富士通子会社からサイバーエージェントに転職しました

こんにちは。おしょさんです。楽しかった職場 みんなのF2 Advent Calendar 2018ってのを見つけて、自分も範囲に入るってことで書こうと思い立ち投稿します。ちなみに、24日の記事です。イブでも独り楽しく元気に過ごしてます。

自分の場合は、2015年に新卒でFST(富士通ソフトウェアテクノロジーズ)に入り、3年半で辞めてサイバーエージェントに転職しました。転職後の職場にかなり馴染んできたので最後の方は比較しながら書いていこうかなと思います。

自己紹介

情報系出身の修士卒のブロックチェーンのエンジニアです(基本はサーバサイド中心)。大学では、Linuxの評価周りやコード読んで修正したりみたいなことで、他の人たちの助力で何とか研究論文を書いていたクソ雑魚です。あとは、同じ研究室にグループウェアやっている人たちがいて、その人たちと自分たちのWebページを他言語で書き換えるみたいなことをやろうとして、役立たずになってた時期がありました。
社会人だと、下のレイヤーで戦おうとすると外資系のクラウドプロバイダーしか選択肢がほぼないので戦う前から逃亡して上位レイヤーに転向。FSTでは、1年目はOSSのプラグインを開発、2年目はBLEアプリの試作やブロックチェーンを使ったデモ開発、3年目はAndroidを使ったシステムの基盤ソフトウェアの構築や、ブロックチェーンを使ったサービス開発、4年目はブロックチェーンの研究内容の試作みたいなことをやってました。
この影響で、扱える言語は、C言語やC++からJava、Node.jsやGo言語、Ruby、Haskellなんかも経験していたりと、記載していないですが結構な数があったりします。(ただし、レベルはマチマチです。)

転職した理由

よく転職を思い切る理由は、お金と人間関係と仕事(やりがい)の3つの柱のうち、2つの柱がコケると・・・と言いますが、自分の場合は、前者2つがコケても2年くらい過ごしていました。ただ、今年に入って、遂に3本目が崩壊するヒビが入ったので転職しました。具体的に書くと、以下のようになります(まだまだあるけど、愚痴も含むので削除)。

お金:
ブロックチェーン触れるエンジニアの平均年収からX百万の差
人間関係:
1年目からすでに崩壊していた。最初は、同じ会社の同じ部署に所属していた人に対しては、ほとんどの人に対して仕事相手と割り切って信用・信頼ゼロで接してた気もする。相手も多分同じだっただろう。ただ、ブロックチェーンやってたチームは信用・信頼できた人がそこそこ多かったので、全部じゃないんだろうとも考えている。けど、1年目と2年目の印象が強烈すぎて信用・信頼はあまりできてなかった。
仕事(やりがい)
年度の始めに元上司から別のことやらせたいみたいな話があったり、プロジェクトのサブリーダー業務増やすといった話が出てきており、少しずつ削減されていた調査・開発系の仕事がなくなりそうだったので。エンジニアリングや技術的な部分に触れる楽しさにやりがいを見出していたので、音をあげた。
その他:
認証プロキシをはさんでいたり、Docker使うとトラフィックの影響でエラーが頻発する等のネットワークや、数年以内にはシンクライアント、現在も同じPCを5年使わせる(しかも、人権のないスペック)のFMVといった開発環境が辛すぎた。

前職で良かったこと

とは言っても、前職に居て良かったこともいくつかあります。

技術的に凄い人がいた(社内):
富士通の子会社なだけあって、自分の親くらいの年代の人でも凄い人が一人だけいました。ブロックチェーンやDeepLearningの技術をピンポイントで本質を理解して身につける人で、そこからビジネスにまで持っていっています。その人がやってたこととして、「①興味がある分野の技術書を複数冊買って読む」、「②プログラミングをずっとやり続ける」があります。これらについては、自分も現在できる範囲でやっています。

研究者に知り合えた(グループ):
富士通は、関連グループのネットワークの繋がりが一部活発なようで、その中の繋がりで数人の研究者と知り合えることができました。この人たちの影響で、技術の本質的な部分を見る感覚や、技術的な議論をする方法、社外のエンジニア以外の人たちに自分達が実現したことを説明する方法みたいな部分を勉強できました。退職前に一番辛かったのが、この人たちとの繋がりの維持が難しくなることと社外の人間になってしまうので技術トークの敷居が高くなってしまうことです。

