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ガンダム完全講義35:第13話「再会、母よ…」解説Part2

 岡田斗司夫です。

 今日は、ニコ生「岡田斗司夫マンガ・アニメ夜話」2019/12/03配信分のテキスト全文をお届けします。

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ガンダムマンチョコ開封と本日の内容

 こんばんは、岡田斗司夫です。

 今日は『機動戦士ガンダム』完全講座の第35回、第13話「再会、母よ…」の全6回のうちの2回目になります。

 12月3日ということで、ようやっと「12月に入った」という実感があるんですけども。

 それでは、今日もこのガンダムマンチョコを開封してみましょう。毎週のお約束ですね。先週はハヤト・コバヤシがダブったから、もう超ドキドキなんですけど。「まさか今日もダブらねえだろうな?」と思うんだけども。

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【画像】ガンダムマンチョコ ©創通・サンライズ ©LOTTE/ビックリマンプロジェクト

(袋を開ける)

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【画像】スレッガー・ロウシール ©創通・サンライズ ©LOTTE/ビックリマンプロジェクト

 あっ! アハハ、すごい。渋い。スレッガー・ロウ中尉ですね。

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> 【スレッガー・ロウ中尉】
> ホワイトベースに中途配属された古兵(つわもの)感漂う陽気で軟派なGファイター操縦士!無敵の巨大MA(モビルアーマー)ビグ・ザムに決死特攻!?
> 【地球連邦軍のウワサ】
> 超難敵(ビグ・ザム)攻略すべく特攻決意し形見の指輪を預けたミライと口吻(キス)交わし別れたとか?!

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 この紹介文、もう、短い文字数で、あまりにも情報をギチギチに入れようとしているので、読みにくくて読みにくくてしょうがないな。

 今週はスレッガー・ロウさんでした。いやいや、ありがたいですね。

 今日はね、長いんですよ、実は。無料の部分が。「再会、母よ…」の2回目なんですけど。

 今回の無料放送では、前回も告知したように、地球に降り立ったホワイトベースの進路について、実際の世界地図を使って構造的にわかるように説明してみます。

 無料放送はだいぶ長めで、23分以上になってしまいました。

 アムロの人形について語ってるんですよ。僕はこの人形を「再会、母よ…」の隠れた重要ポイントだと思ってるんですけど、アムロの人形ってわかりますか? 思い出せますか? かなりのファンの人でないと、ちょっと思い出せないと思うんですけど。

 ここで出てくるアムロが持っているピノキオみたいな木の人形というのは、数年ぶりに自分の家に帰って来たアムロの心情を読み取るための、ちょうど子供から青年に上がる時の気持ちみたいなものを表現するための、すごい鍵になっているんです。

 まあ、この辺についても詳しく語ったりしてたから、まあ、前半の無料部分が長くなっちゃったんですね。もちろん、後半の限定放送でもちゃんと語っているので安心してください。

 いつもの通り、無料の終わりでちょっと追加の解説をします。

 それでは、ガンダム講座、もう、チャキチャキ行きましょう。「再会、母よ…」の第2回目の講座、スタートです。どうぞ!

地図で見るガンダムの世界

(本編再生開始)

 岡田斗司夫の『機動戦士ガンダム』講座。今日は第13話「再会、母よ…」の2回目の講義をします。

 前回、ちょっと説明しましたホワイトベースのこれまでの航路というのを、地図をベースにしておさらいしてみましょう。

(パネルを見せる)

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【画像】世界地図1

 これは「面積的に正確ではないんですけど、位置関係的にはまあこんなもんです」というメルカトル図法というので描いた世界地図です。

 僕らは日本人で、日本で発行している地図をよく見ているので、この日本が中心の世界地図が当たり前なんですけども。

 アメリカで売っている地図を見ると、当たり前ですけど、アメリカ大陸を中心にして、左側に太平洋、右側に大西洋というふうになっています。

 ヨーロッパで売っている地図を見ると、当たり前ですけど、ロンドンなりパリなりが地図のど真ん中にあって、右端にある日本は、もうほとんど映らないギリギリ、いわゆる極東というのはそういう意味ですね。ヨーロッパから見て東の果てだから「極東」と言われるわけなんですよ。

