背馬俳句 7/10〜7/13

🔹7/10

1. なめくじりしょっぱい思い出のありし

2. ナメクジの夢の跡なるひかりかな

3. どこ行くと決めぬ休日なめくじり

4. 蝉鳴かぬ街なり海に向かいたる

5. きつと何処かで鳴く蝉はいて元気だらう

6. 雲の峰チョモランマより高いとか

7. 独唱す蝉を聴きつつ外回り

8. 流星を掴んだつもり虫掴む

9. 誰に向け話しかけてる月の俘虜

10. 音飛んだショパンが流れ天の川

11. 夏深し市バスで眠るサラリーマン

12. 夏川を辿りて海に着きたりし

13. 教室に蛇いて夜の来たりけり

🔹7/11

1. 箸にさす胡瓜のすこし曲がりけり

2. 「裸の王様」がいる隣国のニュース

3. 歯ごたえのよろしい胡瓜夏カレー

4. 胡瓜の香冷やし中華を愛すかな

5. 不公平あるや胡瓜の曲がり方

6. まっすぐに胡瓜育てて箱に詰め

7. 明日にはうまくなれよときうり揉む

8. 七月の君の壊れた傘を欲す

9. 十薬の香りを知らぬ鼻炎の男

10. 美しい銀河の町の冷やしそば

🔹7/12

1. 生命とは緑色なり夏料理

2. スナップエンドウ塩振りたれば夏料理

3. 冷たぁくておいしい/夏料理はいらんかねぇ

4. 大皿の命いただく夏料理

5. いつも寒い地下鉄

6. トンテキを夏料理と言い譲らざる

7. 戸を開ければ西日光の速さで来

🔹7/13

1. 熱帯夜仕事の疲れあれば寝る

2. 夏の朝の時雨傘ささず

3. モーニング食べに行く傘はいらない

4. 一羽のカラスが呼ぶ時雨雲

5. 蝉鳴き止めばこんなにも静かな時

6. 録画したテレビ眺めて朝飯食わず

7. 疲れいし人待つ列や夏の星

8. 一匹のカラスが仲間呼び晩夏

9. 漂えるたましいイモリになるもよし

10. 繋がりの途絶えし梔子を嗅ぎし

11. 香りてはなんの花かと知らせたる

12. さようなら缶コーヒーの砂糖たち

13. 雨蛙さみしいわけは知っておろう

14. 赤色の非常灯にはイモリ棲む


自選
10日の3.4.5.6.811.13
11日の5.8.10
12日の5
13日の1.12.13

こんばんは。
ご覧いただきましてありがとうございます。

世間では三連休でしたね。
僕は何もない三連休でした。
皆さんはどう過ごされましたか。

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