はじめての伝熱計算 ①基本と考え方

今日は伝熱計算について…畏れ多くも簡単解説します!シリーズにしたいと思います!

➢ 熱の伝わり方は3種類: 伝導、対流、輻射

まずは、これを覚えましょう。
少し難く説明すると、

伝導電熱: 固体を媒体にして伝わる熱です。
対流電熱: 流体(気体や液体)を媒体にして伝わる熱です。
輻射電熱: 光(=電磁波)によって伝わる熱です。

ただ、どれも身近な伝熱かと思います。
煎れたてコーヒーのカップが熱く感じるのは伝導電熱です。エアコンの風が冷たいのは、対流伝熱です。日差しが暑いのは、輻射電熱です。

伝熱の問題の考え方

まず、考え方を簡単にかきます。

伝熱の問題を解く必要があるのはどんな時か考えます。

-材料はそれでいいのか?
-冷却系はそれでいいのか?

などが、最終的に知りたいことです。その設計に対するフィードバックに使うわけです。

たいてい、対象物体の温度が知りたい場合が多いです。どこかの熱源から熱が流入してきた場合を考えます。物体の温度がどのくらいになるでしょう。そういう問題です。

さて、その温度を知るには熱伝導方程式を解けば良いのです。

熱伝導方程式
基本は以下の式でかけます。

(入熱)= (物体の内部エネルギー変化)

   Q = C ΔT

この熱伝導方程式を解けば良いわけです。ここで、たいてい知りたいのはΔTです。熱容量Cはその物体の材料特性ですから、材料を選んだ時点で決まっています。

よって、ポイントとなるのは、入熱Qの求めかたです。

入熱Q(W)の求めかた

ここで大事なことは、はじめに覚えた伝熱の種類です。
入熱Qはそれぞれの伝熱の方式によって、温度差と入熱の関係が異なるのが特徴です。

伝導電熱: Q = kA/L ΔT
対流電熱: Q = hA ΔT
輻射電熱: Q = εσA(T^4 - T^4)

少しややこしくみえますが、
単位あたりの入熱 q = Q/A(W/m^2)として、

伝導電熱: q = k/L ΔT
対流電熱: q = h ΔT
輻射電熱: q = εσ(T^4 - T^4)

k: 熱伝導率、L: 長さ、h:熱伝達係数、ε: 放射率、σ: ステファン・ボルツマン定数

このほうが少しすっきりして覚えやすいですね。
熱伝導方程式に戻すときに、断面積Aをかけ忘れないようにしましょう。

工学的に大事なことはそれぞれの係数

結局のところ、ここまで公式を覚えれば良いだけでした。そして、問題なのが各伝熱の係数です。

設計者は、大凡の数字を覚える。またはすぐに調べられるようにしておいたほうが良いでしょう。

実用的な解説は別のノートでしますので、心もちだけ書いておきます。

・伝導電熱を支配する熱伝導率k

これは各物質決まっていますから、覚えるだけです。

・対流電熱を支配する熱伝達率h

これまで不要な混乱を避けるため「対流電熱」と書きましたが、なぜか「対流熱伝達」という言葉を使うほうが一般的です。そこで、この係数hの名前も熱伝達率という訳です。

こいつが厄介です。経験則に基づいた複雑な場合分けと、複雑な式になります。

・輻射電熱を支配する放射率ε

これは状態に依存するため、正確な値を求めるのが難しいです。えいやで概算するコツを掴めるかがポイントですね。

おたれ

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おたれ

研究員。物理、工学が専門です。最近は、科学技術と歴史と英語をキーワードに勉強を続けているアラサー男子です。しばらくはざっくばらんに記事を書いていきます。
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