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大林さんが亡くなって思うこと…

ひとまずは、仏様になられた彼に、ご冥福をお祈りしたい。

しかしながら、同じ映画監督をなさっていた,大澤豊監督とはエライ待遇の違いに対し、報道関係者には露骨に,不満・不信感を呈したい。

と言うのは、彼よりも大澤豊監督の方がよっぽど,亡き黒沢監督の遺志を引き継いでいたと思っているからだ。

更には新藤兼人監督の方がずっともっと,黒澤氏から何も言われていないとしても、その遺志に近い形で、日本社会に問いを投げかけ、反戦を訴え来た方だと確信する。

なのに,亡くなったら反戦主張を頑なに訴えて来た、偉大な人との評価に唖然とした。

地道に,売れない反戦映画を作った人は称えようともせず、こうして商業映画の道を突き進み,映画の手法もいろいろと研究し、映画的に彼は天才だとしても、反戦の主義主張を連ねたのは、晩年であることをここに述べたい。

彼をこうした表現で褒めそやすのは、やめて欲しいと言うのが単刀直入な,私の願いだ。

間違いを恐れず述べるなら、恐らく彼は晩年と言えど,ガン宣告から人生を見直し自己を振り返り、余命わずかだったからこそ,こうした考えに及んだのであって、それまで顧みたことがなかったのではないか…と思うのだ。

そう…そんな遅い時期にあっても,気付いた時点で発信したなら、それはそれで、評価に値するのではないか――と言うことばも、確かにあるだろう。

一方メディアが商業主義に走って顧みなかった者に、前から一生懸命にいのちを賭け、情熱を傾注して精いっぱい映画人生を生きた人への評価を飛び越え,後出しじゃんけんした者にスポットを照らすのは、如何だろうか…。

そう言う意味において,本当にメディアは不公平だなぁとシミジミ思った。

私は少なくとも一般市民ではあるものの,自分の知る限り研ぎ澄ました公平な目でもって、純粋に物事を見て、陽が射さない人をもっと知らない人に、多く紹介したい思いがある。

勿論,自分の知る知の限界も知った上でだが…^^;

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泣く子ども/どうしたかと声/かけぬくに

                           (2020.04.12)

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