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さっきまでみなさん、下むいとったくせに(笑)


先日、鹿児島国際大でおしゃべりした時の一コマ。終盤になってやっとみなさんが前向いてくれたなあって、内心思ってるとこです(苦笑)。

おじゃましたのは「社会人の仕事術」って講座の前期最終講で、僕がお話ししたのは「たこやき屋から見える社会」。これから社会に出るよっていう学生さんに向けて、社会に出るってのはビビる必要なんてないよってのがテーマ。裏テーマは「目の前に起こってる事象を抽象化して捉え直す」。ま、裏テーマはどれくらいの方が気づいてくれたかはわかんないですし確認のしようもないのですけど(苦笑)。

しゃべりながら感じたんですけど、「自分に関係ないわ」って思われたらその時点で聴いてもらえないんだなってのがすごくありまして。しかもそれだけじゃなくて「聴いてないよ感」をめっちゃ出してくる(笑)。目を合わせないとか横向いてるとかね。内田樹が確かにそんなこと言うてた気がするなあ、なんて思いながら頭のなかはフル回転です(笑)。そこでこの話は実はめっちゃあなたがたのすぐそばの話なんだよってのを、3色ボールペンを用いて話してるのがこの写真の時。

喋った内容としてはこんな感じ。
「社会とは約束の組み合わせ(これは決算書を読めばわかる)。だから社会人ってのは約束を交わすことと、交わした約束を実現することの2つをやっているだけ。この100円のボールペンですら、僕らひとりひとりは作ることができない。けれど、どこかでたくさん約束がなされているからこのボールペンは僕らの手元に存在する。つまり商品とは約束社会の象徴である。」

講義が終わったあとは妙な感じがしましてね。僕の言葉ってどれくらい届いたんだろうって。先生ってのはこういうもやっとした感じを乗り越えていかなあかんのだなあと知りました。たくさん小テストやりたがる先生の気持ちがちょっとわかりました(笑)。

ありがたいことに終わったあとに話しかけてくれた学生さんとキャンパスのベンチでしばらく話しまして、色々聞いてわかったことがありました。


彼らは僕より約20歳ほど離れているわけですが、どうやら僕ら世代に比べてこれまで、他者から評価される機会というのが多かったみたいなんですね。評価というのは現実をある一定の視点からでしかなされませんし、数値化することで上下をはっきりさせてしまうものですから、評価される人からしたらかなりのストレスになるはずなんです。もちろん彼らはそれがストレスであるとは思っていない。これはしんどかっただろうなと思いましたね。

基本的に、評価をしないと不安なのは生徒ではなく教師です。

大学の教壇に立つなどというのは、たこやき屋には分不相応なありがたい機会でした。短い時間ではありましたが僕なりのフルスイングはしてきたので、あとは彼らがどんな瞬間にハッピーになれるかです。

若いっていいなー。



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