グレーと僕について。

最近、グレーが好きだ。突然好きになった。

もらった下着がきっかけだった。グレーのパンツっておやじくさい気がして履いたことがなかったけど、いざ履いてみるとなんかすごく気に入った。

身につける全てのモノの中で、下着は一番距離が近い気がする。シャツやデニムだって肌にあたるわけだけど、なんか下着はもっと近い。自分の本音がよく分かる衣装だと思う。

そんなわけで最近、買うもの買うものグレーになってしまう。だから気になって心理効果について調べてみた。

ポジティブイメージ:上品、落ち着き、穏やか、信頼ネガティブイメージ:曖昧、無気力、憂鬱、地味

と書いてあった。

穏やか、無気力。

最近プロの占い師の友人に占ってもらったのだけど、僕は色んな星が、これまでの自分の生き方に終わりを告げる時期に入っているらしい。なんか珍しいんだそうだ。12年サイクルの春夏秋冬を表す星は冬の終わりにいて、20年サイクルの人生のルールを決める星もようやく変わるらしい、「弔旗(とむらいに掲げる旗)」という時期らしい。よく分かんないけど。

とにかく2020年の始まりまで、結果を出すというよりは、見直したり、内省したり、次の春に向けて「静脈的努力」をするのが重要なんだそうだ。さあ行こうと全身に血液を送り出すイメージよりも、これまで送り続けてきた血液を胸と頭に戻してくるような、そんな時期らしい。これまでかいてきたたくさんの恥とか、自分のよく頑張ったこととか、感謝とかそういうものを見つめ直せばいいらしい。

なんか、すごくピンとくる話だった。丁度30歳の誕生日「これから20年、今の自分の生き方じゃやっていけないなあ」って思っていたから。僕は長らく誰かへの復讐心で生きてきた。暴力的だった父へ、僕をバカにし、いじめた大人たちへ、そして逃げ出さなかった不甲斐ない自分へ。復讐するつもりで生きてきた。

でも30歳になる夏、ひとりでいった沖縄にて「そういうの、もう許さないとなあ」と思った。もう、全部許したい、許さなくちゃ体ももたない。何事も、一人の悪魔が状況を悪くしているわけじゃないのに、それを探しあてるように生きることは誰の得にもならない。ただ僕が疲れ果てるだけだ。そんなことを、いつも沖縄にいったら通い詰める小さな飲み屋で、ニコニコと笑って話す店員さんと常連さんを見ていて、考えた。

父もあの大人たちも僕も、みんな苦しかった。だからもう、一人で静かに、思い出を心の中、埋葬しようと誓った。僕は穏やかになりたい、何も考えない無気力な夜も、静かな朝もほしい。

今日は下着を買いに行って散歩しようと思ってる。グレーばっかりだと味気ないよなあ。なんか派手なのも買ってみよう。

#日記 #エッセー #大人になったものだ

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