大きな声で語るよりも、そっと耳をすませる。

最近、新しい座右の銘を持つようになった。

I'm all ears.

これは直訳すると「私は全てが耳です」となり、あなたの言うことをちゃんと聞いていますよ、という意味だ。

ようするに「傾聴します」ということになる。

「傾聴」は、他にも「Active Listening」や「Listen Attentively」などとも英訳できるが、一番感覚的に掴めそうだと思ったのが「I'm all ears」だったのでそれを採用することにした。

字面もなんかかっこいいし。響きも好き。

ということで、今回は「I'm all ears」を座右の銘にしようと思った背景、理由について少し書いておこうと思う。

「聴くひと」が足りていない時代

今、「聴くひと」が明らかに足りていない時代だと思う。

誰もが自分の話を聞いてほしそうにしている。TwitterやFacebookなどのSNSを見ればそれは顕著に現れている。

多くの人が積極的に自分のことを書いて、話して、表現して、他の誰かにそれを受けとめてほしいと思っているように見える。

ところが、それに比べて積極的に「聴く人」はどれだけいるだろうか。相対的に見てかなり少ないように思う。

他の誰かに何かを話したいと思う人はたくさんいる一方で、それを積極的に聴く人が全然足りていないというのが今という時代なのではないだろうか。

そしてこの先、話したい人はより増えていくと思う。そうすると当然ながら積極的に聴く人は今よりもさらに少なくなるだろう。

このような将来の見通しを持ったことで、話すことよりも「聴くこと」の重要度が急激に自分の中で上がった。

「I'm all ears」にはこの他にもう一つ重要な視点が影響している。

思考の若さの秘訣は「聴く」こと

以前もnoteに書いたのだが、僕は思考の若さの秘訣は「聴く」ことにあると思っている。

ここでいう思考の若さとは、物事柔軟に考えることができ、変化することを前提としている状態を指す。

あくまで個人的な経験則だが、今まで出会った人の中から思考が若いと思った人を思い浮かべていくと、その人たちに共通していることとして「話をしっかり聴いてくれる」という特徴がある。

まさにそれは「傾聴力」というものでそのスキルが非常に高いのだ。コミュニケーションをしている中でそれを感じることができる。その人の口から出てくる問いやアドバイスを聞くとしっかり話を聴いていてくれているのが伝わってくるのだ。

更にそういう人にかぎって、常に新しいことに挑戦をしていて、変化や不安定さに恐れがなく、若さが持つ性質である「柔らかさ」をそここに感じる。

そのような人達は「自分から聴きにいく」という行為もかなり得意だ。年齢を重ねていくと無意識のうちに自分に手枷や足枷をはめてしまい聴きにいくことをしなくなる。しかし、その人たちはそうではない。

自分とは違う価値観や視点を持っている人に対して何かを日常的に聴きにいっており、自分よりも若い世代に対して自分が知らないことを聴きにいくこともまったく厭わない。

このように思考が若いひとは総じて「聴く」と「聴きにいく」の二つの特徴を持っていると考えている。

この思考を持ったのは今年のはじめで、これもまた「聴くこと」の重要度が急上昇するタイミングであった。

肉体は老いても、思考は老いたくない。シンプルにそう思うので。

しっかり「聴く」からこそ、いいリアクションができる

以上のようなことから、今まで「聴くこと」の重要度が自分の中で上がり続けてきていたわけだが、それを座右の銘のようなものとして側に置くにはしっくりとくる器(言葉)がまだ見つかっていなかった。ちなみに言うと、無理に見つけようともしてこなかったのだが。

参照:風任せに生きる

本当にたまたま「傾聴って英訳するとどうなるのだろう?」とふと先週あたりに思ったので調べていたら「I'm all ears」にたどり着いたのである。

ちなみにこれは「コミュニケーションの真髄はリアクション」という持論にも精通するもので、しっかりと聴くからこそ、いいリアクションができる。その結果としてコミュニケーションが円滑になる。

参照:コミュニケーションはリアクション

こういった新たな「思考の関係性」も自分の中に確立された。

大きな声で語るよりも、そっと耳をすませる

これはまだ仮説の域を出ないが、この先の時代は話す人のところよりも、「聴く人」のところにこそ情報が集まってきて、「何かを大きな声で語る人」ではなく、「そっと耳をすませる人」にこそ支持が集まってくるのかもしれない。そんな風に思う。

なりゆきで、大好きなジブリ作品のタイトルとも新しい繋がりができた。

最近、こんな感じで着々と「こうありたい」がその理由と共にしっかりと言語化されてきている。アップデートされてきている。

どうなりたいかを語る人は多いけれど、今どう感じていて、どうあり続けたいかを語る人はまだまだ少ない。

頭の多くは未来の事に費やされる。でも、幸福や満足はいつでも「今」にあり、自分の体感にあると思う。だからこそ「こうありたい」を「あり続ける」ひとでありたいと思う今日この頃である。

田中新吾/I'm all ears.

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いつでも思考の壁打ち付き合いますよ!
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田中 新吾

マーケティング会社でキャリアを積み、現在はコミュニケーションデザインという領域で活動しているコミュニケーション・ディレクターです。いつもチョコバナナのことばかり考えてます。座右の銘はI'm all ears. 詳しくは http://html.co.jp/Shingo_tna
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