 この日本を中心としたメルカトル図法の世界地図。これ、何がいいかというと、偶然にも、これから説明するホワイトベースの航路図にすごく都合がいいからですね。

(パネルに描き込んで説明する)

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【画像】世界地図2

 まず、ホワイトベースの最初の目的地はここです。南米のジャブロー。

 ここへ行くはずが北アメリカに落ちてしまった。

 これ、なぜかと言うと、ホワイトベースは地球衛星軌道から降りて来る時に、ジオンの追撃を受けて「頭を押さえられた」と言っています。つまり、ホワイトベースの予定していた軌道は、宇宙空間から南米に向かって、こう降りてくるはずだったんですね。

 地球の自転軸は傾いてますので、月から降りて来ると、赤道軌道ではなく、地球の自転に対してやや傾いたものになります。なので、地球に進入するときはやや斜め軌道になります。

 当初の予定では南米まで一直線に降りてくるはずが、たぶん、頭を押さえられたことによって進入角が深くなり過ぎたので、北米に落ちた。

 これは以前、ガンダム講座の何回目かで話したことです。

 ここから、なんとか南米に行こうとするんですけど、ここら辺はジオンの防衛網がすごく強いので、ホワイトベースは突破を諦めて、アメリカ大陸を横断します。

 横断する時に何が問題かというと、この辺りにロッキー山脈という世界的にもデカい連峰があるんですよ。これがあるので、なかなか思うように進めない。なので、山々の合間をかいくぐるようにして、ラスベガスから、ニューメキシコ州からアリゾナ州を通って、カリフォルニア州に入ります。

 そして、おそらくサンフランシスコかロサンゼルス辺り、ひょっとしたらドーム型の球場があったからシアトルかもわからないんですけど、この辺りのどこかでガルマを討ち取ります。

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【画像】世界地図3

 その後、ずーっと西に飛んで、太平洋を横断して、前回も話したように、今回の13話の舞台は日本の鳥取です。

 僕が話している「12話の『ジオンの脅威』の舞台、ハワイ説」というのは、これが理由なんですけど。

 北米から日本に行くんだから、もちろん、北回りのアラスカ航路を通るという方法もあるんですけど。おそらく、まだ南米への未練を断ち切れずに太平洋に出て、途中で「もう無理だ」ということで、12話「ジオンの脅威」の辺りで、ようやっとジャブローに直接行くのは諦めて、ジオンの手が比較的緩いアジア大陸に行き、その後、連邦軍の勢力下であるヨーロッパへなんとか行こうとしてた。

 というのが『機動戦士ガンダム』の地政学的地図上で見た大きい流れだと思います。

 地図で話しておかなきゃいけないのは、今回はこの辺までかな?

 ここから先は、次回以降の話になるんですけど、一応、今のうちに参考までに話しておくと。

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【画像】世界地図4 オデッサ

 ロシアとヨーロッパとのちょうど間くらいに黒海というデカい湖があります。今、赤い☓印をつけたの場所がオデッサですね。「オデッサの戦い」というのはこの辺りで行われます。

 オデッサというのは「昔からロシア帝国の影響下にありながら、比較的温暖なので観光地化が進んでいた」というふうなことで、現在でも観光の名所だそうです。

 ホワイトベースは、この後、ランバ・ラル隊と中国大陸の黄砂が飛び交う辺りで、戦って戦って進んでいき、カザフスタンの森林地帯でモビルスーツ・ドムと戦いながら、さらに西へ西へと行って、オデッサの戦いに参加してこれに勝利し、イギリスにあるアイルランドのベルファスト基地へと逃げ込む、と。

