2022トランジション~アーリーOFE③
↑これの続きになります。
・ドリブルハンドオフ(DHO)
前回のボールマン/トレイルのドライブアタックがDEFに遮られたり、準備が十分で無かった時には、ドリブルハンドオフ(Dribble Hand Off: DHO)へと切り替えます。
ただ、前回のトランジション・スクリーンの部分でも書きましたが、ドライブをするかもしれないという恐怖が無ければ(つまり「どりぶるはんどおふだよー」とバレバレの状態だと)、むしろDEF側としては潰しやすいアクションであることを強く意識してください。それはオフボール側も同じで、ドリブルハンドオフはそれだと分かっていたら潰すのはそう難しくないアクションです。
ではどうするか。それだと分からない(分かりにくい)ように他のアクションを意識させることが必要になります。多く使われるのはバックカットとの組み合わせになります。
この動きがあると、バックカットのように見える動きに対しても対応せざるを得ません。そこからDHOが始まると後手に回らざるを得ないわけです。
同時に、ボールマンもDEFにドライブに行くかもしれない恐怖を与えないとDHOは潰されやすいアクションだという意識を忘れないでください。安易に#3に渡してしまうと、直後に潰されてしまうので下の図のようにドライブのチャンスを狙うことが重要になってきます。
・DHO~ドライブアタック~キックアウト
DHOからのドライブでシュートまで行けなければ、逆サイドで待つ選手にキックアウトします。その際に、パス先によってクローズアウトの距離が変わってきます。コーナーであればそこからDDMOをスタートさせますが、2ガードポジションならマッカビ継続、45度であればシャッフルカットやダウンスクリーンなどでドライブスペースを空ける動きが必要になります。
・マイアミ(Miami)アクション
〇〇アクションと呼ばれる動きは、それを有名にしたチームの名前が付いていることが多いです。マッカビはマッカビ・テルアビブというイスラエルのチーム名ですし、マイアミはマイアミ・ヒートというチームが由来です。
その程度の意味です。
頑張って覚えるような類の話でもありません。
動きとしては、DHOとオンボールピック&ロールを組み合わせたもので、ボールサイドに人数が固まることで、逆サイドが大きく空いてドライブアタックがしやすくなります。
DHOの部分は上の話と大きな違いはありません。オフボールのバックカットやボールマンのドライブを意識させないとダメなのも一緒です。そして、オンボールスクリーンに行くセンターがゴールカット&ドライブをするかもしれないと思わせないといけない点はトランジションスクリーンと一緒です。
マイアミアクション自体は、あくまでDHOとトランジションスクリーンの合体技なので、ボールマンの判断で自分のドライブに切り替えることも必要ですし、オフボールの選手達もそれに合わせた動きをすることでチームオフェンスの形が増えていきます。「動き方ではなく(その動きの)目的を覚える」というのはそういうことです。
既にやっている動きを組み合わせるだけでこんな動きもできます。前回、トランジションスクリーンの変型として紹介した、アタックしない#5から#1へのハンドオフプレイですが、
パスをした#1がそのままゴールカットをして逆サイドに抜けてしまえばマッカビになるわけです。
こういうバリエーションをどれだけ練習中や練習試合でチャレンジできるかが大事になってきますし、オフボールマンは常に合わせの動きを想定しながら待つことになります。いつでも動き出せるような準備が大切です。
準備、できてますか?
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