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完璧を目指すことと、細部にこだわることの違い

こんにちは、UIデザイナー見習いの澪です。普段は渋谷のデザイン会社で仕事をしています。

今回は「完璧主義の人が仕事で完璧を目指さないようにするにはどうすればいいのか」と、「完璧主義ではない人が、完璧主義者を理解する」ことを目的に書きました。

私自身、昔から完璧主義なところがあります。テストが3点下がっただけで人生の終わりを感じたこともありました。完璧主義は一種の精神病でもあるらしいので治し方を調べていたのですが、論理的にも完璧主義的な考えでは仕事や人生はうまく行きづらいと薄々気がつき始めました。調べていく中でわかったことを今回のブログで書きます。最後まで読んでね。

完璧主義=仕事ができる人?~そもそも完璧主義とは何なのか~

・ 一つのものを完璧な完成度で仕上げようと、頑張りすぎる傾向にあること
・完璧にできないと、満足しないこと(うまく行ってたか、うまく行っていないかの2極端しか指標がないこと)

以上が完璧主義の特徴です。
一見すると、「完璧を目指しているのだから仕事の結果が良い人」のような感じがしますね。

しかし…

・一つのものを完璧な完成度で仕上げようと頑張りすぎる傾向にあること
→ 完璧に仕上げようと頑張るだけで、時間の掛け方を間違え、実際は完璧に仕上がらないことが多い
・完璧にできないと、満足しないこと
→ 完璧にいかないと自己嫌悪に陥って負のループへ…。

こんな感じになるので、私は仕事が成功している人は、完璧主義者が少ないと思います。

要は完璧主義者は完璧に仕事をこなそうとするけど結果的に完璧にこだわりすぎて全然進捗産まないです。周りから頑張ったと言われても自分自身が納得いく完璧でなければいいものではない、と思ってしまう傾向にある人です。

結局完璧主義の考えは普通の人と何が違うの?

例えば、「1時間で二つの丸をそれぞれ綺麗に塗って」と言われたとき、普通な人(完璧主義でない人)と、完璧主義な人はどのような行動を取るのでしょうか?

おそらく、普通の人(or賢い人)は二つともざっと塗って、残り時間で細部まで塗り込みます。一方、完璧主義な考えを持つ人は、もちろん二つとも100%の完成度で仕上げようと頑張りますが…


一番最初の丸が100%完璧状態で終わらないと次の丸の作業に移れません。

結果的に、完璧主義だと、時間内に完璧に塗り切れるパターン(ごく稀)と一つしか完璧に塗れないパターン、1つすら完璧に塗り終われないパターン、どれか一つが待っています。
そして完璧に塗れないと、この問題は失敗したので自己嫌悪に陥り負のループにはまります。(完璧主義すぎると疲れちゃうね!)

だから、完璧な人は仕事ができるとは限らないのです。

デザイン(仕事)するときの問題

つい最近の私の話です。アプリのデザインをする時、自分の完璧を求める具合にはちょっとヤバさを感じました。
私は、1画面を完璧に作り終えた!と思えないと次に進めない傾向にあることに気がついたのです…。

仕事ができる人とは

できるデザイナーはきっと、必要な画面をそれぞれ6割くらい(WFや最低限の情報の設置)のできで一度仕上げ、次の作業で全体のクオリティをあげて行くのではないかなと気がつきました。ペンキを板の上にざっと塗って、上から重ねるみたいな感じ…。

細部にこだわる=完璧を目指すことではない

デザインする上でも、何かのプロフェッショナルになる上でも細部のこだわりは必要と言われています。(私の中で、細部にこだわれる人=プロフェッショナルです。)

では、完璧に仕上げようとする完璧主義者はプロフェッショナルなのでしょうか?心意気はプロフェッショナルな気もしますが、プロジェクトの進捗一つ一つの完璧にこだわりすぎて、最後までやりきることができないでしょう。また、稀に完璧に全てがうまく行ったとしても、完璧主義な考えで進めただけなので、納期が短いときやバッファーがないとき、うまくいくのでしょうか??
プロフェッショナルの細部は、全て一通り仕上げた後の最後のブラッシュアップです。最後の入魂的なものなんだなと思います。だから完璧主義的な考えの一つ一つ丁寧に作って行く行為とは全く異なります。

完璧主義者と仕事できる人の違いは

ペンキで例えると(突然ですが。笑)

完璧主義者はペンキを板の隅から丁寧にちょっとずつ綺麗に塗って行く人。(めっちゃ時間かかるし効率悪い)
賢い人は板の上にペンキをざっと塗ってから塗り固めて重ねてクオリティをよくする人。
だと思いました。賢い人の考え方を意識すればうまく行きそうですね。

あとがき

これに気がついてから私はだいぶ完璧主義と距離を取れた気がします。社内ブログでも同じことを書いたら、上司の皆さんに、「完璧主義にもいいところがあるからそれを必要な時に発揮できるようになれればいいね」とアドバイスいただきました。その通りだと思います。

話は変わりますが、完璧主義の対義語は8割主義だと聞いたことがあります。満点を目指すことは悪いことじゃないけど、とりあえず8割作り切ってから、満点に引き上げるように心がけるのがいいのでしょうね。

補足

完璧主義をネットで調べているとパレートの法則にたどり着きます。仕事を成功させるためにはパレートの法則(2:8の法則)がいいよ、と出てきますが、今回の話と噛み合わないなと思い省きました。仕事を成功させるには、パレートの法則を意識する必要がある、という話ではなく、塗り重ねて行く行為が必要なのではという結果に至ったからです。


読んでいただいてありがとうございます!デザインの本の購入資金に当てたいなと思うので支援していただけるととっても嬉しいです!資金で買った本をnoteにまとめたいと思います。