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【画像】世界地図5

 この辺りが、ガンダムの起承転結の「承」、第2シーズンの大きい話の流れになります。

・・・

 この世界地図をちょっと頭の中に入れておいていただけると、『機動戦士ガンダム』というのが、すごい立体的に楽しめるようになります。

 というのも、大人になってから見るとわかるんですが、『ガンダム』というのは、そこら辺の地理的な状況というのもわりと取り入れて描いてるんですね。

 例えば、この後、「塩がない」ということで、ホワイトベースは中国大陸を延々、塩を探して飛ぶんですけど。それもロブ湖という、中国とロシアの国境辺りにある水の都みたいな湖を探している時に起きた出来事なんですよ。

 その辺を覚えておくのも楽しいんじゃないかなと思います。

 どこが巧妙に出来ているのかをもうちょっと説明すると。

 前回も話したんですけど、実は、この時期のホワイトベースというのは、ジオン軍から「大したことはない」と見逃されてたんです。それが、なぜここから激しい戦いに巻き込まれていくのかと言うと、日本からアジアへ来た時の航路に関係しているんですね。

 オデッサのこの辺りにはマ・クベの鉱山基地があるんです。キシリア・ザビから命を受けたマ・クベが、宇宙には存在しないレアメタルというのをここら辺で大量に発掘して、ジオン本国へ運ぶというのが、まあ大きい仕事です。

 そのマ・クベの鉱山基地というのは、さっきも言いましたように、キシリアの命令なんですね。そして、後にわかってくるんですけど、実はこのキシリア、この鉱山の存在を、兄のギレン・ザビとか、あとは父親にすら、おそらく隠しているんです。

 それは、いざ父親が亡くなった後、「ザビ家の三兄弟のうち誰が跡を継ぐのか?」という勢力争いになるはずなので、この資源を自分の力として使おうと思っていたから。だから、このマ・クベの鉱山基地というのは秘密だったんですよ。

 なので、ここにドズル配下のランバ・ラル隊に来られると困るんですよ。だから、マ・クベはランバ・ラルに協力をしないんですね。下手に戦いに協力なんかしたら、自分達が持っている鉱山基地の全貌を知られてしまうから。

 まあ江戸時代、島津藩が、なにがなんでも江戸幕府に対して、南蛮との密貿易の規模を知られまいとしたのと全く同じですね。そのおかげで、島津藩の財政はものすごく潤っていて、いつでも徳川幕府を倒せるような状況に持っていこうとしていたわけですね。

 それと同じような事を、キシリアもやっていた。まあ、ここで、私腹というか、自分達の軍を肥やして、勢力を伸ばそうとしていたんです。

 しかし、そんなところに、偶然にもホワイトベースが逃げ込んでしまった。ホワイトベースというのは、ジオンにとっては戦略上、全く重要ではなかったんですけども、それを追ってドズル配下のトップのランバ・ラル達まで来てしまった。

 だから、実は、キシリア、もしくはマ・クベにしてみたら、追撃部隊のランバ・ラルを見殺しにしたくてしたくてたまらないんですね。「自分達のところに来たスパイなんじゃないか?」と疑っているから。

 そんな都合の悪いルートに従ってホワイトベースが来てしまったんだけど、ランバ・ラルとしては、まあまあ、やりにくいんだけど追撃せざるを得ない。

 マ・クベも、最初はランバ・ラルを牽制する意味で手を引いていたんですけど。ランバ・ラルが死んだ後になると「ホワイトベースは、必要以上にジオンの鉱山情報を知ってしまったんじゃないか?」という疑いを持って倒しにかかる、と。

 こういう、大きい流れになると思っててください。

 当時の富野由悠季監督というのは、この辺りの政治的なものもざっと考えてたんですね。なので、大人になってから考えたり、深く楽しもうと思うと、いくらでも楽しめるんですよね。

アムロにとっての母親と家、人形の意味とは

 さて、アムロが向かうのは、前回も言いました通り、生まれ故郷である鳥取温泉です。21世紀になってから確定した真実ですね(笑)。

(パネルを見せる)

