インターネットにおけるクリエイティビティの一丁目一番地は「ドメイン名」だと思う。

最近、新たに「chocobanana.best」と「chocobanana.love」の二つの独自ドメインをお名前.comで取得しました。これで既に持っているドメインと合わせると全部で6個になります。

これらのドメインを取得した理由は既にnoteに書いたとおりですが、取ってよかったなあと今しみじみ感じているところです。

それから他のサイトのドメインにも興味がいくようになって、最近は色々なサイトを物色するようになりました。

今は本当に色んなドメイン名があるんですね。「面白いなあ」とか「いい感じだなあ」と思うドメイン名が結構な数ありましたよ。

そんな中で、インターネットにおけるクリエイティビティの一丁目一番地は「ドメイン名」なのではないかと思うようになりました。

これまでの人生、インターネットを事業ではなく、主にツールとして使ってきた身からするとこれは大きな発見でした。


そういえば、6月に「みんなのごはん」の更新が終わってしまいましたね。人気なオウンドメディアだったこともあり、更新停止を残念がる人が散見されたのはわりと新しい記憶として残ってます。

僕も「怪獣酒場」と「ペロリ」と「森さんのインタビュー」が好きで、「みんなのごはん」が大好きでした。

ただ残念がる一方で、これから先の「みんなのごはん」に期待を抱く人も結構いたように思います。かくいう僕はその一人です。どこにその期待を持ったかというと、それは更新停止をお知らせするページの「URL」でした。

そのページがこれなんですが、

http://r.gnavi.co.jp/g-interview/see-you-again

URLの最後が「see-you-again」てめちゃくちゃ素敵すぎるなあと思ったんです。誠実な本文に胸を打つのみならず、このURLに心を鷲掴みにされて、余計「みんなのごはん」のことを好きになってしまいました。

これはドメインではなく「URL」なんですが(アドレスバーに表示されるものという点では同類)、「めちゃくちゃクリエイティブだなあ」と打ち震えたあの瞬間はこれからも先もきっと忘れることはないと思います。


ここからはドメイン名の話に戻しまして、色々とサイトを物色している中で「これは抑えておきたいな」と思った特徴的なドメイン名をいくつか挙げておきたいと思います。既にご存知のものもあると思いますが今後何かの参考になれば嬉しいです。

これ以降、気付いたら5,000字を超えていました。長文になりますがもし良ければ読んでいただければと思います。

国別コードトップレベルドメインを使用したドメインハック

「国別コードトップレベルドメイン(以下、ccTLD)」について詳しく知りたいからは下記リンクをご覧ください。ドメインの名の種類が分かりやすく整理されてます。

ドメインハック」というのは、「inter.net」の様に、ドメインを会社名やサービス名にうまく絡めた「名前遊び」のことです。

身近なサービスだと「line.me」がそうですね。「.me」というモンテネグロのドメインを使って「私にlineして」という意味を作っています。名詞から動詞へ。ドメイン名に「動き」を持たせた名前遊びの好例だなあと思います。「Retty」なんかも「.me」ですよね。

ドメイン名には、短ければ短いほど簡単であれば簡単であるほど良いという大原則があります。なので例えば、ラジオで聴いてそのままドメイン名を打てるようなものはいいドメイン名と呼んでいいと思うんです。

釣りのスタートアップ「umeebe」のドメイン名は「umee.be」なんですが「.be」というccTLDを使ってこれらの大原則をおさえています。それに、「umeebe.com」や「umeebe.jp」よりもユニークで面白いと思いです。beは「be動詞」とも取れますし、なんだか頭に残るんですよね。

https://umee.be/

2〜3年前に話題を集めたデジタルコンテンツに、忘却探偵シリーズで知られる「西尾維新」さんの公式サイトがあったのを思い出しました。このサイトは、原稿用紙を模した画面に「縦書き×横スクロール」という特徴的なUIで、はじめて見た時は「うわすげー!」ってなりましたよ。

