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引越しの風景

こんにちはと初めまして。おすぬです。

春。新生活のスタート。
引越しの季節でもありますね。

私が初めて引越しをしたのは小学校2年生の夏休み明け。父の転勤です。
当時は社宅(団地みたいな集合住宅)に住んでいました。(引越し先も社宅ですがまたそれは別の話で)

社宅には同じ年代の友だちもいたし、親の知り合いもたくさんいました。
アパートは6畳2間にダイニング。
そんな部屋にご近所さんたちが大勢手伝いに来てくれました。

大人たちが食器やなんやかやを荷造りしてるあいだ、私はそばで初めての引越しに少しばかりワクワクしながら身の置きどころのなさにソワソワもしていました。
途中から邪魔扱いされて友だちと遊んでたかも。

大勢が来てくれたおかげで引越し作業は夕方前には終わりました。

荷物を運び出したあとの雑然とした室内。
意外と広い。
座卓も本棚も洋服ダンスもない、初めて見るがらんとした風景でした。

自分の「普段」が消えてしまった。
胸がぎゅっとなりました。
そのままベランダへ。
手すりに身を乗り出します(2階の東端の部屋でした)。
すぐ下の芝生の広場やシュロの木、向かいの別の棟、右手には砂場や遊具が見えました。

窓の外はいつもと同じ景色でした。
ちょっと安心したことを覚えています。


あれから何度も引越しを経験しました。
そのたびに、がらんとした部屋から必ず窓の外を眺めます。
なーんだ、外はいつもと同じじゃん、
と安心するのです。

いま賃貸に住んでいるので、ここを去るときは相当悲しくなるだろうといまから覚悟しています。
低層マンションだけど眺めがよくて子育ての思い出がいっぱい。
これから先の(残りの)人生で一番思い出す部屋になると思います。



画像は おくちはる様 にお借りしました。ありがとうございます!


それではこれにて。ありがとうございました。

(ライラン16日目)




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