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【画像】笑顔のアムロ ©創通・サンライズ

 アムロ君、お母さんに会いに行くので、まあ今回は可愛いことに、思い出し笑いをしながら歩いています。

 「母さん、怪我なんてしてやしないだろうけど」なんて思い出し笑いをしながら、ニコニコと歩いています。

 懐かしい家を見つけて、つい駆け足になります。まあ、実はアムロくんって、まだ中学生なんですよ。だから、ついつい懐かしい家を見つけたら、ダッシュで駆け寄ってしまうんですけども。

 しかし、家は、連邦軍の兵隊達に占領されていたという、今回はそういう出来事からお話がスタートします。

 この「懐かしくて走ってしまった」 → 「しかし、家が連邦軍の兵隊に占領されている」 → 「怒る」という流れもね、メチャクチャ上手いんですよ。これも、前回から「この回は日常演技がすごい」と言ってる理由なんですけど。

 まず、徐々に家が見えるんですね。思い出し笑いしながら、徐々に徐々に駆け足になる。すると丘の上に家が見えてくる。

 この「家が見える」ということは「家が無事だ」ということなんです。その前に、ミライさんとそのセイラさんのセリフで「この辺りは爆撃もあった」と言っているし、おまけに日本列島というのはジオンの勢力圏なんですね。ちょっとややこしい状況になっているんですよ。

 だから、みんなも心配してたんですけど、家が無事にあったんです。なので、アムロ君は嬉しくて、さらにワーッと走っていく。

 この時の作画は、アムロを正面から捉えて、奥から手前へとバーッと寄ってくる動きを描いています。

 こういう人間の正面の走りって、実はすごく難しくて。アニメのオープニングにはよく使うんですけど、アニメ本編の中ではほとんど使わない。やるとしたら顔だけのショットとか、もしくは肩から上だけのショットで描くことが多い。

 実は「上半身と腰とを同時に動かしながら走る様子を正面から描く」というのは、かなりベテランの作画の人でないと上手く描けないので、テレビアニメでは避ける傾向にあるんですけど、今回は、わざわざそれをやっているんです。

 なぜかと言うと、走ってくるアムロの顔が喜びに輝いている様子を見せたいからですね。視聴者の心の中にアムロが飛び込んでくるような感じにしたいから、描いているわけです。

 それが玄関のポーチ……玄関の前にあるベランダみたいなものを「ポーチ」と言います。このポーチのところで、一瞬、立ち止まるんですね。

 すると、家の中から音楽が聞こえて来る。まだドアも開けていない状態なんですけど、中から音楽が聞こえて来るんです。

 「あっ、生きてる」と、アムロも一瞬だけ喜ぶんですけど。だけど、その音楽が、なんか軽快なダンス音楽なんですね。決して「長い間、留守にしてごめんね。僕だよ、息子だよ。帰って来たよ。無事で良かった」という時に、お母さんが聴いているようなイメージの曲じゃない。

 不安になったアムロは、ドアのところまで行ってたのに、わざわざ横に避けて窓から中を覗きます。この辺が演技ですよね。すると、カメラが切り替わって、アムロの家の中が映るんです。

 連邦の兵士達がだらしなく酔いつぶれて、絨毯の上には酒瓶が転がっている。ラジオで音楽を流しながら、男同士で抱き合ってダンスをしている。まあ、典型的なダメ兵士というのが描かれて、その窓の外に、それを覗き込むアムロの顔が見えるという構図になります。

 酔っている兵隊をカメラが捉えた後で、画面が切り替わって、窓の向こうでアムロが歯を食いしばる。つまり「怒っている」というアムロの顔を見せる演技をやった後、ようやっとドアを開けて、部屋の中に入って来て、ワンフレームの中で身体をターンさせて、ラジオのスイッチを切る。こういう一連の演技でやっています。

 繰り返しますけど、これも難しい演技ですよね。奥にあるドアを開けて、手前に人物が入って来て、右側にいる兵隊達を睨みながら、左に置いてあるラジオのスイッチを肩を回転させて切るという演技をやってます。複雑なアニメーションをやってますね。