それでいて、「名前のアルファベット表記をそのまま使用していて、かつ回文になっている」というドメイン名(ni.siois.in)がとってもクリエイティブでした。この「.in」もccTLDを使っていたんですよね。(.inはインドです)。

http://ni.siois.in/

それから、バーチャルユーチューバーのミライアカリも「akari-mir.ai」ですから、ccTLDを使ったドメインハックの代表例だと思います。

ちなみにトリビアなんですが、コスタリカの「.cr」には「creative」と「craft」の意味も込められているらしいので、クリエイターやモノづくりのひとに向いているドメインなのかもしれませんよ。


ここまでccTLDを使って、会社名や名前を表現している例を挙げましたが、同じccTLDでも異なる使い方をしているサイトが幾つかあったのでご紹介したいと思います。

会社名(サービス名)+国別コードトップレベルドメイン

tech-camp.in

valu.is

osiro.it

これらは「会社名(サービス名)+ccTLD」系でグルーピングができます。

いずれも新しめの会社やサービスですね。「umee.be」のような言葉遊びの要素は見当たりませんが一つだけ特徴があると思っています。

ドメインの「in」も「is」も「it」も抽象化するとどれも「存在を表す」英単語です。つまり、これらを使うことで「存在を証明したい」といったような、会社や経営者の思想・意思をドメイン名に表そうとしているのではないかと思うんです。

ドメイン名はシンプルですけど、どこか「力強さ」を感じさせます。ちなみに、短く覚えやすくという大原則はここでも抑えられています。


それから、新しめのジェネリックトップレベルドメイン(gTLD)の活用も少しづづ増えてきているように思いました。

新しめのジェネリックトップレベルドメインを使ったドメインハック

ジェネリックトップレベルドメイン(以下、gTLD)の代表的なものには「.com」や「.net」、「.org」に「.info」、「.biz」などがありますね。

ここに「.jp」と書類申請が必要な「co.jp」が入れると、今あるほとんどのwebサイトのドメインをカバーすることができると思います。

ただ最近見かける新しめのwebサイトを見ていると、これらは使わずに「新しめのgTLDを使う」ケースが増えてきているように思います。

例えば、最近リリースされたばかりの無料で学べるデザインの学習サイト「chot.design」は、「.design」というgTLDを用いて、サービス名とドメイン名を完全に一致させています。

https://chot.design/

また、コミュニティ系のサービスで新しめのgTLDを活用したドメイン名が見られます。

lifestyledesign.camp

wasei.salon

これらもサービス名とドメイン名を一致させているので記憶しやすいです。

ちなみに、銀座シックスのドメインは「ginza6.tokyo」になっていました。これは耳にするようになった「.tokyo」の活用ですね。既にあった銀座ファイブや銀座ナインは「.com」ドメインなので時代の変化を感じます。

この形のドメイン名でぶっちぎりにかっこいいのは、ZOZOの前澤さんの「アーティストを2023年に月につれていく」という #dearmoon プロジェクト。

https://dearmoon.earth/ja/

ビジョンやコンセプトも素晴らしいのですが、恐らくこれほど「.earth」をかっこよく使ったケースは今はまだ他にないのではないでしょうか。

拡がる「ブランドTLD」の活用

それから「.企業名(ブランド名)」になっている「ブランドTLD」も徐々に浸透してきているようです。「Canon」や「SHARP」のドメイン名にブランドTLDが使われています。

https://global.canon/ja/

参照:トップレベルドメインに「.canon」を採用 本日よりグローバルサイトを刷新

https://jp.sharp/

参照:新ドメイン「jp.sharp」の運用開始について

いずれの会社も、ドメイン管理団体ICANN (Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)より利用権を取得し、自社および関係会社、サービスのみがグローバルに使用できるものとなっているようです。

今年の6月にサークルKサンクスのドメイン(circleksunkus.jp)がオークションにかけられ、6000万円で落札されたことが話題になりましたよね。

「circleksunkus.jp」は通常であれば5,000円から1万円もあれば登録でき、維持費用もほとんどかからないはずです。にもかかわらず、そのようなドメインに6,000万円もの価値がついた背景には「サークルKサンクス」という名称が多くのユーザーが認知できるブランドとして「のれん価値」という無形資産が付加されたと思っています。