転職活動

転職活動を活発に始めたのは、8月頭からです。転職の意識自体は、入ってからしており、8月に配属されて9月くらいには転職サイトへ登録して求人情報の収集くらいはしていました。ただ、これは収集と自分の市場価値を参考にしている程度でしかありませんでした。
そして、今年に入って人材不足の声が流れて来たこと、ブロックチェーン案件が増えたこと、今年の5月くらいから外資系やWeb系の人たちはSNS転職をTwitterやLinkedinで行なっているのを知り、Linkedinに登録しました。このLinkedinではかなり頻繁にオファーが来ており、丁度仕事の区切りが良かった7月末にお試しで条件も良かった会社を受けてみました。この結果、自分の見ていた世界がかなり狭かったことが分かり、転職を決意し、面接がダメダメだったので支援を受けられる転職エージェントに登録しました。
ちなみに、面接ですが、その時は東海地方に住んでいたため、1次や2次面接はSkype等を使ったビデオ会議での面接、最終面接は東京に行くみたいなことをしてました。丁度夏休みもあったので、時間的な都合が付いたのが決まるまでが早かった結果かなーっと思います。この結果、8月末には1社からオファーをもらい、9月中旬くらいに8社中3社のオファーを受けて、最終的にプロジェクトの立ち上げた直後からチームに参加できること、パブリックブロックチェーンを扱えることを理由にサイバーエージェントのブロックチェーンスタジオに転職することを決めました。

ちなみに、面接内容ですが、基本はビデオ会議でもカジュアル面接に近い形で行なっており、会社からは、自分達が行おうとしていることやどんな人材を募集しているかの説明や、プロジェクトメンバーとしてどういう人がいるのかといった説明をしていただき、自分の方は、前職での経験や何をやりたいのかといった部分を説明しました。新卒の時と大きく違ったのは、どこの会社も、自分達がどういったプロジェクトのメンバーを募集していて、どういったポジションを用意しているのかを詳しく説明してくれることですね。あとは、新卒時は日本の古き良き文化を持つITベンダーばかりを受けていたので、面接官が上の立場で質問したり、スーツで堅っ苦しい雰囲気ではなくラフな感じで話ができることがとても面白かったです。

転職してみて

イロイロと文化が違いすぎて精神的な部分でストレスを感じて馴染めていないかなーっと思う部分はありますが、めっちゃ楽しいです。比較内容を以下に書いていきます。

個人の自由が大きくて面白いです。転職後に社外の打ち合わせに手を挙げ て出して頂いたことがあるのですが、まだ入ったばかりの自分の意見を真摯に聞いて頂けたり、勉強会等で知り合ったエンジニア同士で話しに行くと言うと勝手に行ってきて良いよと行ってくれたり、勉強会のために業務として早抜けできたりと、前職だと考えられなかったことがなんでもできて怖いくらいです。

飲み会や打ち合わせの日程調整を直接しなくても良いのが凄く楽です。実際にやる段階になったらリーダーが引き取って事務方に投げるといったことをしてくれるので、エンジニアが開発だけに集中できるように計らってくれます。特に、自分は前職だと一番下だったことも長く、自分が参加したくない飲み会を企画して参加する羽目になることも多々あったのでありがたいです。

技術の話が通じるのがありがたいです。エンジニア相手に何言ってるんだと思われますが、前職だとエンジニア相手でもエンジニア以外の人に話すレベルで会話しないといけない場面も多々あったので、めっちゃ助かっています。しかも、現職の場合、人事や総務やっているようなビジネスの人にも技術の話が通じることが多くて、その時はめっちゃビビってます。

社外勉強会で警戒されないのが面白いです。富士通の名前出すと、隠れていますが、たまに警戒色のある顔をされたり、嫌悪感を感じたりすること があったのですが、現職の名刺を出しても面白がられたり、ぶっちゃけ話をしてくれることがあるので面白いです。多分、フラットな関係でイロイロ話をするのを望んでいるのに、自分達は何をしているのか具体的に話さないから警戒されていたんだろうなーっと思いました。だって、社外に出るたびに「今やっていることを話すなよ!ビジネスとして考えてます程度しか情報出すな!」って元上司に言われていましたし。