・・・

 この一連の演技の後、士官が……まあ、酔いつぶれた兵隊達だけでなく士官と言われる、ちゃんと兵隊の学校を出ているお偉いさんもいるんです。その士官が一応、謝ってくれるんです。

 でも、彼らは「この家をずっと誰も住んでいない家だ」と悪びれもせず言うんですね。

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> 連邦軍士官:無断で君の家に入ったことは謝る。誰もいなかったんでね。

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 そう言われたアムロは、どんどん不安になっていく。

 アムロの立場になって考えて欲しいんですけど、アムロというのは、第1話の時点で、お隣さんのハヤト・コバヤシというやつと、ほとんど交流がないんですね。

 これはフラウ・ボゥが「お隣さんなんだから注意してあげて!」と言っていることからわかります。おそらく、コロニー全体で「みんなで避難するという時は、隣同士で確認を取り合う」というような通達があったんでしょうけど、アムロがまだ逃げていないということを、隣のハヤト・コバヤシは気付いてもいなかった。なのに逃げようとしている。なので、フラウ・ボゥが「お隣さんなんだから注意してあげて」と言ったんですね。

 ハヤトはアムロの名前は知ってるし、顔も知ってるんだけども、全然交流がないことが、これでわかります。

 つまりアムロ・レイにとっての家とはどこかというと、サイド7じゃないんですね。

 サイド7というのは、父親……それも、ほとんど話もしない、交流のない、お互いをわかり合えていない、疎遠な父親と息子が住んでいる仮住まい。それがサイド7なんです。

 アムロ・レイにとっての家というのは、この、昔懐かしい、自分がそこに近づいたとわかるだけで、走り出してしまう、笑みがこぼれてくる、無事だとわかると全力でダッシュしてしまう、生まれ育ったこの家なんです。サイド7というのは、彼の故郷ではないんですね。

 ここを押さえておかないと、このお話全体が、よくわからなくなってくる。なんか、マザコンものになっちゃうんですね。

 このお話がマザコンものじゃないというのは、ここから、ちょっと絵を見せながら、ちゃんと証明していこうと思います。

・・・

 アムロにとって家と言えるのは、家族揃って住んでいた、お父さんとお母さんと子供時代の自分が住んでいた、この家だけなんですね。

 だから、家を見つけた時にも、走り出すほど嬉しかった。たぶん、「サイド7が無事だ」と後で聞いたとしても、こんな感じにはならないと思います。

 そんなアムロに対して、兵隊は無責任にも「お前の母さん? 逃げ出して死んだんじゃねえのか?」と言う。アムロは「お母さんは、もう生きてないかもしれない」と思い、不安になって、子供の頃に遊んでいた操り人形を見つけて、それだけを持って家を出る。

 この、家を出る辺りの日常演技がすごいんですよ。

 連続で見せますね。

(パネルを見せる)

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【画像】酔った兵士とアムロ ©創通・サンライズ

 これが「逃げ出して死んだんじゃねえのか?」と言っている辺りのシーンです。後ろには酔いつぶれている連邦の兵士がいて、アムロが愕然とした顔をしています。

 この時に、タンスの上に、さりげなくある人形がポイントです。これから、この人形を持って家を出るんですけど、この位置から、もう見せているんですね。

 兵隊から「母親は、もう死んだんじゃねえのか?」と言われても、アムロの表情は変わらない。つまり、もう、そんな言葉は耳に入ってないんですね。「お母さんはもう死んだのかもしれない」と思ったショックで、アムロには聞こえていない。

(パネルを見せる)

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【画像】アムロの後ろ姿 ©創通・サンライズ

 これは、さっきのと全く同じフレームです。繋がりの演技で、アムロが振り返って家を去ろうとします。

 去ろうとするアムロが「あれ?」と思ってタンスを見る。ここで、人形の存在に気が付くと、緊張していたアムロは、なぜかその場で立ち止まって、人形を手に取ってしまうんですね。

 人形を手にとったところからは、回想シーンに入ります。

 回想シーンがこれです。同じタンスの上に人形が置いてあって、今から家を去ろうとしている父親のテム・レイと、幼い子供のアムロ、そして母親の3人が、同じフレーム内にいます。