「Canon」や「SHARP」がブランドTLDに変更を進めた背景には、おそらく「ドメインが持つ価値の変化」が影響しているのではないかと考えます。

覚えやすいこと短いこと、それ以上にどれだけ企業として、ブランドとして世の中に浸透するか。ドメインにも「ブランドの観点」が色濃く出てきたということなのかなと。詳しいところは分からないのでもう少し勉強したい。

ここまでずいぶん長々と書いてしまいましたが、もうすぐ終わりです。

世界でもっとも短いドメイン名は6つしかないらしい

今まで知らなかったんですが、現在世界で存在するとされている1文字ドメイン名は「6つ」なんだそうですね。

それが「z.com」「i.net」「q.net」「x.org」「q.com」「x.com」の6つ。

「z.com」は2014年にGMOが8億円で取得して、グローバルブランドとして「z.com」で展開しています。誰でもすぐに覚えられるドメイン名がGMOのブランド戦略にかなったこと、1文字のドメイン名が世界に6つしかないことが高額での買収要因と言われているようです。

それにしてもドメイン名で8億ってぶっ飛んでる。凄すぎますね。

https://z.com/jp/

それから「x.com」に関しては、テスラやスペースXのCEO(最高経営責任者)として著名なイーロン・マスクさんが持っているようです。マスクさんは、X.comというオンライン銀行の立ち上げ時に「x.com」を取得したみたい。

でも、X.comは後にPayPalと合併してしまったので、現在「x.com」にアクセスすると、「x」という文字だけが表示されるウェブページとなっていますが、これはこれでかっこいいですよね。

ドメイン名において「覚えやすさこそ正義」「短さこそ正義」というのが分かりやすい例だったので事例として挙げてみました。

ドメイン名からクリエイティビティを発揮したい

ドメインの種類によって取得のしやすさやコストに違いがあり、SEOに有利・不利があると思われがちです。でも、実際のところwebサイトの運用に使用しているトップレベルドメインの種類によるSEOへの影響はないそうですね。

「co.jpのサイトは日本の企業だから安心」といった印象を与えられる可能性はありますが、検索結果の表示順位には大きく影響しないと考えていいみたいです。ただ「独自ドメイン」であることは重要ということ。

今の時代、webにおける流入経路が「検索」から大きく変わってきていることを考えると、従来型の考え方(.comや.jpドメイン)に縛られる必要はもうないのだと思います。ただ決して「.com」や「.jp」の価値が下がったとは思いません。取れる選択肢が増えたということ。

大事なことは、そのドメイン名が特徴的で独自性があることなのかと。すなわち「クリエイティビティ」が発揮されていることだと思うんです。

だからこそ、インターネット上において、UI/UXや伝える手段にクリエイティビティを発揮することが重要だということは当然ながらも「クリエイティビティの一丁目一番地はドメイン名」だと思う、ということをこれからは積極的に投げかけていきたいなと思っている次第です。

インターネットと言えばけんすうさんですが、けんすうさんも「ドメインを取ることがクリエイティブな行為」だとちょっと前におっしゃってました。

あと先日、ネーミングの重要性についてnoteを書きましたが、ドメイン名もまさに重要でその人のセンスが出るところだと思うんです。

参考記事:ネーミングは超重要。ネーミングはその人のセンスが一番でるところ。

今回色々とドメインについて知ることができたので、これを土台にしてリテラシーを高めていこうと思います。それと、このnoteも独自ドメインに変えていきたいなあ。

それでは今日はこの辺で!

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田中 新吾

マーケティング会社でキャリアを積み、現在はコミュニケーションデザインという領域で活動しているコミュニケーション・ディレクターです。いつもチョコバナナのことばかり考えてます。座右の銘はI'm all ears. 詳しくは http://html.co.jp/Shingo_tna

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