技術の採用に、やってみたいからが許されているので楽しいです。前職だと、こういったものを利用したい場合は、(使い物にならないのに)これを使えって指定があったり、どこも採用していない技術の採用ができなかったり、調査しながら使えるか検討するってことができなかったので、エンジニアチーム全員でやってみたいからやるかって話をして、時間指定されずに使ってみることができるのがめちゃくちゃ面白いです。ただ、方針をリーダーが設定しちゃっている部分があって、相性悪いって言っているのに・・・みたいな話があってもリーダーが納得せずに現状維持ってことが最近あったので、全部が全部ではないのは分かりましたが・・・。

コードが書けて、コードベースで話ができて、コードを綺麗に書くコツを教えてくれるのがありがたいです。SIer出身で何が一番不安に思っていたのかというと、汚いコードを書いてもテストが通ればOKの文化圏だったので、自分の書くコードを見て汚いなーとも思ったとしても、リファクタリングする時間もなくコミットみたいなことも多かったので、自分のコードが通用しないのでは、と思っていました。でも、GitHubのPullRequestにコメント書いて修正しているログを見たり、コメントを貰える文化があり、マサカリ投げてもらうためにコードを書いていくのが面白いです。

会社の外から会社のスケジュールやメールが見れるのが便利すぎる。前職の場合、会社に行かないと会社のスケジュールやメールが見れなかったので、例えば研修に行く際に、何時にどこの会場に行くとかってなってもメールや予定をプリントアウトしたり、個人のプライベートのカレンダーに登録したりといった手間が必要でめちゃくちゃ大変だった。ただ、今はURL連携機能を使って仕事のカレンダに登録した予定を個人のGoogleカレンダに共有したりもできるし、逆もできるので、めっちゃ楽です。と言うか、大学の研究室でも似たような連携使ってたので使いやすいですし・・・。一応、社用携帯あれば前職でも出来たみたいですが、経費もあるので社用携帯なんて子会社で社外も月に1回出れば良い程度の開発エンジニアに持たせてくれない・・・。ただし、飲み会等のメールは社内メールで外から再確認できないってホントにアホかと。

最後に

ブロックチェーンの世界を知って、自分のブロックチェーンの世界を広げるために転職してみましたが、メチャクチャ面白い世界に飛び込めたと思っています。東京に移ってきて、社内や社外問わずに色んな人たちと話す機会が増えて知見が広がる機会も増えていますし、技術レベルの高いエンジニアと毎日話ができることが凄く面白いです。

実は、2週間くらい経った時に、リーダーから数ヶ月経ったけど慣れましたか?って言われ、入社1ヶ月後にあった人事から数ヶ月経っているくらい馴染んでると言われて笑いました。ただ、実務の方だと、ブロックチェーンをやっていた経験から、技術的な知識は他のメンバーよりもある部分が多いですが、実績がほとんどない状態なので、実績面でも同じような感じのことを言われるように、来年は頑張っていきたいと思います!

次転職するなら

ただ、前職が悪いのか、自分のやり方が悪いのか分からないが、転職する際にこうしておけば良かったって部分があるので記載しておく。

有給休暇の全消化ができなかったのが辛かった。退職決めて元上司に報告してから十数日分の有給休暇が残っていたので消化しようとしたのだが、元上司は新しい仕事を消化させようとしてきて、そして総務が、最終出社日が早められそうなら有給休暇が残っていても退職させて来ようとするので、最終的に数日の有給休暇が残ってしまったことが心残り。個人の裁量がほとんどない一般職に仕事の影響出るからって休暇の移動や許可出さないのって、法律的にギリギリなんだが、入社時に同意書書いてたっぽくて押し切られた。

秘密保持契約のコピーを取っておけば良かった。これは、自分が現職で似たようなことをやっている都合上、どこで何か言われるのか分からない状態になってしまったので、契約書のコピーは取っておきましょうってことです。

転職するなら、年始の早い段階の方が良い。11月に転職先に入ってしまうと、前職から送られてくる源泉徴収票や、引っ越し等で結んだ保険の契約書の提出が年末調整に間に合わなくなるので、遅くても10月、強いて言うなら9月入社にした方が良いと思いました。確定申告になるのでかなり面倒臭いです。

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