 こういうふうにシーンが繋がるんですね。「人形を見ていたアムロ」の次に「人形の視点での回想シーン」というふうにカットが繋がります。

 ここからさらに「マルチ」という手法で、カメラの焦点が、手前の人形から奥の人物へと移ります。すると、こういう絵になります。

(パネルを見せる)

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【画像】アムロと両親 ©創通・サンライズ

 これは、5歳くらいのアムロなんですけど。実は、一緒にいるお父さんはスーツケース1つ持っているだけなんですね。つまり「長期出張ではない」んですよ。

 アムロは、この5歳で家を出て、8年間か9年間、10年近く、家に一度も帰ってないわけですね。だから、家を見た時は嬉しくて、人形を見た時にも驚いちゃうんですけど。

 おそらく、この頃のアムロは「すぐに帰れると」思い込んでいたんでしょう。子供の頃だし、お父さんもちゃんと細かく話してなくて、「まあ、1週間くらいか、長くても夏休みいっぱいくらい、宇宙に行くんだ」と思っている。

 だから、お母さんの元を離れる時も、これがもう別れになると思ってないんですね。

 このフレームのまま、お父さんとお母さんの会話が続きます。

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> テム:アムロと離れるのが嫌なら、お前も来ればいいんだ。
> カマリア:でも、宇宙に出るのは……。
> テム:サイドの建設を見てごらん? そりゃ、素晴らしいもんだよ。アムロに見せておきたいんだ。
> カマリア:それはわかりますが、でもあたくしは……ごめんね、アムロ。私は宇宙の暮らしって馴染めなくって。

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 実は、お父さんは「男の子にこの時代のすごいものを見せてあげたい」という親心で、アムロを連れて行こうとしていることが語られます。それに対して、お母さんは「それはわかりますが、でもわたくしは……」と反対しているんですね。

 この「人形をナメて、後ろに人物がいる」というカットで、人形からピント送りで、後ろの人物を見せた理由は何かと言うと、アムロ・レイの視線を見せたいからなんですね。

 アムロ・レイは、この時、人形を見ているんですよ。人形とアムロ・レイが向かい合っているんです。

 『ガンダム』が放送された当時、家庭にあるテレビって、14インチとか17インチが主流なんですね。なので、絵はわかりやすくハッキリ描くんです。もし、この時のアムロに、お母さんと別れるのが寂しい気持ちがあったら、絶対に顔は母親の方を見上げているはずなんです。それがテレビアニメの鉄則なんですよ。

 でも、そうじゃない、アムロの顔は水平方向を見ている。じゃあ、何を見ているのかと言うと、アムロは人形を見ているんですね。

 これ、何かと言うと、アムロは「これから旅行に行くんだけど、長い旅行に行くわけじゃないから」ということで、この人形を家に置いて来ちゃうわけですね。

 「もっとずっと長い間、行ったきりになる」とわかっていたら、子供のことですから、一番お気に入りの人形は、絶対に持って行くんです。だけど、人形を置いてくる。

 お母さんとお父さんが何か話しているんだけど、アムロはそれを聞いてない。そうじゃなくて、「やっぱり人形を持って行こうかな? でも、僕ももう子供じゃないんだから、旅行に行くだけで、またすぐ家に帰れるんだから、この人形は置いておこう」と。でも、やっぱりこれから家を出るとなると、もう一度人形を見ちゃうということで、アムロの目線はお母さんではなく、ずーっと人形を見ている。

 これが、今回、アムロが誰もいなくなった家で人形を見て、何かを考えちゃうシーンの心理構造みたいなものですね。

 アムロが自分では忘れてしまったこと、でも、実は家を出る時、一番後悔していたことは何かと言うと、「お母さんにもう一言、声を掛ければ良かった」じゃなくて、「人形を持ってくれば良かった」というふうに、幼い頃のアムロは考えていた。

