ワールドトリガー感想 236話 ジャンプSQ10月号

今一番好きな漫画は何?と聞かれれば秒でこのタイトルを答える自信があるくらい好きな漫画ワールドトリガー
元々休載が多めな中2ヶ月ぶり?ぐらいに更新されましたが、どうやら葦原先生はコロナにかかっていたようで
持病の首共々ご自愛いただきたいですが、そんな話はともかくとして感想です

・二宮の遠征選抜試験結果についての上層部との交渉
・交渉結果をチームメンバーに伝えた後の鳩原の反応
・鳩原密航後のユズルを中心とした影浦隊の動き
・時間軸を現在に戻して再び二宮とユズルの対話

今回の話の流れを大まかに分けるとこうなると思います
上から順番に見ていこうと思います

・二宮の遠征選抜試験結果についての上層部との交渉


意図的に修のヒュースを入れるための交渉とダブらせてますよね
遠征選抜が絡んでいて、人の撃てない狙撃手が問題点で、ランク上位を条件に交渉する
と状況的にほとんど一緒ですが、中でも「非戦闘員として連れて行くには遠征艇が狭すぎる」という問題点を千佳の莫大なトリオンで解決し結果的に交渉を成功させている、という部分だけが違います
当時の二宮にはそのような解決策は用意しようもないのであれが精一杯だな…と感じますねぇ

「A級1位」を目指すことになった二宮がまず向かったのが「A級1位」である出水の元
傲岸不遜な印象を受ける二宮匡貴という男は勝つために年下にも頭を下げる、これは修がR4での敗北を受けて具体的な策を求めている時木虎から開示された情報ですがまさかのここで回収
ここで合成弾を教わるわけですが、勝つ目的は鳩原のためだったというのが驚きでした
出水としては競争相手だし、何なら自分より個人ランクが上の相手だから敵に塩を送りたくないけれども、
あの二宮が頭を下げるというのは彼としても無視できない出来事だったみたいですね

・交渉結果をチームメンバーに伝えた後の鳩原の反応


まず思ったのが、二宮めっちゃ隊員思いやんけ…!ということ
これまでの描写からして、「高圧的に強権を振りかざし隊をまとめる隊長」というイメージでした
鳩原に対する棘のある態度とか、隊員を「部下と呼んだり」、そもそもの対人コミュニケーションの様子からしてなんとなく…
実際には感情が表に出ないだけで隊員をちゃんと思いやる隊長だったんやなって
鳩原の負担を考えて隊の全員が空気読んで言葉選んで喋っていて、こいつらちゃんとチームしてたんだな…って謎の安心感を覚えました
交渉結果と今後の方針にも鳩原本人は納得していそうでしたが、帰宅中ユズルとの通話で「人を撃てない」という欠点を改めて突きつけられたようで
「いずれ人を撃てるようになるよ」という何気ないユズルの一言がトドメになったような気がしないでもない描写
中2の男子なんてあんなもんだろうと思いますが結果的にアレが密航の決め手になったんでは…?

・鳩原密航後のユズルを中心とした影浦隊の動き


密航を受けてショックを受けつつも降格処分を受ける二宮と気遣うチームメンバーの描写のあと
ユズルが所属している影浦隊に視点が移ります
同じく密航に対してショックを受けるユズルを周りが気遣う中、テレビに映って呼びかけよう!という案を思いつき早速交渉へ
こんな思いつきを急に持ってこられる広報担当の根付さんのことを思うと心苦しいですが
一応話を聞いて「検討する」との返答、無下にしないだけ優しいな…と個人的には思ってしまいますが
隊長の影浦はサイドエフェクトで感情を文字通り肌で感じることができます
「哀れみ」を感じた影浦はユズルの真剣さを思い腹が立ち渾身のアッパーをかますことになります
このアッパーによるB級降格も事前に出ていた情報で、おおよそ予想通りの展開ではありますが二宮頭下げと同じくここで回収
寝付さん的には精一杯の対処だったと思うけどなぁ…でもカゲもユズルを思ってだしなぁ…と複雑
上層部に交渉した隊長とその反応も二宮と影浦で対比させているようですが、結果は「検討する」と「B級降格」でまったく一緒なのがなんとも皮肉

・時間軸を現在に戻して再び二宮とユズルの対話


鳩原に関する自分の態度、立ち回りの理由を説明した二宮
過去が開示されたことによって「鳩原が外部の協力者と密航したのは何故か?」という疑問がより一層強まりました
二宮の交渉で方針が改まりそれに鳩原も納得していたようなので「なんで?」ってなりますよね
パッと思いつく限りだと
・二宮隊に負担をかけたくなかった 木虎の「期待はいずれ重荷になる」がここに掛かっていそうな気がする…
・密航を強行せざるを得ない理由ができた 
・協力者のなんらかの手口、能力、もしくは交渉によって唆された 二宮はおそらくこの説を考えているようです
いずれにしても外部の協力者として名前が上がっていて、修の家庭教師であり、千佳の兄である雨取麟児がすごく怪しいなと
ボーダーのトリガーを入手し渡航を計画していて、千佳が言っていた「兄にならそういうことができます」など
怪しさを際立たせるもの以外核心に迫る情報がほとんどないんですよね、物語を大きく動かした張本人でありながら
交渉を有利にするようなサイドエフェクトを持っているとか、実はネイバーだったとか色々説が上がっていて、
個人的にもどれも当たってそうだなと思っていますが、ユズルあたりから千佳に話がいって詳しい情報が語られるんだろうなと予想しています

怒涛の伏線回収と物語を動かした事件についての掘り下げがありとてもおもしろい回でした
状況がほとんど同じだった二宮が壁となって修に立ちはだかっていたんだなと思うとまた読み返したくなりますね

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