のライブを通してラフラフまだやっぱ応援したいなとか、これからもっと支えてあげたいなって今日を通して思ってもらえたら、私たちはとても嬉しいです。
私たちは絶対みなさんの手を離すことはありませんので、そのみなさんと繋いだこの手を強く握りしめ続けてもらえるように、私たち全身全霊でとても頑張っていこうと思うので、引き続き2年目のラフラフも見守っていって頂けたらなと思います。
今日は本当にありがとうございました。」

夏目
「今日はラフラフ ファーストワンマンライブに来ていただいてほんとうに...ん?ふぁーすとわんまんらいぶ?あ!間違えた!やばい!すいません戻っちゃいました(笑)(日比野「さすが(笑)」)
ラフラフ 1st Anniversary LIVEにお越しいただいて本当にありがとうございました!
今日で一周年ということで、ラフラフ8人になって新体制になったんですけども、過去も忘れずに、過去が私たちを支えてくれるとも思っていますし、私たちとみなさん含めてこうやってラフラフが作られていくので、これからもみなさんと一緒に進んで行きたいと思いますし、二年目のラフラフもどんな新しい姿を見せてみなさんと一緒に高い高いところに登って、目指すは武道館、それ以上のものをつかみ取りたいなと思っているので本当にありがとうございました?(笑)
みなさんのことが大好きです!
ありがとうございました!」

高梨
「まずは一周年というこの記念すべき日にここに駆けつけてくださったみなさん、本当にありがとうございます。
みんなも言っていた通り、一年間ほんとにいろんなことがあって、楽しいこともつらいことももうとにかく笑ったり泣いたり、毎日が忙しかったんですけど、その私の目の先にはいつもファンの方がいて、ファンの方と会ってると、自分ってアイドルになれたんだなって毎日思います。
私たちはみなさんを笑顔にしたくてアイドルをやっているけど、もしかしたらプラスの気持ちだけじゃないこともあるかもしれないです。
だけど今年はもっともっとたくさんの、そして今いるみんなを笑顔にして、私たちここで終わらないので、もっともっと前に進み続けて、2nd Anniversary LIVEは、ここの...んー...5倍くらい?(ラフり隊「おー!!」)
本気ですよ私は?
もっともっとまだ出会っていないラフり隊、そしてここにいるみんなひとりも置いていかずに全員で最高の一年後をまた迎えたいです。
二年目も宜しくお願いします。
大好きです!」

吉村
「まずはラフラフ 1st Anniversary LIVE わたしアイドルになりたい に来ていただいてありがとうございます。
私はこのタイトル「わたしアイドルになりたい」っていうのを見た時に、いや私たちアイドルだしって思ったんですけど、正直。
でも、よく考えてみたら、私アイドルになりたいっていうのって、アイドルになる前、私がもうたぶん人生の半分くらい思ってきたことだなと思って、それを考えたらラフラフとラフり隊のみんなで叶えないといけない夢ってまだまだたくさんあるなって思ってます。
個人的なことにはなるんですけど、私は最近、そうですね...1年前よりも素が出せるようになってきて...佐久間さんがオーディションの時にもっとバカになっていいんだよって言ってくれた意味がちょっとずつ分かってきたような気がして...(ラフラフ&ラフり隊「(笑)」)
わかんないちょっと捉え方が違ったら申し訳ないんだけど、だからこそ、佐久間さんのアイドルだからこそできることを私も、メンバーも、ラフり隊も一緒にこれからもどんどん叶えていけたらいいなって思います。」

吉村 「そして、ここで、夢を一緒に叶えてくれるラフラフのメンバーみんなと、そしてラフり隊のみんなに向けて、最後この曲を歌いたいと思います。

それでは聞いて下さい。

『Re : myself』 」

EN2 Re:myself ~私、アイドルになりたい ver.~


ワンマンライブの最後にはこの曲。
曲中の語りのパートにおいて、このライブのタイトルである「わたしアイドルになりたい」という言葉に対するメンバーの気持ちが明かされる。

齋藤「今日という日を一緒に迎えてくれてありがとう」
佐々木「この一年間、全力で駆け抜けてきました」
高梨「新しいラフラフにもきっと高い壁はたくさんあるけど」
永松「私たちとラフり隊なら大丈夫」
夏目「たくさんの思い出を胸に」
日比野「初心を忘れず、ひたむきに」
藤崎「二年目はさらに大きな花を咲かせます」
吉村「みんなにとって」

全員「かけがえのないアイドルになりたい」

アイドルとして成功することが簡単じゃないことはオーディションの時から佐久間さんが言っていたことだけど、やっぱり9人の年齢も環境も違う女の子たちがひとつの目標に向かって進んで行くことだけでも簡単じゃなくて、それぞれがいろんな悩みや苦労を重ねてきたと思う。
それに、自分たちが頑張ってもどうにもならないことが沢山あることも身をもって経験したと思うし、誰よりもメンバーたちが悔しい思いをしてきたはず。

まだ一年だけど、もう一年。
現実が見えれば見えるほど、ラフラフとして本当に武道館へ行けるの?っていう疑問もメンバーには浮かんできていると思う。
だけど、今回のライブに向けてひたすらパフォーマンスを磨いていく中で出たひとつの答えが「かけがえのないアイドル」ってことなのかもしれない。

チケットの売れ具合やXのフォロワーなんかの数字に踊らされるよりも、今目の前にいてくれるラフり隊にとってかけがえのないアイドルになることが武道館への近道なのかもしれない。
これは僕の想像でしかないけど、メンバーたちはそんなことを思ってくれたんじゃないかな。


メンバーはアンコールを終えて退場。

ダブルアンコールを期待するラフり隊の声が響く中、お馴染みのイントロが流れ囚人衣装に着替えたメンバーが再びステージに登場!

W EN 考える時間をください


そしてダブルアンコールに「考える時間をください」が登場。

これまでのワンマンライブではセトリの中心になっていた曲だけど、アイドルとしてのパフォーマンスを魅せることをテーマにした今回のライブにおいてダブルアンコールに持ってきたことは素晴らしい判断だったと思う。

日比野 「この服着てるってことは!もう何やるか分かってるよね?
わたしたちアイドルになりたいけど! これがわたしたちだ!!!」


ここまできたらあとは盛り上がるしかない!
大喜利も勢いで笑わせろ!

ってところなんだけど、最後の回答者の日比野さんからはのちのち伝説になりそうな「パンジャム」が...。

2年目もどうなることやら、ますます目が離せないラフラフになりそうです。笑

※パンジャム
「待ち合わせに遅刻して”お咎めなし” どんな言い訳をした?」というお題に対し、日比野が「食パンくわえて走ってたら、前からジャムがやって来たんだもん」という謎回答を出し、会場全体を「え?」とガチに戸惑わせた現象。


ラフ×ラフ 4thワンマンライブ
「1st Anniversary LIVE ~わたしアイドルになりたい~」
2024年3月9日 午後5時開演
GARDEN新木場FACTORY

総合プロデュース 佐久間宣行
演出・舞台監督 まゑだコーキ
出演 ラフ×ラフ(齋藤有紗、佐々木楓菜、高梨結、永松波留、夏目涼風、日比野芽奈、藤崎未来、吉村萌南)

後日談

演出・舞台監督のまゑだコーキさんがこのnoteを読みリポストしてくれました!嬉しかった!

また、メンバーの高梨結ちゃんからも感動したとのコメントが!
こちらこそ感謝です!!!

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夏目涼風 @natumeryoka
日比野芽奈 @hibino_meina
藤崎未来 @_mikufujisaki_
吉村萌南 @monamin_y


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