 今になったら、そんなことはすっかり忘れていたんだけど。母親に会いに行ったら、母親はいなくて、当時はあんなに母親よりも気になっていた人形だけがあった。

 でも、もう、今のアムロの気持ちは「お母さんはどうなったんだろう!?」という心配の方に行って、この人形に対する愛着が全くなくなっている。

 こういった心理劇が、この短いカットの中で、ストーリー進行と同時に行われているんですね。

 でも、僕らは映像の素人ですから、見る時は、ついついアムロのお父さんとお母さんの会話の方に心を惑わされちゃうんです。「アムロをこういう理由で連れていきたい」、「それはわかりますが、でもわたくしは…」という方に行っちゃう。

 これが、ここでのアムロの視線の意味ですね。

(本編中断)

オデッサとスレッガー・ロウについて補足

 はい、無料はここまでです。

 いや、もう、長かったですね。あと、僕は何より、過去の自分の似合わないセンター分けが気になりました。「あんなにセンター分けが似合わない男がいるんだな」って(笑)。

 まあ、解説の中でも語っていたんですけど、この時点での日本は、ジオンの勢力圏なんですね。つまり、ジオンの占領下にあるんです。

 ということは、これ、誰もそういうのを描いてくれないんですけど……いわゆる米軍占領下の日本っていうジャンルがあるじゃないですか。つまり、占領下の新宿とか闇市とかで、『空手バカ一代』でも「闇市の中でのマス大山」みたいなのがあるし、「その中から愚連隊が出てきて~」という話もいっぱいあるわけなんですけど。

 誰か、同じような感じで、ジオン占領下時代の「ギブミー、チョコレート、ジオンの兵隊さん!」というような、日本人とジオン人しか出てこない、なんか「東京はスラムになっていて、ジオンの巨大な基地がある」という話を、誰かなろう小説で書いてくれないかと思うんですけども。

 あと、僕、今年の6月にウクライナの核ミサイルを見に行ってきたんですけど。核ミサイルのサイロ基地から目と鼻の先にオデッサがあったんですよね。

 だから、なんか、今日の話を自分で聞きながら、「オデッサ、行ってみたかったな」と思うんですけども。

 とにかく、ウクライナの南の方のオデッサの辺りというのは、ものすごく気候の良いところなんですよ。観光地なんですよね。

 なんだかんだ言っても、『機動戦士ガンダム』に出てくる場所場所というのは全て面白い。コメントでも指摘があった通り、基本的には「シルクロードをホワイトベースが通る」という構造になってますし、その後、ヨーロッパの人だったら知ってるようなオデッサ、観光地での戦闘になるというのは、わりと面白いところを押さえているわけですよね。

 「富野さんは輸出も意識していたのではないか?」と、なんかちょっと、その辺を思っちゃうんですけど。

・・・

 あとは、シールについて、ちょっと考えてみて、思い出したんですけど。

 このスレッガー・ロウという人は、実は……『超時空要塞マクロス』に出てくるロイ・フォッカーという人を覚えてますか? バルキリーに乗ってた先輩のパイロットで、主人公の一条輝に「先輩、先輩!」と言われていた人で、腕の立つパイロット。でも、酒を飲んで、女にだらしない。

 ロイ・フォッカーは、このスレッガー・ロウがモデルなんですね。

 『機動戦士ガンダム』が、もう本当に、痛い子供みたいに大好きだった河森正治が、自分の『マクロス』を作る時に「スレッガー・ロウは、もっとこんなヤツなんだ! 本当は酒を飲んで、こんなヤツだ! こんなヤツだ!」というふうにイメージして作ったのがロイ・フォッカーで。

 じゃあ、そのロイ・フォッカーとかスレッガー・ロウの大元のモデルは何なのかと言うと、これも後に河森君が言ってるんですけど、実はチャック・イェーガーなんですね。『ライトスタッフ』に出てきた、世界で初めて音速を突破した男、チャック・イェーガー。

 彼の無頼な雰囲気、無口で無骨な感じ、そして、わりと奥さんを大事にする感じ、でも、飛行機に乗る時はすごい天才的なパイロットだったというのが、全て元になって、ロイ・フォッカーがある。その間に、スレッガー・ロウさんがいるという。

