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あなたの彼ちょうだい!


明るくなるロウソク、暖かくなるストーブをあげてください

 最近私は、良いヘルパーさんに恵まれているので、生活が楽になっている。コロナの時は、酷かったなぁ…。大変だった。世界の状況は暗い。
イスラエル・ガザ戦争はテレビで観てはいられない。物資は人質と交換している。石油をあげないので、ガザ地区の人々は生きて行けなくなる。病院も電気が無いので、保育器や人工呼吸器・手術室あらゆるところが、お医者さんが居ても使えなくなっている。国民も水道が出なくなり、ストーブも使えなくなる。死んでいくのを待つだけになるのだろうか。
 他の国々も助けてあげられないジレンマを抱えている。人間として、人を尊敬し、愛し合う気持ちはどこへ行ったのか?!石油を送ってあげてください!私が言っても、なんの力にもならない…。悔しさを感じる…。

46年間続けられた理由

 暗いニュースばかり流れているが、私はストーブを焚き、美味しいものを食べられることに幸せを感じている。幸せだからこそ、何かしなければいけない!と思った。私は原稿を書く事しかできない。だから、本を書くことにした!
 今までたくさんの本を書いてきたが、なるべく書いていないことを書いている。でも、私の本は絶版になったものが多いので、同じことを書いて良いのではないか?!と思っている。心が落ち着いている間に、なにかこの世に残していかなければ!と思っている。
 本になるかどうかはとても難しい時代ではあるが、でもやっておくことはやっておこう!
 二、三日前に35年くらい前にボランティアに来て下さっていた人が現れた。その人は、中学校の先生をおこないながら、いちご会の会計を行って下さったり、いちご通信を整えて下さった。夜遅く、仕事の様に毎日やって来た。(なんてイイ人なんだろう!どうしてこんなに、真面目に来るのだろう?!と思っていた。)こういう人たちが、沢山居たのでいちご会は、46年間も続けられてきたのだと思う。


結婚式貧乏に怯えた…。

 その人は、ある日突然、夜遅く一升瓶を抱えてやって来た。そして、胡坐をかき座ってコップにお酒を酌み、一気に飲みほしていた。なにがあったのか解らない。「あなたどうしたの?明日結婚式でしょ?早く帰った方がいいよ!」と言った。彼はまたお酒を飲み始めた「小山内さんはどうして僕の気持ち解らないんだ!僕は小山内さんが好きだったんだ!結婚したかったんだ!」と言われ驚いた。
 しかし、その前から母がそのことを知っていた。「美智子、あの人は美智子のこと好きなんだよ。答えてあげなさい。私はいいと思うよ。」と言っていた。私は冗談だと思っていた。私はその時恋をしていた、すごくハンサムな新聞記者さんに恋をしていた!でも、あの人とは一緒にはなれないと思っていた。(こんな醜い身体をだれが、抱いてくれるのさ。と思っていた。)
 でも彼が、一緒に映画に行ったり、ご飯を食べに行ったり、美術館にも行った。デートらしいことは行った。でも、それ以上の関係はなかった。(くやしいですね!)でも、私には悔いはない!何人もの人と恋に落ちて、片思いしていた。恋愛と言うものは、片思いの方が楽しい時もある!!
 いちご会には、いつも若い男女が来て下さっていた。それで、仲間たちの生活は潤っていた。しかし、よく考えると、一か月おきくらいに結婚式が始まった!結婚式に行くのも忙しくて、結婚式貧乏になりそうだった。だから、結婚式に行くのは一年間ボランティアに来てくれた人と決めた!
 その片思いの先生は結婚式に来てくれた。というが私は覚えていない。そのうちに、女性のボランティアから「小山内さんの彼氏くれない!?」と言われた。私は驚いた!「彼はもらったり、上げたりするものじゃないと思うよ!好きだったら奪い取ったらいいんじゃない?」と言った、それから奪い取られた彼氏は何人いたか、指折り数えても数えきれない…。奪われたくなかったなぁ。と後悔している人も居る。

The  END

 ボランティアと言う美しい言葉であったが、本当はお見合いのような合コンのような場であった。でも、そんな楽しい思い出が出来て、私達は地域で生きられたのだから幸せだ!福祉の仕事だから、マニュキュアを付けてはいけないとか。化粧してはいけないとか。ピアスを付けてはいけないとか。硬いことを言っても人は来ない。「あそこに行くと、素敵な人が沢山居るよ!」という言葉を並べた方が良いのかもしれない!
 障がいがあるからと言って一度も抱かれることもなく、死んでいく事はあまりにも悲しい。障がい者もベッドの上で微笑んでくれたなら、そっと抱きしめてあげて欲しい。そうすると、私達は安心して死んで行ける。今から思うと、私はやはり壊れるほど、思いっ切り抱いてくれた人のことを覚えている。その人のことが一番好きだったのかなぁ。と考えている。全てThe  END
である。





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