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去年の靴と今年のお正月と私たち

あけてましておめでとうございます。


沖縄は日本の中でも独自の文化や風習がいろいろありますが、旧正月をお祝いする、というのもその一つです。
とかなんとか言っておりますが、単純に書きかけてた記事を下書きのまま放置してしまったが故に旬を過ぎてしまったというだけなのですが。

今回も作った靴型装具の紹介です。
前回と同じくInstagramからのセルフ引用↓

Instagram


去年の12月ごろにお渡しした靴型装具です。
履くのは男性の方。
関節リウマチもあり、膝に人工関節を入れる手術をされています。

そういった背景から左右で脚の長さに差があり、今までは既成の靴と足底装具(インソール)を使って生活されてきました。
また、それだけでなく歩く時に踵が内側に倒れ込む、膝が外側に倒れる、などといった問題もあり靴型装具の製作に至りました。
治療用装具なので、本人さんが受診されている大学病院で足の型取りを行うところからスタートします。足の型取りは医師の診察とセットです。

さっそく靴の紹介です。

今回はすこしシックな感じ

仕事柄、人前に出られる機会も多いとのことでしたが、フォーマル過ぎないデザインをご希望とのこと。本人さんが選定された革が良いものだった事もあって履き回しの効く、シンプルなデザインにしました。

靴型装具に限りませんが、補装具を使われる方はそれが生活に欠かせないものです。毎日使うものだからこそ、その人に合わせた機能が最も大事です。
見た目だけではダメ、だからと言って見た目をおろそかにする事はできません。

外見上は左右の靴で靴底の厚みはほぼ同じ
内部で左右の脚長差を補正しています

脚長差があったり、関節の動きに問題がある方の場合、装具の形が左右で全く異なるものになる場合があります。
今回は左右見比べても違和感が少なく見えるよう心がけてデザインしました(私じゃなくて弊社のシューパタンナーがやってくれました)。

インソールを抜いた状態 サイドジップなので、脱ぎ履きも楽々です
外観からはわからないような工夫がいろいろ詰まってます

外観からは分かりませんが、靴の中には足の形に沿った芯が入っていて、足をしっかりと保持する構造になっています。中には足の型をもとに作った中敷(インソール)が入っていて、靴・インソール・アウトソール、、、の合わせ技で靴型装具となります。
必要に応じて、金属やカーボンのパーツを組み合わせる事もあります。
機会があればそういった形の装具も紹介できたらなぁと思っています(私次第)。

大田製靴店
https://www.ota-seikutsuten.com
沖縄県那覇市松尾2-2-28
TEL:098-860-4192
FAX:098-860-4193

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