 こんな感じで、クリエイター達のイメージ元を辿っていくのも、まあ、ちょっと楽しいなと思いました。

 じゃあ、ここからは後半です。

 まあ、連邦の心無い兵隊達にイジメられるリンゴ売りのおばさんが出てきます。このおばさんの、さりげない一言から、アムロのお母さんに関する伏線、あとは、この時点での連邦とジオンの勢力図。日本という場所が一体どういうポジションにあったのかというのを読み取って行きます。

 それでは、後半を開始してください。どうぞ!

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・ガンダム完全講義1:虫プロの倒産とサンライズの誕生

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・ガンダム完全講義2:ついに富野由悠季登場!

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TVBMSQG

・ガンダム完全講義3:『マジンガーZ』、『ゲッターロボ』から始まる映像革命

https://www.amazon.co.jp/dp/B07V3KDJV2/

・ガンダム完全講義4:第1話「ガンダム大地に立つ!!」解説

https://www.amazon.co.jp/dp/B07V7TCPSG/

・ガンダム完全講義5:第2話「ガンダム破壊命令」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VC5B38D

・ガンダム完全講義6:第2話「ガンダム破壊命令」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VC777QW

・ガンダム完全講義7:第3話「敵の補給艦を叩け!」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VB2HBVT

・ガンダム完全講義8:第3話「敵の補給艦を叩け!」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VC41HS8

・ガンダム完全講義9:第3話「敵の補給艦を叩け!」解説Part3

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VMT9F71

・ガンダム完全講義10:第4話「ルナツー脱出作戦」解説

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VMRT2QY

・ガンダム完全講義11:第5話「大気圏突入」解説

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VT4CNL3

・ガンダム完全講義12:第6話「ガルマ出撃す」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VQZGNSF

・ガンダム完全講義13:第6話「ガルマ出撃す」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07TTBGCZQ/

・ガンダム完全講義14:第7話「コアファイター脱出せよ」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07V2FKQB6/

・ガンダム完全講義15:第7話「コアファイター脱出せよ」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07VFDQVKW

・ガンダム完全講義16:第8話「戦場は荒野」解説Part1

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・ガンダム完全講義17:第8話「戦場は荒野」解説Part2

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・ガンダム完全講義18:第9話「翔べ!ガンダム」解説Part1

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・ガンダム完全講義19:第9話「翔べ!ガンダム」解説Part2

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・ガンダム完全講義20:第10話「ガルマ散る」解説Part1

(https://www.amazon.co.jp/dp/B07WVPWQSC

・ガンダム完全講義21:第10話「ガルマ散る」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07WZSYS3C

・ガンダム完全講義22:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07XRHR39N

・ガンダム完全講義23:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07Y1YCMMB

・ガンダム完全講義24:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part3

https://www.amazon.co.jp/dp/B07YCDY3ZG

・ガンダム完全講義25:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part4

https://www.amazon.co.jp/dp/B07YMSF49X

・ガンダム完全講義26:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part5

https://www.amazon.co.jp/dp/B07YWXKT1C

・ガンダム完全講義27:第11話「イセリナ、恋のあと」解説Part6

https://www.amazon.co.jp/dp/B07Z4ZF4L3

・ガンダム完全講義28:第12話「ジオンの脅威」解説Part1

https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZFDPMF7

・ガンダム完全講義29:第12話「ジオンの脅威」解説Part2

https://www.amazon.co.jp/dp/B07ZRH57HW

・ガンダム完全講義30:第12話「ジオンの脅威」解説Part3

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・ガンダム完全講義31:第12話「ジオンの脅威」解説Part4

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・ガンダム完全講義32:第12話「ジオンの脅威」解説Part5

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・ガンダム完全講義33:第12話「ジオンの脅威」解説Part6

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・ガンダム完全講義34:第13話「再会、母よ…」解説Part1

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・ガンダム完全講義35:第13話「再会、母よ…」解説Part2

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